Microsoft* デバッガーでの Fortran データ型の表示

次に、Fortran の複数のデータ型に当てはまる一般的なヒントを示します。

データヒント、[Locals (ローカル)] ウィンドウ、または [Watch (ウォッチ)] ウィンドウについての詳細は、「Squares サンプルプログラムのデバッグ」を参照してください。

以下のセクションで、[Watch (ウォッチ)] ウィンドウの使用方法を説明します。

[Watch (ウォッチ)] ウィンドウを表示するには:

  1. [Debug (デバッグ)] メニューで [Windows (ウィンドウ)] > [Watch (ウォッチ)] を選択します。

  2. サブメニューの [Watch (ウォッチ 1)]、[Watch (ウォッチ 2)]、[Watch (ウォッチ 3)]、または [Watch (ウォッチ 4)] をクリックします。

部分配列の指定

[Watch (ウォッチ)] ウィンドウで部分配列を指定することができます。例えば、次のように宣言された配列について考えてみます。

  integer foo(10)

[Watch (ウォッチ)] ウィンドウで次の文を指定すると、2 番目、5 番目、および 8 番目の要素を参照することができます。

  foo(2:10:3)

文字配列を扱う際には、この構文を部分文字列の指定と組み合わせることができます。次の配列宣言について考えてみます。

  character*8 chr_arr(10)

[Watch (ウォッチ)] ウィンドウで次の文を指定すると、配列要素 2~5 の 3 文字目~ 8 文字目で構成される部分文字列を表示することができます。

  chr_arr(2:5)(3:8)

この機能は、配列ポインター、形状引き継ぎ配列、割付け配列、および大きさ引き継ぎ配列を含む任意の形式の配列でサポートされます。

下限、上限、または増分を指定するときには、任意の有効な整数式を使用することができます。下限を省略すると、配列の下限が使用されます。上限を省略すると、配列の上限が使用されます。例えば、次のような宣言の場合を考えてみます。

  integer foo(10)

次のように指定します。

モジュール変数の指定

[Watch (ウォッチ)] ウィンドウでモジュール変数を表示するには、モジュール名の後に「::」を付け、さらに変数名を続けます。

例えば、モジュール "foo" の変数 "bar" を表示するには、次の式を指定します。

foo::bar

書式指定子の指定

[Watch (ウォッチ)] ウィンドウでは、書式指定子を使用して、変数をさまざまなデータ書式で表示することができます。

例えば、プログラム中に 'foo' という REAL 変数がある場合、'foo' を各種の浮動小数点表記 ([Watch (ウォッチ)] ウィンドウで「foo,f」、「foo,g」、または「foo,e」と入力) で表示したり、整数 (「foo,i」または「foo,d」)、16 進値 (「foo,x」)、8 進値 (「foo,o」) などとして表示することができます。

[Watch (ウォッチ)] ウィンドウの変数の表示形式は、次の表の書式指定シンボルを使用して変更できます。

シンボル

書式

表示

d、i

符号付き 10 進整数

0xF000F065

-268373915

o

符号なし 8 進整数

0xF065

0170145

x、X

16 進整数

61541 (10 進)

#0000F065

f

符号付き 浮動小数点

3./2.

1.5000000

e

符号付き 科学表記

3./2.

0.1500000E+01

g

符号付き 浮動小数点または符号付き 科学表記の短い方

3./2.

1.500000

c

単一文字

0x0065

'e'

s

文字列

0x0012fde8

"Hello world"

書式指定シンボルを使用するには、変数名を入力し、その後にカンマと適切なシンボルを入力します。例えば、var の値が 0x0065 で、この値を文字書式で表示する場合は、[Watch (ウォッチ)] ウィンドウタブの [Name (名前)] フィールドに var,c と入力します。ENTER キーを押すと、文字書式の値が表示されます。

  var,c = 'e'

次の表の書式指定シンボルを使用して、メモリー位置の内容を書式指定することができます。

シンボル

書式

表示

ma

64 個の ASCII 文字

0x0012ffac .4...0...".0W&.......1W&.0.:W..1...."..1.JO&.1.2.."..1...0y....1

m

16 バイトの 16 進値と、16 個の ASCII 文字

0x0012ffac B3 34 CB 00 84 30 94 80 FF 22 8A 30 57 26 00 00 .4...0...".0W&..

mb

16 バイトの 16 進値と、16 個の ASCII 文字

0x0012ffac B3 34 CB 00 84 30 94 80 FF 22 8A 30 57 26 00 00 .4...0...".0W&..

mw

8 個のワード

0x0012ffac 34B3 00CB 3084 8094 22FF 308A 2657 0000

md

4 個のダブルワード

0x0012ffac 00CB34B3 80943084 308A22FF 00002657

メモリー位置の書式指定シンボルでは、位置に評価される任意の値または式を入力することができます。

書式指定文字は式の後ろに指定することもできます。

  rep+1,x
  xloc,g
  count,d

Note icon

書式指定シンボルは、構造体、配列、ポインター、およびオブジェクトに対しては、展開されない変数としてしか適用できません。変数を展開すると、指定した書式指定はすべての要素に適用されます。書式指定シンボルを個々の要素に適用することはできません。


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