インテル® Fortran コンパイラー XE 13.1 ユーザー・リファレンス・ガイド

Fortran プリプロセッサー・オプションの使用

Fortran プリプロセッサー (fpp) は自動またはfpp オプションを指定して起動することができます。

fpp が有効な場合、次のオプションを利用できます。

fpp オプション

説明

-B

C++ 形式のコメントを認識しないように指示します。

-C

C 形式のコメントを認識しないように指示します。これは、-c_com=no と同じです。

-c_com={yes|no}

C スタイルのコメントを認識するかどうかを指示します。-c_com=no または -C を指定すると、C 形式のコメントは認識されません。 デフォルトでは、C 形式のコメントが認識されます。つまり、-c_com=yes です。

-Dname

プリプロセッサー変数の名前を 1 と定義します。これは、-Dname=1 オプションを fpp コマンドラインに追加するのと同じです。あるいは、fpp によって処理されたソースファイルの次の行と同じです。

#define name 1

-Dname=def

#define 宣言子を使用する場合と同様に名前を定義します。これは、fpp によって処理されたソースファイルの次の行と同じです。

#define name def

-D オプションよりも -U オプションの方が優先されます。 -U オプションと -D オプションの両方で同じ名前が使用されている場合、オプションの順序に関係なく、その名前は未定義となります。

-e

拡張ソース行を許可するようにコンパイラーに指示します。固定形式の場合、行あたり最大で 132 文字まで利用できます。自由形式の場合、行あたり最大で 32768 文字まで利用できます。

-e80

拡張ソース行を許可するようにコンパイラーに指示します。固定形式の場合、行あたり最大で 80 文字まで利用できます。

-fixed

ソースファイルが固定形式であると仮定するようにコンパイラーに指示します。

-free

ソースファイルが自由形式であると仮定するようにコンパイラーに指示します。

-f_com={yes|no}

Fortran 形式の end-of-line コメントを fpp で認識するか、無視するかを指定します。-f_com=no を指定すると、Fortran 形式の end-of-line コメントはプリプロセッサー宣言子の一部として処理されます。 デフォルトでは、fpp はプリプロセッサー行にある Fortran 形式の end-of-line コメントを識別し、無視します。つまり、-f_com=yes です。 次に例を示します。

#define max 100 ! max number
do i = 1, max + 1

-f_com=yes を指定すると、fpp は次を出力します。

do i = 1, 100 + 1

-f_com=no を指定すると、fpp は次を出力します。

do i = 1, 100 ! max number + 1

-help

fpp オプションに関する情報を表示します。

-I<dir>

名前の先頭が "/" でないインクルード・ファイルの検索パスにディレクトリー <dir> を追加します。名前が二重引用符 (") で囲まれているインクルード・ファイルが、最初に #include 行で指定されているファイルのディレクトリー、次に -I オプションで指定されている名前のディレクトリー、最後に標準のリストにあるディレクトリーの順に検索されるように、<dir> は標準の "インクルード" ディレクトリーのリストの前に追加されます。 名前が山括弧 (<>) で囲まれているインクルード・ファイルの場合、#include 行で指定されているファイルのディレクトリーは検索されません。

-m

すべての場所でマクロを展開します。これは、-macro=yes と同じです。

macro={yes|no_com|no}

マクロの展開の動作を指示します。-macro=no_com を指定すると、コメント内のマクロは展開されません。 -macro=no を指定すると、どの場所でもマクロは展開されません。 デフォルトでは、マクロはすべての場所で展開されます。つまり、-macro=yes です。

-noB

C++ 形式のコメントを認識するように指示します。

-noC

C 形式のコメントを認識するように指示します。これは、-c_com=yes と同じです。

-noJ

#define 行で F90 スタイルのコメントを認識するように指示します。これは、-f_com=no と同じです。

-no-fort-cont

IDL 形式の書式を認識するように指示します。このオプションは、IDE でのみ利用できます。IDL のマクロ引数には、Fortran の継続文字 "&" とは異なる、C 形式の継続文字 "\" が含まれることがあります。IDL プロセッサーが認識できるように、fpp は C 形式の継続文字を認識し、Fortran のトークンではないその他のいくつかのトークンを処理します。

-P

行番号の宣言子を出力ファイルに追加しないようにコンパイラーに指示します。行番号の宣言子は次のように表示されます。

#line-number file-name

-Uname

名前が、特定のプリプロセッサーで事前定義されている fpp 変数である場合、名前の初期定義を削除します。システムのアーキテクチャーに応じて、事前定義されているシンボルの一部を以下に示します。

オペレーティング・システム: __APPLE__、__unix、および __linux

ハードウェア: __i386、__ia64、__x86_64

-undef

すべての事前定義済みシンボルの初期定義を削除します。

-V

fpp のバージョン番号を表示します。

-w[0]

警告を出力しないようにします。デフォルトでは、警告は stderr に出力されます。

-Xu

文字-文字列定数を除き、大文字を小文字に変換します。デフォルトでは、大文字/小文字はそのままです (変更されません)。

-Xw

固定形式のソースファイルで、ブランクまたはスペース記号 " " を無視するようにコンパイラーに指示します。この形式のデフォルトでは、スペース記号はトークンの区切り文字です。

-Y<dir>

ディレクトリー <dir> をシステム・インクルード・パスの最後に追加します。

コンパイラー・コマンドラインでこれらのオプションを指定する方法についての詳細は、「fpp」を参照してください。


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