インテル® Fortran コンパイラー 14.0 ユーザー・リファレンス・ガイド

コンパイラーの最適化

多くの Fortran コンパイラーは、実行速度を高めたり、生成されたコードに必要なメモリー量を減らすために、コード生成の最適化を実行します。最適化されたプログラムと最適化されていないプログラムの動作は、言語標準の仕様の範囲内では同じですが、言語標準の仕様の範囲外では異なる場合があります。コンパイラーの最適化は、特に浮動小数点数の結果に影響を与えます。

インテル® Fortran コンパイラーは、実行速度と、浮動小数点の一貫性を高める最適化を実行することができます。

浮動小数点の一貫性とは、IEEE バイナリー浮動小数点標準との一貫性がある結果を取得することを意味します。詳細は、fltconsistency オプションを参照してください。

コードが適切に設計されていないと、実行速度を最大限に高める最適化を実行したときに、数値結果に問題が発生する可能性があります。nofltconsistency オプションは、可能な限り、格納された変数よりも高い精度を持つ浮動小数点レジスターを使用します。 この結果、格納された変数の精度と一貫性のない結果が生成される傾向があります。fltconsistency オプションは、文の評価結果を標準データ型の精度に丸めることで、生成されるコードの一貫性を改善することができますが、実行時間は遅くなります。

最適化に関する注意事項

インテル® コンパイラーは、互換マイクロプロセッサー向けには、インテル製マイクロプロセッサー向けと同等レベルの最適化が行われない可能性があります。これには、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 2 (インテル® SSE2)、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 3 (インテル® SSE3)、ストリーミング SIMD 拡張命令 3 補足命令 (SSSE3) 命令セットに関連する最適化およびその他の最適化が含まれます。インテルでは、インテル製ではないマイクロプロセッサーに対して、最適化の提供、機能、効果を保証していません。本製品のマイクロプロセッサー固有の最適化は、インテル製マイクロプロセッサーでの使用を目的としています。インテル® マイクロアーキテクチャーに非固有の特定の最適化は、インテル製マイクロプロセッサー向けに予約されています。この注意事項の適用対象である特定の命令セットの詳細は、該当する製品のユーザー・リファレンス・ガイドを参照してください。

改訂 #20110804

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