インテル® Fortran コンパイラー 14.0 ユーザー・リファレンス・ガイド

実行プログラムの作成

次の説明は、Microsoft* Visual Studio* 2010 および 2008 の Fortran を対象としています。

アプリケーションの実行ファイルを作成するには、[Build (ビルド)] メニューのオプションを使用します。 このメニューでは次の操作を行うことができます。

プロジェクト定義が完成したら、実行ファイルをビルドすることができます。

[Build (ビルド)] メニューから [Build projectname (プロジェクト名のビルド)] (またはいずれかの [Build (ビルド)] ツールバー) を選択すると、統合開発環境 (IDE) は依存関係を自動的に更新して、プロジェクトに含まれているすべてのファイルをコンパイルおよびリンクします。 プロジェクトをビルドする際に、IDE はプロジェクトに含まれているファイルの内、最後のビルド以降に変更されたファイルとこれらのファイルに依存したファイルだけを処理します。次に、例を示します。

プロジェクトのビルドの順序を定義するには、ソリューション内で右クリックし、[Properties (プロパティ)] > [Project Dependencies (プロジェクト依存関係)] を選択します。

例:

ソリューションに複数のプロジェクト (A、B、および C) が存在すると仮定します。これらのプロジェクトの依存関係は次のとおりです。

A をビルドすると、ビルドプロセスは B が最新の状態であるかどうか確認します。B を確認する際、C もまた最新の状態であるかどうか確認されます。両方またはどちらかのプロジェクトが最新の状態ではないと確認された場合、これらのプロジェクトに対して適切なビルド操作が行われ、プロジェクトを更新します。C および B で .lib ファイルまたは .dll ファイルが出力されると、C で出力されたファイルは B にリンクされ、B で出力されたファイルは A にリンクされます。

[Rebuild project name (プロジェクト名のリビルド)] オプションでは、プロジェクトに含まれているすべてのソースファイルが強制的にコンパイルされます。

プログラマーは、現在のプロジェクトだけビルドすることもできますし、複数のプロジェクト構成を ([Batch Build... (バッチ ビルド...)] オプションを使用して) 1 回の操作でビルドすることもできます。 また、ソリューション全体をビルドすることもできます。

プログラムを IDE から実行するには、[Debug (デバッグ)] > [Start Without Debugging (デバッグなしで開始)] (Ctrl+F5) または [Debug (デバッグ)] > [Start (開始)] (F5) を選択します。 コマンドライン・プロンプトからプログラムを実行することもできます。

プロジェクト内のファイルのコンパイル

ソリューションのプロジェクトに含まれた個々のファイルをコンパイルすることができます。個々のファイルをコンパイルするには、[Solution Explorer (ソリューション エクスプローラ)] からファイルを選択します。 その後、次のいずれかを実行します。

ソースウィンドウがアクティブな場合は、[Build (ビルド)] メニュー ([Build (ビルド)] ツールバー) オプションから [Compile (コンパイル)] を使用することもできます。

コンパイル時のエラー

コンパイラーは、ファイルでエラーを見つけると、コンパイルを中断し、エラーを報告します。このデフォルトの動作を変更して、現在のファイルでエラーが見つかっても、コンパイルを続行するようにできます。この場合、コンパイラーは、現在のファイルでエラーを見つけると、次のファイルのコンパイルを開始します。

[Continue on errors (エラーで続行)] を有効にする方法

  1. [Tools (ツール)] > [Options (オプション)] > [Intel Composer XE (インテル® Composer XE)] > [Visual Fortran] > [General (全般)] を選択します。

  2. [Continue on errors (エラーで続行)] をオンにして、[OK] をクリックします。

[Configuration Properties (構成プロパティ)] > [Fortran] > [Diagnostics (診断)] > [Error Limit (エラーの最大数)] で、コンパイルを中断するまでのエラーの最大数を設定することもできます。


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