インテル® Fortran コンパイラー 14.0 ユーザー・リファレンス・ガイド
インテル® Fortran コンパイラーには、次の算術ライブラリーが含まれています。
ライブラリー名 |
説明 |
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libimf.a (Linux* および OS X* ) |
インテル提供の算術ライブラリー。これは、gcc* により提供されている算術ライブラリー libm.a への追加ライブラリーです。 両方のライブラリーともデフォルトでリンクされます。これは、GNU* 算術ライブラリーによりサポートされるいくつかの算術関数が、インテルの算術ライブラリーでは利用できないためです。このリンク処理により GNU ユーザーは ifort の使用時にすべての関数を利用できるようになり、サポートされている場合にはインテルの最適化バージョンが有効になります。 libimf.a は、libm.a の前にリンクされます。 最初に libm.a をリンクすると、使用される算術関数のバージョンが変更されます。 libimf ライブラリーの多くのルーチンは、互換マイクロプロセッサーよりもインテル製マイクロプロセッサーでより高度に最適化されます。 |
libm.lib (スタティック・ライブラリー) と libmmd.dll (DLL バージョン) (Windows*) |
インテル提供の算術ライブラリー。 libm ライブラリーの多くのルーチンは、互換マイクロプロセッサーよりもインテル製マイクロプロセッサーでより高度に最適化されます。 |
注算術ライブラリー関数の超越関数を呼び出し、デフォルトの最適化オプション以上でコンパイルする場合は、デフォルトの丸めモード (最も近い偶数に丸める) を使用することを推奨します。これらの関数のレイテンシーやスループットが高速な実装では、デフォルトの最も近い偶数に丸めるモードで処理されます。ほかの丸めモードを使用すると、高速な実装で生成される結果は精度が落ちるか、予期しない浮動小数点ステータスフラグが設定されます。これは、算術ライブラリーの高速な実装への呼び出しを無効にする -no-fast-transcendentals か、あるいは浮動小数点環境でデフォルトの設定を仮定できないことをコンパイラーに知らせる-fp-model strict により回避できます。 インテルの算術ライブラリーの多くのルーチンは、互換マイクロプロセッサーよりもインテル製マイクロプロセッサーでより高度に最適化されます。 |
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インテル® マス・カーネル・ライブラリー (インテル® MKL) |
ベクトルと行列でさまざまな演算を行う Fortran ルーチンと関数の算術ライブラリー。ライブラリーには、高速フーリエ変換 (fft) 関数やベクトル演算関数およびベクトル統計関数が含まれています。詳細は、「インテル® パフォーマンス・ライブラリーの使用」とインテル® マス・カーネル・ライブラリー・ドキュメントを参照してください。詳細は、「インテル® パフォーマンス・ライブラリーの使用」とインテル® マス・カーネル・ライブラリー・ドキュメントを参照してください。 |
IMSL* Fortran 数値計算ライブラリー (Windows*) |
インテル® Visual Fortran 製品の特定のエディションでのみ提供されるライブラリー。IMSL ライブラリーは、ビジュアル開発環境およびコマンドライン開発環境から利用できる数値/統計関数群です。詳細は、「IMSL* 数値計算/統計解析ライブラリーの使用についての概要」を参照してください。 |
インテル® コンパイラーは、互換マイクロプロセッサー向けには、インテル製マイクロプロセッサー向けと同等レベルの最適化が行われない可能性があります。これには、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 2 (インテル® SSE2)、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 3 (インテル® SSE3)、ストリーミング SIMD 拡張命令 3 補足命令 (SSSE3) 命令セットに関連する最適化およびその他の最適化が含まれます。インテルでは、インテル製ではないマイクロプロセッサーに対して、最適化の提供、機能、効果を保証していません。本製品のマイクロプロセッサー固有の最適化は、インテル製マイクロプロセッサーでの使用を目的としています。インテル® マイクロアーキテクチャーに非固有の特定の最適化は、インテル製マイクロプロセッサー向けに予約されています。この注意事項の適用対象である特定の命令セットの詳細は、該当する製品のユーザー・リファレンス・ガイドを参照してください。 改訂 #20110804 |