インテル® Fortran コンパイラー 14.0 ユーザー・リファレンス・ガイド
Fortran プリプロセッサー (fpp) は自動的に、または fpp コンパイラー・オプションを指定して起動することができます。
fpp コンパイラー・オプションを使用する場合、次のオプションを利用できます。Linux* および OS X* では、プリプロセッサー・オプションはダッシュ (-) で始まります (例: -macro=no)。 Windows* では、プリプロセッサー・オプションはスラッシュ (/) で始まります (例: /macro=no)。
fpp オプション |
説明 |
---|---|
B |
C++ 形式のコメントを認識しないように指示します。 |
C |
C 形式のコメントを認識しないように指示します。これは、c_com=no と同じです。 |
c_com={yes|no} |
C 形式のコメントを認識するかどうかを指示します。c_com=no または C を指定すると、C 形式のコメントは認識されません。 デフォルトでは、C 形式のコメントが認識されます。つまり、c_com=yes です。 |
Dname |
プリプロセッサー変数の名前を 1 と定義します。これは、Dname=1 オプションを fpp コマンドラインに追加するのと同じです。あるいは、fpp によって処理されたソースファイルの次の行と同じです。 #define name 1
|
Dname=val |
#define 宣言子を使用する場合と同様に名前を定義します。 これは、fpp によって処理されたソースファイルの次の行と同じです。 #define name var D オプションよりも U オプションの方が優先されます。 U オプションと D オプションの両方で同じ名前が使用されている場合、オプションの順序に関係なく、その名前は未定義となります。 |
e |
拡張ソース行を許可するようにコンパイラーに指示します。固定形式の場合、行あたり最大で 132 文字まで利用できます。自由形式の場合、行あたり最大で 32768 文字まで利用できます。 |
e80 |
拡張ソース行を許可するようにコンパイラーに指示します。固定形式の場合、行あたり最大で 80 文字まで利用できます。 |
fixed |
ソースファイルが固定形式であると仮定するようにコンパイラーに指示します。 |
free |
ソースファイルが自由形式であると仮定するようにコンパイラーに指示します。 |
f_com={yes|no} |
Fortran 形式の end-of-line コメントを fpp で認識するか、無視するかを指定します。f_com=no を指定すると、Fortran 形式の end-of-line コメントはプリプロセッサー宣言子の一部として処理されます。 デフォルトでは、fpp はプリプロセッサー行にある Fortran 形式の end-of-line コメントを識別し、無視します。つまり、f_com=yes です。 次に例を示します。 #define max 100 ! max number do i = 1, max + 1 f_com=yes を指定すると、fpp は次を出力します。 do i = 1, 100 + 1 f_com=no を指定すると、fpp は次を出力します。 do i = 1, 100 ! max number + 1 |
help |
fpp オプションに関する情報を表示します。 |
I<dir> |
名前の先頭が "/" でないインクルード・ファイルの検索パスにディレクトリー <dir> を追加します。 名前が二重引用符 (") で囲まれているインクルード・ファイルが、最初に #include 行で指定されているファイルのディレクトリー、次に I オプションで指定されている名前のディレクトリー、最後に標準のリストにあるディレクトリーの順に検索されるように、<dir> は標準の "インクルード" ディレクトリーのリストの前に追加されます。 名前が山括弧 (<>) で囲まれているインクルード・ファイルの場合、#include 行で指定されているファイルのディレクトリーは検索されません。 |
m |
すべての場所でマクロを展開します。これは、macro=yes と同じです。 |
macro={yes|no_com|no} |
マクロの展開の動作を指示します。macro=no_com を指定すると、コメント内のマクロは展開されません。 macro=no を指定すると、どの場所でもマクロは展開されません。 デフォルトでは、マクロはすべての場所で展開されます。つまり、macro=yes です。 |
noB |
C++ 形式のコメントを認識するように指示します。 |
noC |
C 形式のコメントを認識するように指示します。これは、c_com=yes と同じです。 |
noJ |
#define 行で F90 スタイルのコメントを認識するように指示します。これは、f_com=no と同じです。 |
no-fort-cont |
IDL 形式の書式を認識するように指示します。このオプションは、IDE でのみ利用できます。IDL のマクロ引数には、Fortran の継続文字 & とは異なる、C 形式の継続文字 \ が含まれることがあります。 IDL プロセッサーが認識できるように、fpp は C 形式の継続文字を認識し、Fortran のトークンではないその他のいくつかのトークンを処理します。 |
P |
行番号の宣言子を出力ファイルに追加しないようにコンパイラーに指示します。行番号の宣言子は次のように表示されます。 #line-number file-name |
Uname |
名前が、特定のプリプロセッサーで事前定義されている fpp 変数である場合、名前の初期定義を削除します。システムのアーキテクチャーに応じて、事前定義されているシンボルの一部を以下に示します。 オペレーティング・システム: __APPLE__、__unix、および __linux ハードウェア: __i386、__ia64、__x86_64 |
undef |
すべての事前定義済みシンボルの初期定義を削除します。 |
V |
fpp のバージョン番号を表示します。 |
w[0] |
警告を出力しないようにします。デフォルトでは、警告は標準エラーストリーム (stderr) に出力されます。 |
Xu |
文字-文字列定数を除き、大文字を小文字に変換します。デフォルトでは、大文字/小文字はそのままです (変更されません)。 |
Xw |
固定形式のソースファイルで、ブランクまたはスペース記号 " " を無視するようにコンパイラーに指示します。この形式のデフォルトでは、スペース記号はトークンの区切り文字です。 |
Y<dir> |
ディレクトリー <dir> をシステム・インクルード・パスの最後に追加します。 |