インテル® Fortran コンパイラー 14.0 ユーザー・リファレンス・ガイド

スタティック・ライブラリーの作成

スタティック・ライブラリーを使用して生成された実行ファイルは、個々のソースまたはオブジェクト・ファイルから生成された実行ファイルと同じです。スタティック・ライブラリーは、ランタイムでは必要ないため、実行ファイルを配布する際に含める必要はありません。一般的に、コンパイル時には個々のソースファイルをリンクするより、スタティック・ライブラリーをリンクするほうが早く処理することができます。

スタティック・ライブラリーをコマンドラインからコンパイルするときには、リンクを禁止するために -c コンパイラー・オプション (Linux* および OS X*) または /c コンパイラー・オプション (Windows*) を指定してください。 このオプションを指定しないと、ライブラリーにはメインプログラムが含まれていないため、コンパイラーはエラーを発行します。

スタティック・ライブラリーをビルドする方法 (Linux*):

  1. -c オプションを使用して、ソースファイルからオブジェクト・ファイルを生成します。

    ifort -c my_source1.f90 my_source2.f90 my_source3.f90
  2. GNU* の ar ツールを使用して、オブジェクト・ファイルからライブラリーを作成します。

    ar rc my_lib.a my_source1.o my_source2.o my_source3.o
  3. プロジェクトをコンパイルして、新しく作成したライブラリーをリンクします。

    ifort main.f90 my_lib.a

ライブラリー・ファイルとソースファイルが異なるディレクトリーにある場合、-Ldir オプションを使用して、ライブラリーのディレクトリーを指定します。

ifort -L/for/libs main.f90 my_lib.a

スタティック・ライブラリーをビルドする方法 (OS X*):

  1. 次のコマンドラインを実行して、オブジェクト・ファイルを生成し、ライブラリー・ファイルを作成します。

    ifort -o my_lib.a -staticlib mysource1.f90 mysource2.f90 mysource3.f90
  2. プロジェクトをコンパイルして、新しく作成したライブラリーをリンクします。

    ifort main.f90 my_lib.a

ライブラリー・ファイルとソースファイルが異なるディレクトリーにある場合、-Ldir オプションを使用して、ライブラリーのディレクトリーを指定します。

ifort -L/for/libs main.f90 my_lib.a

スタティック・ライブラリーをビルドする方法 (Windows*):

統合開発環境 (IDE) からスタティック・ライブラリーをビルドするには、プロジェクトの種類として、Fortran スタティック・ライブラリーを指定します。

コマンドラインからスタティック・ライブラリーをビルドするには、次のコマンドを実行します。

  1. -c オプションを使用して、ソースファイルからオブジェクト・ファイルを生成します。

    ifort /c my_source1.f90 my_source2.f90
  2. Microsoft* LIB* ツールを使用して、オブジェクト・ファイルからライブラリーを作成します。

    lib /out:my_lib.lib my_source1.obj my_source2.obj
  3. プロジェクトをコンパイルして、新しく作成したライブラリーをリンクします。

    ifort main.f90 my_lib.lib

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