インテル® Fortran コンパイラー 14.0 ユーザー・リファレンス・ガイド

概要: インテル® MIC アーキテクチャー

このトピックは、インテル® メニー・インテグレーテッド・コア (インテル® MIC) アーキテクチャーにのみ適用されます。

インテル® コンパイラーでは、インテル® メニー・インテグレーテッド・コア (インテル® MIC) アーキテクチャーで実行するバイナリーのプログラミングとビルド用にさまざまな機能が用意されています。

オフロード用に定義されているコードは、Linux* または Windows* を実行するインテル® Xeon® プロセッサー・ベースのホストおよびインテル® MIC アーキテクチャーをサポートするターゲットで実行します。

インテル® MIC アーキテクチャー向けプログラミング

コードのセクションをオフロードしてインテル® MIC アーキテクチャーで実行できる並列プログラム、またはインテル® MIC アーキテクチャーでネイティブに実行できる並列プログラムを記述することができます。コンパイラーには、インテル® MIC アーキテクチャー向けのプログラミング用に、次の言語拡張が用意されています。

名前

説明

OFFLOAD 宣言子

OFFLOAD_ATTRIBUTE 宣言子

OFFLOAD_TRANSFER 宣言子

OFFLOAD_WAIT 宣言子

OFFLOAD BEGIN および END OFFLOAD 宣言子

PREFETCH/NOPREFETCH 宣言子

CPU とコプロセッサー間のデータ転送を制御する宣言子。

ATTRIBUTES OFFLOAD 宣言子

コプロセッサーに変数と関数を配置するための宣言子。

__MIC__ プリプロセッサー・シンボル

__KNC__ プリプロセッサー・シンボル

__INTEL_OFFLOAD プリプロセッサー・シンボル

インテル® MIC アーキテクチャー向けのプログラミングで使用可能な事前定義済みプリプロセッサー・シンボル。

mic_lib.f90 の API

次の処理を行う関数のセットが用意されています。

  • コプロセッサー関連情報を特定する

  • CPU の関数を呼び出してコプロセッサーの実行環境を変更する

  • CPU のみの実行の場合にビルドされないコードを記述する

インテル® MIC アーキテクチャー用にビルド

コンパイラーには、インテル® MIC アーキテクチャー用のバイナリーをビルドするときに使用できる、次のコンパイラー・オプションと環境変数が用意されています。

コンパイラー・オプション

説明

[Q]offload の否定形

オフロードの言語構造を無視します。

Qmic (Windows*)

mmic (Linux*)

インテル® MIC アーキテクチャーでネイティブに実行するアプリケーションをビルドします。

[Q]offload-attribute-target

ソースファイル中のすべてのグローバルルーチンとグローバル・データ・オブジェクトにオフロード属性 target(mic) のフラグを付けます。

[Q]offload-option

指定したターゲットとツールで使うオプションを指定します。

[Q]opt-report-phase=offload

最適化レポートを生成するときに使用する offload 最適化機構フェーズを指定する

[Q]opt-assume-safe-padding

変数と動的に割り当てられたメモリーがオブジェクト境界を越えてパディングされているとコンパイラーが仮定するかどうかを制御します。

[Q]opt-streaming-cache-evict

ストリーミング・ロード/ストアに使用するキャッシュライン退避レベルを指定します。

[Q]opt-threads-per-core

アプリケーションで使用するコアあたりのスレッド数をコンパイラーに知らせます。

以下に、インテル® MIC アーキテクチャーで利用可能な環境変数の一部を示します。

環境変数

説明

MIC_STACKSIZE

コプロセッサーのスタックサイズを設定します。

MIC_ENV_PREFIX

コプロセッサーに渡される環境変数を制御します。

MIC_PROXY_IO

stderr と stdout の I/O プロキシーを制御します。

関連情報


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