インテル® C++ コンパイラー 15.0 ユーザー・リファレンス・ガイド

diag-enable=sc、Qdiag-enable:sc

スタティック解析診断を有効にします。重要度または解析モードを指定して、出力する診断メッセージを指定します。これは古いオプション (非推奨) です。後継オプションはありません。

構文

Linux*:

-diag-enable=sc[n]

-diag-enable=sc-mode

-diag-disable=sc

OS X*:

なし

Windows*:

/Qdiag-enable:sc[n]

/Qdiag-enable:sc-mode

/Qdiag-disable:sc

引数

n

出力する重要度を指定します。設定可能な値は以下のとおりです。

1

重要度が "critical" (クリティカル) の診断のみをレポートします。重要度が "error" (エラー) または "warning" (警告) の診断はレポートされません。

2

重要度が "critical" (クリティカル) および "error" (エラー) の診断をすべてレポートします。重要度が "warning" (警告) の診断はレポートされません。これはデフォルトです。

3

重要度に関係なくすべての診断をレポートします。

mode

解析モードを指定します。設定可能な値は以下のとおりです。

full

プログラムのすべての脆弱性を検出し、誤検出の可能性が高くなります。このモードは、セキュリティーを確保する場合に推奨します。

-diag-enable=sc{[1|2|3]} (Linux* および OS X*) または/Qdiag-enable:sc{[1|2|3]} (Windows*) が指定されている場合のデフォルトです。 そうでない場合のデフォルトはなし (スタティック解析診断は無効) です。

concise

より多くの検出漏れを許容することで誤検出を減らします。 このモードは、一般的なエラーを検出する場合に推奨します。

precise

誤検出を最小限に抑えますが、検出漏れの可能性が高まります。このモードは、承認テストを行う場合に推奨します。

デフォルト

-diag-disable=sc および /Qdiag-disable:sc

スタティック解析診断は無効になります。

説明

このオプションは、スタティック解析診断を有効にします。

n を指定すると、出力する診断メッセージの重要度を指定できます。mode を指定すると、出力する診断メッセージの解析モードを指定できます。

スタティック解析を無効にするには、/Qdiag-disable:sc オプション (Windows*) または -diag-disable=sc オプション (Linux*) を指定します。

次のオプションを指定して、診断メッセージを変更することもできます。

スタティック解析機能を利用するには、別の製品をインストールする必要があります。詳細は、「機能要件」を参照してください。

IDE オプション

Windows*: [Diagnostics (診断)] > [Level of Static Analysis (スタティック解析のレベル)] (/Qdiag-enable:sc{1|2|3})

[Diagnostics (診断)] > [Mode of Static Analysis (スタティック解析のモード)] (/Qdiag-enable:sc-{full|concise|precise})

Linux*: [Compilation Diagnostics (コンパイル診断)] > [Level of Static Analysis (スタティック解析のレベル)] (-diag-enable sc{1|2|3})

[Diagnostics (診断)] > [Mode of Static Analysis (スタティック解析のモード)] (-diag-enable sc-{full|concise|precise})

OS X*: なし

代替オプション

なし

次の例は、すべてのクリティカル・エラーに対してスタティック解析の診断メッセージを出力します。

-diag-enable=sc1      ! Linux* システム
/Qdiag-enable:sc1     ! Windows* システム

次の例は、スタティックの診断 (およびデフォルトの診断) をファイルに出力します。

-diag-enable=sc -diag-file=stat_ver_msg     ! Linux* システム
/Qdiag-enable:sc /Qdiag-file:stat_ver_msg   ! Windows* システム

ファイルに出力する前に、スタティック解析の診断を有効にする必要があります。 この場合、診断は stat_ver_msg.diag ファイルに出力されます。ファイル名が指定されていない場合は、診断結果は name-of-the-first-source-file.diag に送られます。

関連情報


このヘルプトピックについてのフィードバックを送信