インテル® C++ コンパイラー 15.0 ユーザー・リファレンス・ガイド

mtune

指定されたプロセッサー向けに最適化を実行します。

アーキテクチャーの制限

インテル® MIC アーキテクチャー向けインテル® 64 アーキテクチャーでは利用できません。

構文

Linux* および OS X*:

-mtune=processor

Windows*:

なし

引数

processor

このプロセッサー向けにコンパイラーは最適化を行います。設定可能な値は以下のとおりです。

generic

コンパイラーのデフォルト動作向けにコードを最適化します。

core-avx2

インテル® アドバンスト・ベクトル・エクステンション 2 (インテル® AVX2)、インテル® AVX、SSE4.2、SSE4.1、SSSE3、SSE3、SSE2、SSE 命令をサポートするプロセッサー向けにコードを最適化します。

core-avx-i

Float-16 変換命令および RDRND 命令、インテル® AVX、SSE4.2、SSE4.1、SSSE3、SSE3、SSE2、SSE 命令をサポートするプロセッサー向けにコードを最適化します。

corei7-avx

インテル® AVX、インテル® SSE4.2、SSE4.1、SSSE3、SSE3、SSE2、SSE 命令をサポートするプロセッサー向けにコードを最適化します。

corei7

インテル® SSE4 高効率および高速な文字列処理命令をサポートするプロセッサー向けにコードを最適化します。インテル® SSE4 ベクトル化コンパイラー命令およびメディア・アクセラレーター命令、インテル® SSSE3、SSE3、SSE2、SSE 命令をサポートするプロセッサー向けのコードも生成します。

atom

-minstruction オプション (Linux* および OS X*) または /Qinstruction オプション (Windows*) の設定に応じて、MOVBE 命令をサポートするプロセッサー向けにコードを最適化します。インテル® SSSE3、SSE3、SSE2、SSE 命令をサポートするプロセッサー向けのコードも生成します。

core2

MMX、インテル® SSE、SSE2、SSE3、SSSE3 命令セットをサポートしているインテル® Core™2 プロセッサー・ファミリー向けに最適化します。

pentium-mmx

MMX® テクノロジー インテル® Pentium® プロセッサー向けに最適化します。

pentiumpro

インテル® Pentium® Pro プロセッサー、インテル® Pentium® II プロセッサー、およびインテル® Pentium® III プロセッサー向けに最適化します。

pentium4m

MMX® テクノロジー インテル® Pentium® 4 プロセッサー向けに最適化します。

pentium-m
pentium4
pentium3
pentium

インテル® Pentium® プロセッサー向けにコードを最適化します。pentium3 は、Linux* でのみ利用できます。

デフォルト

generic

コンパイラーのデフォルト動作向けのコードが生成されます。

説明

このオプションは、指定されたプロセッサー向けに最適化を実行します。

作成される実行ファイルは下位互換ですが、生成されるコードは特定のプロセッサー向けに最適化されます。例えば、-mtune=pentium4 を指定して作成されたコードは、インテル® Core™2 プロセッサー上でも正しく実行されますが、-mtune=core2 を使用して生成されたコードよりも実行速度が遅い可能性があります。

次の表は、各値が使用できるアーキテクチャーについて示しています。

アーキテクチャー

processor

IA-32 アーキテクチャー

インテル® 64 アーキテクチャー

generic

core2

pentium

pentium-mmx

pentiumpro

pentium4

pentium4m

IDE オプション

Windows*: なし

Linux*: [Optimization (最適化)] > [Optimize for Intel® Processor (インテル® プロセッサー用の最適化)]

OS X*: なし

代替オプション

-mtune

Linux*: -mcpu (これは古いオプションです)

OS X*: なし

Windows*: なし

最適化に関する注意事項

インテル® コンパイラーは、互換マイクロプロセッサー向けには、インテル製マイクロプロセッサー向けと同等レベルの最適化が行われない可能性があります。これには、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 2 (インテル® SSE2)、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 3 (インテル® SSE3)、ストリーミング SIMD 拡張命令 3 補足命令 (SSSE3) 命令セットに関連する最適化およびその他の最適化が含まれます。インテルでは、インテル製ではないマイクロプロセッサーに対して、最適化の提供、機能、効果を保証していません。本製品のマイクロプロセッサー固有の最適化は、インテル製マイクロプロセッサーでの使用を目的としています。インテル® マイクロアーキテクチャーに非固有の特定の最適化は、インテル製マイクロプロセッサー向けに予約されています。この注意事項の適用対象である特定の命令セットの詳細は、該当する製品のユーザー・リファレンス・ガイドを参照してください。

改訂 #20110804


このヘルプトピックについてのフィードバックを送信