インテル® C++ コンパイラー 15.0 ユーザー・リファレンス・ガイド

浮動小数点形式

IEEE 標準 754 は、浮動小数点表現の値と要件を定めています (例えば基底 2 など)。この標準は、基本と拡張の 2 形式の要件を定め、それぞれの形式について単精度と倍精度の 2 つのワード長を定めています。

10 進の浮動小数点例外関数は、fenv.h ヘッダーファイルで定義されています。 バイナリー形式の浮動小数点例外関数については、ISO C99 で説明されています。

インテル® C++ コンパイラーは、C および C++ で 10 進の浮動小数点型をサポートしています。10 進の浮動小数点形式は IEEE 754-2008 標準で定義されています。C では、次の 10 進の浮動小数点型をサポートしています: _Decimal32_Decimal64、および _Decimal128

Linux* でこの機能を使用するには、gcc* 4.5 以降が必要です。

例:

#include <decimal/decimal>
#include <iostream>

  int main() {
    std::decimal::decimal32 d = 4.7df;
    std::cout << decimal_to_long_double(d) << std::endl; return 0; }

10 進の浮動小数点の適切な動作を保証するには、標準ヘッダーをインクルードする前に __STDC_WANT_DEC_FP__ を定義する必要があります。 これは、標準の 10 進数のマクロとライブラリー関数は、__STDC_WANT_DEC_FP__ が定義されている場合のみ宣言できると規定されているためです。 ライブラリー関数プロトタイプがない場合、実行時に正しくない 10 進の浮動小数点結果になることがあります。

10 進の浮動小数点ステータスを確認する関数

10 進の浮動小数点演算中に発生する例外を検出するには、次の浮動小数点例外関数を使用します。

関数

簡単な説明

fe_dec_feclearexcept()

サポートされている浮動小数点例外をクリアします。

fe_dec_fegetexceptflag

浮動小数点ステータスフラグの実装定義の表現を格納します。

fe_dec_feraiseexcept

サポートされている浮動小数点例外を発行します。

fe_dec_fesetexceptflag

浮動小数点ステータスフラグを設定します。

fe_dec_fetestexcept()

指定されている浮動小数点例外フラグのサブセットのうち、現在設定されているものを特定します。


このヘルプトピックについてのフィードバックを送信