インテル® C++ コンパイラー 16.0 ユーザー・リファレンス・ガイド

ipp、Qipp

一部またはすべてのインテル® インテグレーテッド・パフォーマンス・プリミティブ (インテル® IPP) ライブラリーにリンクして、インテル® IPP のヘッダーをインクルードするようにコンパイラーに指示します。

アーキテクチャーの制限

インテル® MIC アーキテクチャーをターゲットとするインテル® 64 アーキテクチャー、インテル® グラフィックス・テクノロジーをターゲットとする IA-32 アーキテクチャー、またはインテル® グラフィックス・テクノロジーをターゲットとするインテル® 64 アーキテクチャーでは利用できません。

構文

Linux* および OS X*:

-ipp[=lib]

Windows*:

/Qipp[:lib]

引数

lib

コンパイラーがリンクするインテル® IPP ライブラリーを指定します。設定可能な値は以下のとおりです。

common

メイン・ライブラリーのセットを使用してリンクします。これは、lib を指定しない場合のデフォルトです。

crypto

メイン・ライブラリーのセットと暗号化ライブラリーを使用してリンクします。

nonpic (Linux* のみ)

位置に依存しないコードを持つライブラリーのバージョンを使用してリンクします。この値は、インテル® MIC アーキテクチャーでは利用できません。

nonpic_crypto (Linux* のみ)

位置に依存しないコードを持つライブラリーのバージョンと暗号化ライブラリーを使用してリンクします。この値は、インテル® MIC アーキテクチャーでは利用できません。

デフォルト

オフ

コンパイラーは、インテル® IPP ライブラリーにリンクしません。

説明

一部またはすべてのインテル® IPP ライブラリーにリンクして、インテル® IPP のヘッダーをインクルードするようにコンパイラーに指示します。

[Q]ipp-link オプションは、インテル® IPP ランタイム・ライブラリー (スタティック、ダイナミック・マルチスレッド、またはスタティック・マルチスレッド) へのリンクを制御します。

Windows* では、コンパイラーによってオプションが処理されると、リンカーによって処理されるコンパイル済みオブジェクト・ファイルに宣言子が追加されます。Linux* および OS X* では、icc/icpc コマンドによってオプションが処理されると、リンクが開始され、ライブラリー名がリンクコマンドに追加されます。

IDE オプション

Visual Studio*: なし

Eclipse*: [Performance Library Build Components (パフォーマンス・ライブラリーのビルド・コンポーネント)] > [Use Intel® Integrated Performance Primitives Libraries (インテル® IPP ライブラリーの使用)]

Xcode*: [Libraries (ライブラリー)] > [Use Intel® Integrated Performance Primitives Libraries (インテル(R) IPP ライブラリーの使用)]

代替オプション

なし

最適化に関する注意事項

インテル® コンパイラーは、互換マイクロプロセッサー向けには、インテル製マイクロプロセッサー向けと同等レベルの最適化が行われない可能性があります。これには、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 2 (インテル® SSE2)、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 3 (インテル® SSE3)、ストリーミング SIMD 拡張命令 3 補足命令 (SSSE3) 命令セットに関連する最適化およびその他の最適化が含まれます。インテルでは、インテル製ではないマイクロプロセッサーに対して、最適化の提供、機能、効果を保証していません。本製品のマイクロプロセッサー固有の最適化は、インテル製マイクロプロセッサーでの使用を目的としています。インテル® マイクロアーキテクチャーに非固有の特定の最適化は、インテル製マイクロプロセッサー向けに予約されています。この注意事項の適用対象である特定の命令セットの詳細は、該当する製品のユーザー・リファレンス・ガイドを参照してください。

改訂 #20110804

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