インテル® C++ コンパイラー 17.0 デベロッパー・ガイドおよびリファレンス

_mm512_round_ps/_mm512_mask_round_ps

float32 ベクトルを丸めます。対応する命令は VROUNDPS です。 この組込み関数は、インテル® メニー・インテグレーテッド・コア (インテル® MIC) アーキテクチャーにのみ適用されます。

構文

マスクなし

extern _m512 __cdecl _mm512_round_ps(_m512 v2, int rc, _MM_EXP_ADJ_ENUM expadj);

マスク付き

extern _m512 __cdecl _mm512_mask_round_ps(_m512 v1_old, __mmask16 k1, _m512 v2, int rc, _MM_EXP_ADJ_ENUM expadj);

引数

v2

丸めに使用する float32 ベクトル

v1_old

デスティネーション・ベクトルの古い値を保持するソースベクトル。マスクビットが 0 にセットされている場合は、v1_old の対応する要素が結果ベクトルにコピーされます。

k1

書き込みマスク。k1 マスクの対応するビットが '1' にセットされているソースベクトルの要素のみ計算され、結果に格納されます。k1 の対応するビットが 0 にセットされている結果ベクトルの要素は、ベクトル v1_old の要素からコピーされます。

expadj

2 の指数値。変換後の指数を調整するため、整数型から float への変換の結果をこの値で乗算します。整数値から float 値への変換では、変換後に指数の調整が必要になります。変換後の値を 2 の累乗 (次の expadj 値のいずれか) で乗算します。

  • _MM_EXPADJ_NONE - 2**0 (32.0 - 指数調整なし)
  • _MM_EXPADJ_4 - 2**4  (28.4)
  • _MM_EXPADJ_5 - 2**5  (27.5)
  • _MM_EXPADJ_8 - 2**8  (24.8)
  • _MM_EXPADJ_16 - 2**16 (16.16)
  • _MM_EXPADJ_24 - 2**24 (8.24)
  • _MM_EXPADJ_31 - 2**31 (1.31)
  • _MM_EXPADJ_32 - 2**32 (0.32)

rc

丸め制御値。次のいずれかになります。

  • _MM_FROUND_TO_NEAREST_INT - 最も近い偶数に丸めます。
  • _MM_FROUND_TO_NEG_INF - 負の無限大に丸めます。
  • _MM_FROUND_TO_POS_INF -正の無限大に丸めます。
  • _MM_FROUND_TO_ZERO - ゼロに丸めます。
  • _MM_FROUND_CUR_DIRECTION - MXCSR レジスターのデフォルトを使用して丸めます。

説明

float32 ベクトル v2 の要素単位の丸め操作を行います。 各要素の丸め結果は、expadj の値に応じて整数値または固定小数点値を含む float32 です。丸め方向は rc によって決まります。

この組込み関数は、結果を int32 に変換しません。結果の要素は、入力値と同様に float32 になりますが、指定した丸め方法とスケーリングに応じて整数値または固定小数点値が含まれます。

マスク付きにはさらに引数 k1 があります。 ベクトルマスク k1 の対応するビットがセットされているソースベクトルの要素のみ計算に使用されます。

戻り値

丸め操作の結果。