インテル® C++ コンパイラー 17.0 デベロッパー・ガイドおよびリファレンス
コンパイラーを起動する前に、コンパイラーの関連コンポーネントの場所を定義する特定の環境変数を設定する必要があります。
インテル® C++ コンパイラーには、環境変数を設定するための compilervars スクリプトが含まれています。
次の情報は、オペレーティング・システムに依存します。
コンパイラーを使用する前に、シェルスクリプト compilervars.sh または compilervars.csh を使用して環境変数を設定します。 使用するシェルとスクリプトに応じて、source コマンドまたは . (ドット) でシェルスクリプトを実行します。
.csh スクリプト: source コマンドを使用します。
.sh スクリプト:
Bash: source コマンドまたは . (ドットスペース) を使用します。
Dash またはその他の POSIX* 準拠シェル: . (ドットスペース) を使用します。
//# Bash シェル: source /<install-dir>/bin/compilervars.sh <arg> . /<install-dir>/bin/compilervars.sh <arg> //# 例: (<install-dir> は /installed/compiler/ と仮定) prompt> source /installed/compiler/bin/compilervars.sh ia32 prompt> . /installed/compiler/bin/compilervars.sh ia32 // または //# C シェル: source /<install-dir>/bin/compilervars.csh <arg> //# 例: (<install-dir> は /installed/compiler/ と仮定) prompt> source /installed/compiler/bin/compilervars.csh ia32 // または //# Dash またはその他の POSIX* 準拠シェル: . /<install-dir>/bin/compilervars.sh <arg> //# 例: (<install-dir> は /installed/compiler/ と仮定) prompt> . /installed/compiler/bin/compilervars.sh ia32
環境スクリプトファイルでは、<arg> 引数を指定する必要があります。
"root" でインストールした場合、デフォルトのインストール・パスは /opt/intel/bin/<version>/ です。<version> は、環境設定に使用するコンパイラーのバージョンです。
スクリプトを自動的に実行する場合は、スタートアップ・ファイルの最後にこのコマンドを追加します。
IA-32 アーキテクチャー・ベースのターゲット向け compilervars.sh 用のサンプル .bash_profile エントリー:
# インテル® C++ コンパイラー用の環境変数を設定します。
source <install-dir>/bin/compilervars.sh ia32
シンボリック・リンクは、インストール時に /opt/intel ディレクトリーに作成されます。 環境変数はシンボリック・リンクを使用しますが、2 つのバージョンのインテル® C++ コンパイラーがインストールされている場合は、最新バージョンのシンボリック・リンクが作成されます。
一部の Linux* ディストリビューションでは、.bash_profile で compilervars.sh を source すると、LIBRARY_PATH の場所が期待どおりに設定されないことがあります。 その場合、ターミナルセッションの開始後に source コマンドで compilervars.sh を読み込んでください。
適切な環境変数が設定されていない場合、コンパイルしたプログラムを実行しようとすると、次のようなエラーが表示されます。
./a.out: error while loading shared libraries: libimf.so: cannot open shared object file: No such file or directory
通常、compilervars.bat バッチファイルを実行する必要はありません。 インテルの C++ コマンドライン・ウィンドウは、これらの環境変数を自動的に設定します。
コマンドライン・ウィンドウの使用に関する詳細は、「インテルのコマンドライン・ウィンドウの使用」を参照してください。
[スタート] メニューで提供されているコマンドライン・ウィンドウを使用せずに、コマンドライン・ウィンドウを起動する場合や、独自のスクリプトからコンパイラーを起動する場合は、バッチファイルを実行する必要があります。
このバッチファイルは、インテル® C++ コンパイラーが使用するディレクトリーを、既存のパスの先頭に挿入します。 これらのディレクトリーは最初に指定されているので、Windows® が提供するパスリストのディレクトリーよりも先に検索されます。 これは、既存のディレクトリー・パスに、インテル® C++ コンパイラーが必要とするファイルと同じ名前のファイルが含まれているような場合には特に重要です。
必要に応じて、PIF エディターで初期化ファイルとして指定することで、Windows® システムでセッションを開始するたびに compilervars.bat を実行することができます。
このバッチファイルには、2 つの引数を指定します。
<install-dir>\bin\compilervars.bat <arg1> [<arg2>]
<arg1> は次のいずれかです。
<install-dir>\bin\compilervars.bat <arg1> [<arg2>]
intel64: インテル® 64 アーキテクチャー専用のコンパイラーとライブラリー (ホストおよびターゲット)
ia32: IA-32 アーキテクチャー専用のコンパイラーとライブラリー (ホストおよびターゲット)
ia32_intel64: IA-32 アーキテクチャー (ホスト) 上で、インテル® 64 アーキテクチャー (ターゲット) 用のコードを生成するコンパイラー。インテル® 64 アーキテクチャー用のライブラリーを使用します。
<arg2> はオプションです。指定する場合は、次のいずれかです。
vs2015: Microsoft® Visual Studio® 2015
vs2013: Microsoft® Visual Studio® 2013
vs2012: Microsoft® Visual Studio® 2012
<arg2> を指定しない場合は、インストール処理時に検出された Visual Studio® のバージョンが指定されます。