インテル® C++ コンパイラー 18.0 デベロッパー・ガイドおよびリファレンス

ipp、Qipp

一部またはすべてのインテル® インテグレーテッド・パフォーマンス・プリミティブ (インテル® IPP) ライブラリーにリンクして、インテル® IPP のヘッダーをインクルードするようにコンパイラーに指示します。

アーキテクチャーの制限

インテル® グラフィックス・テクノロジーをターゲットとするインテル® 64 アーキテクチャー、または IA-32 アーキテクチャーで実行するインテル® グラフィックス・テクノロジーをターゲットとする場合は利用できません。

構文

Linux* および macOS*:

-ipp[=lib]

Windows*:

/Qipp[:lib]

引数

lib

コンパイラーがリンクするインテル® IPP ライブラリーを指定します。設定可能な値は以下のとおりです。

common

メイン・ライブラリーのセットを使用してリンクします。これは、lib を指定しない場合のデフォルトです。

crypto

インテル® IPP Cryptography ライブラリーを使用してリンクします。

nonpic (Linux* のみ)

位置に依存しないコードを持つライブラリーのバージョンを使用してリンクします。

nonpic_crypto (Linux* のみ)

インテル® IPP Cryptography ライブラリーを使用してリンクします。このライブラリーは、位置に依存しないコードを持つライブラリーのバージョンを使用します。

デフォルト

オフ

コンパイラーは、インテル® IPP ライブラリーにリンクしません。

説明

一部またはすべてのインテル® IPP ライブラリーにリンクして、インテル® IPP のヘッダーをインクルードするようにコンパイラーに指示します。

[Q]ipp-link オプションは、インテル® IPP ランタイム・ライブラリー (スタティック、ダイナミック・マルチスレッド、またはスタティック・マルチスレッド) へのリンクを制御します。

Windows* では、コンパイラーによってオプションが処理されると、リンカーによって処理されるコンパイル済みオブジェクト・ファイルにディレクティブが追加されます。Linux* および macOS* では、icc/icpc コマンドによってオプションが処理されると、リンクが開始され、ライブラリー名がリンクコマンドに追加されます。

IDE オプション

Visual Studio*: なし

Eclipse*: [Performance Library Build Components (パフォーマンス・ライブラリーのビルド・コンポーネント)] > [Use Intel® Integrated Performance Primitives Libraries (インテル® IPP ライブラリーの使用)]

Xcode*: [Performance Library Build Components (パフォーマンス・ライブラリーのビルド・コンポーネント)] > [Use Intel® Integrated Performance Primitives Libraries (インテル® IPP ライブラリーの使用)]

代替オプション

なし

最適化に関する注意事項

インテル® コンパイラーでは、インテル® マイクロプロセッサーに限定されない最適化に関して、他社製マイクロプロセッサー用に同等の最適化を行えないことがあります。これには、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 2、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 3、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 3 補足命令などの最適化が該当します。インテルは、他社製マイクロプロセッサーに関して、いかなる最適化の利用、機能、または効果も保証いたしません。本製品のマイクロプロセッサー依存の最適化は、インテル® マイクロプロセッサーでの使用を前提としています。インテル® マイクロアーキテクチャーに限定されない最適化のなかにも、インテル® マイクロプロセッサー用のものがあります。この注意事項で言及した命令セットの詳細については、該当する製品のユーザー・リファレンス・ガイドを参照してください。

注意事項の改訂 #20110804

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