インテル® C++ コンパイラー 18.0 デベロッパー・ガイドおよびリファレンス

概要: インテルの数値文字列変換ライブラリー

インテルの数値文字列変換ライブラリー libistrconv は、ASCII 文字列と C データ型間の変換を効率良く行うように最適化されたルーチンの集まりです。istrconv.h ヘッダーファイルには、ライブラリー関数の宣言が含まれています。

Linux* および macOS* プラットフォームでは、libistrconv ライブラリーをスタティックまたは共有ライブラリーとしてリンクできます。Windows* プラットフォームでは、libistrconv をスタティック・ライブラリーとしてリンクする必要があります。

インテルの数値文字列変換ライブラリーの使用

libistrconv ライブラリーを使用するには、プログラムに、ヘッダーファイル istrconv.h をインクルードしてください。

次の conv.c ファイルの例について考えてみます。このファイルは、libistrconv ライブラリーを使用して文字列と浮動小数点型の変換を行います。

// conv.c 
#include <stdio.h> 
#include <istrconv.h> 
#define LENGTH 20 

int main() {
 const char pi[] = "3.14159265358979323";
 char s[LENGTH];
 int prec;
 float fx;
 double dx;
 printf("PI: %s\n", pi);
 printf("single-precision\n");
 fx = __IML_string_to_float(pi, NULL);
 prec = 6;
 __IML_float_to_string(s, LENGTH, prec, fx);
 printf("prec: %2d, val: %s\n", prec, s);
 printf("double-precision\n");
 dx = __IML_string_to_double(pi, NULL);
 prec = 15;
 __IML_double_to_string(s, LENGTH, prec, dx);
 printf("prec: %2d, val: %s\n", prec, s);	
 return 0; 
}

Linux* では、次のコマンドを使用して conv.c ファイルをコンパイルします。

icc conv.c -libistrconv 

macOS* では、次のコマンドを使用して conv.c ファイルをコンパイルします。

icc conv.c -libistrconv

Windows* では、次のコマンドを使用して conv.c ファイルをコンパイルします。

icl conv.c libistrconv.lib

このプログラムをコンパイルして実行すると、次の結果が得られます。

PI: 3.14159265358979323 

single-precision		
prec: 6, val: 3.14159 

double-precision		
prec: 15, val: 3.14159265358979