インテル® Fortran コンパイラー 18.0 デベロッパー・ガイドおよびリファレンス
これらの属性は変数および関数がコプロセッサーでも利用できることを保証します。
このトピックは、インテル® メニー・インテグレーテッド・コア (インテル® MIC) アーキテクチャーをターゲットとする場合にのみ適用されます。
offload ディレクティブに続く文は、コプロセッサーで実行するアウトライン関数に変換されます。このコードは、ほかの関数を呼び出すことができます。呼び出された関数がコプロセッサーでも利用できることを保証するには、ATTRIBUTES OFFLOAD ディレクティブを使用して、次のいずれかの特別な関数属性を指定する必要があります。
!DIR$ ATTRIBUTES OFFLOAD: target-name :: routine-name[ , routine-name] ... !DIR$ ATTRIBUTES OFFLOAD: target-name :: variable-name[ , variable-name] ...
プログラムの関数はすべて、常に CPU 向けにコンパイルされ、CPU で呼び出すことができます。ただし、特定の属性で明示された関数のみ、オフロードコードで呼び出すことができます。また、これらの関数のみ、コプロセッサーで呼び出すことができます。
グローバル変数は同様の方法で扱われます。グローバル変数はすべて、CPU コードに常に存在します。しかし、ターゲット属性を含むグローバル関数のみ、コプロセッサーにオフロードされるバイナリーにコンパイルされます。
ターゲット属性で明示された関数とデータのみインテル® MIC アーキテクチャーのバイナリーにコンパイルすると、コプロセッサーのコードが可能な限り小さくなることが保証されます。
コンパイラーは、ターゲット属性を含まないオフロードコード内で参照された関数とデータに対して警告を出力します。
module offload_test public !DIR$ ATTRIBUTES OFFLOAD:mic :: global_value integer :: global_value contains !DIR$ ATTRIBUTES OFFLOAD:mic :: incr_global integer function incr_global global_value = global_value + 1 incr_global = global_value return end function incr_global end module offload_test program main use offload_test integer i i = incr_global() print *, "global = ", global_value, "i = ", i, " (should be the same)"
オフロード構造内の関数呼び出しは、関数をターゲットで利用できるように自動的に宣言しません。関数がターゲット上で利用できることを保証するには、関数定義に適切なターゲット属性が含まれていなければなりません。
ターゲット属性を含む変数または関数の定義とすべての宣言は、すべてのコンパイル単位で互いに一致していなければなりません。