インテル® Fortran コンパイラー 18.0 デベロッパー・ガイドおよびリファレンス

makefile を使用するアプリケーションのビルド

このトピックでは、makefile を使用してアプリケーションをコンパイルする方法を説明します。makefile を使用して、さまざまなパスを持つファイルを指定し、この情報を複数のコンパイルで使用できるように保存します。

makefile を使用したコンパイル情報の保存 (Linux* および macOS*)

インテル® Fortran コンパイラーを使用してコマンドラインから make を実行するには、PATH 環境変数に /usr/bin/usr/local/bin が含まれていることを確認してください。

C シェルを使う場合は、.cshrc ファイルを編集して、次の行を追加します。

setenv PATH  /usr/bin:/usr/local/bin:$PATH

そして、次の構文を使用してコンパイルします。

make -f yourmakefile

-f は特定の makefile 名を指定する make コマンドのオプションです。

makefile を使用したコンパイル情報の保存 (Windows*)

makefile を使用してソースファイルをコンパイルするには、nmake コマンドを使用します。例えば、your_project.mak プロジェクトの場合、次の構文を使用します。

nmake /f [makefile_name.mak] FPP=[compiler_name.exe] LINK32=[linker_name.exe]
次に例を示します。
prompt> nmake /f your_project.mak FPP=ifort.exe LINK32=xilink.exe

引数

説明

/f

makefile を指定する nmake オプション

your_project.mak

オブジェクトと実行ファイルの生成に使用される makefile

FPP

オブジェクト・ファイルと実行ファイルを生成するプリプロセッサー/コンパイラー(このマクロ名は、makefile によって異なります。)

LINK32

使用されるリンカー

nmake コマンドは your_project.mak makefile で指定された情報からオブジェクト・ファイル (.obj) と実行ファイル (.exe) を作成します。

makefile で使用するビルドの依存関係情報の生成

gen-dep コンパイラー・オプションを使用して、コンパイル用のビルドの依存関係情報を生成します。

ビルドの依存関係には、INCLUDE 文や USE 文でアクセスされる .mod ファイルを含むすべてのファイルのリストが含まれます。この出力結果を利用して、依存性が解決された適切な makefile を作成できます。

次のようなコードを含むソースファイルを考えてみます。

 module b
 include 'gendep001b.inc'
 end module b

 program gendep001
 use b
 a_global = b_global
end

gen-dep オプションを使用してソースをコンパイルすると、次の出力結果が生成されます。

 b.mod : \
 gendep001.f90
gendep001.obj : \
 gendep001.f90 gendep001b.inc

この出力結果から、生成された b.mod ファイルはソースファイル gendep001.f90 に依存していることが分かります。 同様に、生成された gendep001.obj ファイルは、gendpe001.f90ファイルと gendep001b.inc ファイルに依存しています。