インテル® Fortran コンパイラー 19.0 デベロッパー・ガイドおよびリファレンス

libs

リンクするランタイム・ライブラリーの種類をコンパイラーに指示します。

構文

Linux* および macOS*:

なし

Windows*:

/libs[:keyword]

引数

keyword

リンクするランタイム・ライブラリーの種類を指定します。設定可能な値は以下のとおりです。

dll

マルチスレッドのダイナミック・リンク・ライブラリー (DLL) を指定します。

qwin

インテル® Fortran QuickWin ライブラリーを指定します。

qwins

Fortran 標準グラフィック・ライブラリーを指定します。

static

マルチスレッドのスタティック・ランタイム・ライブラリーを指定します。これは、keyword なしで /libs を指定するのと同じです。

OpenMP* ランタイム・ライブラリーや Co-Array ランタイム・ライブラリーなど、一部のライブラリーにはスタティック・バージョンがありません。

デフォルト

/libs

コンパイラーは、マルチスレッドのスタティック・ランタイム・ライブラリーにリンクします。

説明

このオプションは、リンクするランタイム・ライブラリーの種類をコンパイラーに指示します。

コンパイラーによってオプションが処理されると、リンカーによって処理されるコンパイル済みオブジェクト・ファイルにディレクティブが追加されます。

指定するコンパイラー・オプションに応じて、次のようなライブラリーにリンクすることができます。

/libs:dll オプションを使用し、DLL 内で検出された未解決の参照は、プログラムの実行時に (プログラムをロードする際に) 解決されるので、実行プログラムのサイズが小さくなります。

/dll オプションとともに /libs:qwin オプションまたは /libs:qwins オプションを使用すると、コンパイラーは警告を発行します。

/libs:qwin オプションおよび /libs:dll /threads オプションは使用できません。

次の表に、異なるランタイム・ライブラリーのオプションを示します。

ライブラリーの種類

必須オプション

代替オプション

マルチスレッド・スタティック

/libs (または /threads)

/MT

デバッグ用マルチスレッド・スタティック

/libs (または /threads)

および /dbglibs

/MTd

マルチスレッド DLL

/libs:dll

/MD

デバッグ用マルチスレッド DLL

/libs:dll および

/dbglibs

/MDd

Fortran QuickWin マルチドキュメント・アプリケーション

/libs:qwin

/MW

Fortran スタンダード・グラフィックス (QuickWin シングルドキュメント) アプリケーション

/libs:qwins

/MWs

デバッグ用 Fortran QuickWin マルチドキュメント・アプリケーション

/libs:qwin

/dbglibs

なし

デバッグ用 Fortran スタンダード・グラフィックス (QuickWin シングルドキュメント) アプリケーション

/libs:qwins

/dbglibs

なし

このオプションはコンパイル済みコードにディレクティブを追加し、リンカーはドライバーからの入力なしにそれを読み取ります。

インテル® コンパイラー 13.0 から、インテルの OpenMP* ライブラリーは DLL 形式でのみ提供されます。

IDE オプション

Visual Studio*: [Libraries (ライブラリー)] > [Runtime Library (ランタイム・ライブラリー)] (/libs:{dll|qwin|qwins}/threads/dbglibs)

Eclipse*: なし

Xcode*: なし

代替オプション

/libs

Linux* および macOS*: -threads

Windows*: /threads

/libs:dll

Linux* および macOS*: なし

Windows*: /MD

/libs:qwin

Linux* および macOS*: なし

Windows*: /MW

/libs:qwins

Linux* および macOS*: なし

Windows*: /MWs

関連情報