インテル® Fortran コンパイラー 19.0 デベロッパー・ガイドおよびリファレンス
スタティック・ライブラリーを使用して生成された実行ファイルは、個々のソースまたはオブジェクト・ファイルから生成された実行ファイルと同じです。スタティック・ライブラリーは、ランタイムでは必要ないため、実行ファイルを配布する際に含める必要はありません。一般に、個々のオブジェクト・ファイルをリンクするより、スタティック・ライブラリーをリンクするほうが早く処理することができます。
スタティック・ライブラリーを ifort コマンドラインからオブジェクトをビルドする場合は、リンクを禁止するために c オプションを指定してください。このオプションを指定しないと、リンカーが実行され、オブジェクトが完全なプログラムでないためエラーが生成されます。
c オプションを使用して、ソースファイルからオブジェクト・ファイルを生成します。
ifort -c my_source1.f90 my_source2.f90 my_source3.f90
インテルの xiar ツールを使用して、オブジェクト・ファイルからライブラリーを作成します。
xiar rc my_lib.a my_source1.o my_source2.o my_source3.o
プロジェクトをコンパイルして、新しく作成したライブラリーをリンクします。
ifort main.f90 my_lib.a
ライブラリー・ファイルとソースファイルが異なるディレクトリーにある場合、-Ldir オプションを使用して、ライブラリーのディレクトリーを指定します。
ifort -L/for/libs main.f90 my_lib.a
次のコマンドラインを実行して、オブジェクト・ファイルを生成し、ライブラリー・ファイルを作成します。
ifort -o my_lib.a -staticlib mysource1.f90 mysource2.f90 mysource3.f90
プロジェクトをコンパイルして、新しく作成したライブラリーをリンクします。
ifort main.f90 my_lib.a
ライブラリー・ファイルとソースファイルが異なるディレクトリーにある場合、-Ldir オプションを使用して、ライブラリーのディレクトリーを指定します。
ifort -L/for/libs main.f90 my_lib.a
統合開発環境 (IDE) からスタティック・ライブラリーをビルドするには、プロジェクトの種類として、Fortran スタティック・ライブラリーを指定します。
コマンドラインからスタティック・ライブラリーをビルドするには、次のコマンドを実行します。
c オプションを使用して、ソースファイルからオブジェクト・ファイルを生成します。
ifort /c my_source1.f90 my_source2.f90
インテルの xlib ツールを使用して、オブジェクト・ファイルからライブラリーを作成します。
xilib /out:my_lib.lib my_source1.obj my_source2.obj
プロジェクトをコンパイルして、新しく作成したライブラリーをリンクします。
ifort main.f90 my_lib.lib