インテル® Fortran コンパイラー 19.0 デベロッパー・ガイドおよびリファレンス
Fortran ウィンドウ・アプリケーション (.EXE) は、プロジェクトの種類として [Fortran Windowing Application (Fortran ウィンドウ・アプリケーション)] を選択したときに作成されるメインプログラムです。このプロジェクトの種類では、インテル® Fortran から Windows* API を直接呼び出すことができます。これにより、すべての Windows* API にアクセスすることができ、QuickWin よりも幅広い (そして異なる) 関数セットを利用することができます。
ほかのプロジェクトの種類からも一部の Windows* API を呼び出すことができますが、Fortran ウィンドウ・アプリケーションではすべての API ルーチンを使用することができ、ほかのプロジェクトの種類では利用できないシステム機能も使用できます。
IFWIN モジュールには、一般的な Windows* API のインターフェイスが含まれています。プログラムに USE IFWIN 文をインクルードすると、ほとんどの一般的な Windows* API ルーチンを利用することができます。IFWIN モジュールを使用すると、ウィンドウ管理、グラフィック・デバイス・インターフェイス、システムサービス、マルチメディア、およびリモート・プロシージャー・コールを含む幅広いルーチンを参照することができます。
ウィンドウ管理は、ユーザー・インターフェイスを作成および管理する手段を提供します。このルーチンを使用することで、出力を表示したり、入力を求めるためのウィンドウを作成することができます。グラフィック・デバイス・インターフェイス (GDI) 関数は、ディスプレイ、プリンター、およびその他のデバイスに対してグラフィック出力を生成する方法を提供します。Windows* システム関数を使用すると、メモリー、ファイルへのアクセス、ディレクトリー、および I/O デバイスなどのリソースを管理および監視することができます。システムサービス関数は、エラー、イベントのログ収集、および例外処理といった特殊な条件を処理するための機能を提供します。
マルチメディア関数を使用すると、アプリケーションはテキストやグラフィックだけでなく、音楽、音響効果、およびビデオクリップを取り込んだドキュメントやプレゼンテーションを作成できます。マルチメディア関数は、オーディオ、ビデオ、ファイル I/O、メディア制御、ジョイスティック、およびタイマーに関するサービスを提供します。
リモート・プロシージャー・コール (RPC) は、分散型コンピューティングの手段を提供します。これにより、アプリケーションはネットワーク上のコンピューター・リソースを利用できるようになります。分散型アプリケーションは、1 つのアドレス領域内のプロセスとして動作し、別のコンピューター上のアドレス領域内で実行されるプロシージャーを呼び出します。RPC を使用することで、ユーザーに対して情報を表示するクライアントと、データの格納、取得、および操作を行い、コンピューター作業を処理するサーバーから構成される分散型アプリケーションを作成することができます。分散型アプリケーションの例としては、共有データベースやリモート・ファイル・サーバーなどがあります。