前処理、コンパイル、アセンブリ、およびリンクに使用される、代替ツールを指定するようにコンパイラに指示できます。また、選択したツール専用の各種オプションをコマンドラインで呼び出せます。こうした操作は、-Qlocationおよび-Qoptionを使用して行います。次に、それぞれについて説明します。
ツールへの代替パスを指定するには、-Qlocation を使用します。このオプションには引数を2個指定します。 構文は次のとおりです。
-Qlocation,tool,path
ツール | 説明 |
---|---|
cpp | コンパイラのフロントエンド・プリプロセッサを指定します。 |
c | C++ コンパイラを指定します。 |
asm | アセンブラを指定します。 |
ld | リンカを指定します。 |
pathは、ツールの所在を示す完全パスです。
-Qoptionを使用すると、optlistで指定したオプションがtoolに渡されます。optlistは、複数のオプションをカンマで区切って並べたリストです。このコマンドの構文は次のとおりです。
-Qoption,tool,optlist
ツール | 説明 |
---|---|
cpp | コンパイラのフロントエンド・プリプロセッサを指定します。 |
c | C++ コンパイラを指定します。 |
asm | アセンブラを指定します。 |
ld | リンカを指定します。 |
optlist は、指定したプログラムに有効な引数文字列です。1個でも複数個でも指定できます。指定する引数がコマンドライン・オプションの場合は、ハイフンを含めてください。スペースかタブ文字を含む引数を指定するときは、その引数全体を二重引用符(")で囲んでください。引数を複数指定するときは、それぞれをカンマで区切ってください。例えば、コンパイラを使用してソースから実行ファイルを作成し、そのときにリンカを使用してメモリマップを作成するときは、次のようにします。
上の例の -Qoption, link というオプションによって -map オプションがリンカに渡されます。これは、コンパイルを行うときに各種ツールに各種引数を明示的に渡す方法の1つです。また、-Xlinker val を使用して、リンカに値(val)を渡すこともできます。