プログラムがランタイムで信号 (例外) に遭遇した場合、そのプログラムのデバッグを簡単にするには、信号の原因をデバッグする前に、以下のコマンドライン・オプションを使用して再コンパイルおよび再リンクする必要があります:
-fpen オプションを使用して、信号の処理を制御します。
他のデバッグ作業と同様に、-g オプションを使用して、十分なシンボルテーブル情報を生成し、非最適化コードをデバッグします。
要求があれば、idb はインテル® Fortran ランタイム・ライブラリ (RTL) よりも先に信号をキャッチし処理します。idb コマンドの catch および ignore を使用して、idb によって信号をキャッチするか、または無視するかを制御できます:
idb が信号をキャッチすると、idb メッセージが表示され、そのステートメント行で実行が停止します。この場合、RTL が提供するエラー処理ルーチンは呼び出されません。この時点で、変数を調査し、プログラムのどこで信号が発生したかを特定することができます。
idb が信号を無視すると、その信号が RTL に渡されます。これにより、コンパイル時に指定した方法で、ランタイム信号メッセージの処理および表示が可能です。
信号 (特にプログラム続行を許容する信号) を生成するプログラムのデバッグ時に、適切なランタイム・エラー・メッセージを取得するには、プログラムの実行前に ignore コマンドを使用する必要があります。例えば、次のコマンドを使用して、デバッガに、浮動小数点信号を無視させ、それらを RTL に渡すように指示します。
(idb) ignore fpe
信号を発生させるプログラムの位置を見つける必要がある場合は、where コマンドを使用することを推奨します。