このトピックは、インテル® Fortran バージョン 7.1 またはそれ以前のバージョンに精通し、現在バージョン 8.x を使用している開発者を対象としています。
インテル Fortran では、ISO および ANSI 標準の拡張をサポートしています。これには、次のシステムによって定義されている拡張が含まれます。
各種プラットフォーム用のインテル Fortran
Microsoft* Fortran PowerStation 4.0
インテル Fortran には、Microsoft Fortran PowerStation バージョン 4 がサポートする多数の言語拡張子が追加されています。
次の相違点があります。
コマンドラインを使用するためのコマンド名が ifort に変更されました。インテル Fortran の以前のバージョンでは、コマンド名に ifc または efc が使用されていました。これらのコマンドはインテル Fortran 8.x でもサポートされていますが、今後リリースされるバージョンでは、ifort コマンド名のみがサポートされる予定です。
デフォルト設定ファイル名が ifl.cfg または efl.cfg から、ifort.cfg に変更されました。
インテル Fortran コンパイラの事前定義済みシンボル名は、__INTEL_COMPILER で、値はインテル Fortran バージョン 8.0 では 800、インテル Fortran バージョン 8.1 では 810 です。
書式なしファイルのレコード長 (RECL 指定子) が 32 ビットワードに変更されました。レコード長をバイトで取得するには、-assume byterecl オプションを使用します。
バック・スラッシュ文字 (\) は、文字リテラルの制御シーケンスで、エスケープ文字として扱われません。バック・スラッシュをエスケープ文字として扱うには、-assume bscc オプションを使用します。
インテル Fortran バージョン 8.x では、デフォルトで .TRUE. の値に整数 -1 を使用しますが、バージョン 7 では、.TRUE. の値に整数 1 を使用します。バージョン 8.x で -fpscomp logicals
オプションを使用すると、コンパイラは、.TRUE. の値に整数 1 を使用します。
.FALSE. の値には、バージョン 8.x でもバージョン 7 と同様に、整数 0 を使用します。
Fortran または他の言語 (C など) で書かれたルーチンでは、コンパイラが指定する .TRUE. および .FALSE. の値を使用する必要があります。
バージョン 8.x で使用されている乱数ジェネレータはバージョン 7 で使用されていた乱数ジェネレータと異なります。
バージョン 8.x では、Park と Miller のアルゴリズムに基づく (Compaq* Fortran で使用されていたものと同じ) 乱数ジェネレータを使用しています。バージョン 7 では、Marsaglia 乱数ジェネレータが使用されていました。
これらの乱数ジェネレータは、Fortran 90 規格に準拠しています。
さらに、バージョン 8.x では、RANDOM_NUMBER と RANDOM_SEED 組込み関数で (バージョン 7 と) 異なるアルゴリズムを使用します。これらの組込み関数は、IA-32 と Itanium® ベース・システムでは異なるアルゴリズムを使用します。
一部のマニュアルで内容が移動しました。特に、次の点に注意してください。
『インテル® Fortran ユーザーズ・ガイド』では、アプリケーションのビルドおよびアプリケーションの最適化に関する情報が、Vol I、Vol II に分かれて説明されています。
以前、『インテル® Fortran プログラマーズ・リファレンス』で説明されていたインテル Fortran の言語情報 (組込みプロシージャやディレクティブなど) が、オンラインの『Intel® Fortran Lanugage Reference』(英語) で説明されています。
インテル Fortran のすべての言語要素とライブラリ・ルーチンは、参考情報を簡単に検索できるオンライン・ヘルプファイルで説明されています。
次のインテル Fortran バージョン 7.1 の機能は、バージョン 8.x では利用できません。
IMPLICIT AUTOMATIC | STATIC 文
インテル Fortran ランタイム・ライブラリ・システムの Itanium プロセッサ・シミュレータへのサポート