ifort コマンドに渡すオプションは、コンパイラがファイル名のサフィックスに応じて、どのようにファイルを処理するかに影響を与えます。多くの場合、ifort コマンドは最も単純な形式で使用できます。
オプションには、スペースによって分かれた 2 つの単語から構成されているものや、下線 ( _ ) によってつながった複数の単語から構成されているものがあります。多くのオプションは短縮可能で、たいていの場合、4 文字 (またはそれ以上の文字数) まで短縮できます。例えば、オプション -check output_conversion を -check out に短縮できます。
インテル® Fortran のコンパイラ・オプションには、次の 4 つの形式があります:
no が先頭にあるオプションは、そのオプションを無効にします。この形式は、Compaq* Fortran で使用されていました。例: logo および nologo
最後にハイフンがあるオプションは、そのオプションを無効にします。この形式は、インテル Fortran コンパイラの旧バージョンで使用されていました。例: -prefetch および -prefetch-
no または no- がオプションの途中に挿入されている場合、そのオプションを無効にします。 例: -falias および -fno-alias
n パラメータ (番号を指定します) を持つオプション。n をゼロに設定することでオプションを無効にします。
注
コマンドライン上に、オプションを有効にするバージョンと無効にするバージョンの両方 (または同じオプションの 2 つの異なるバージョン) がある場合、最後に指定したバージョンが優先されます。
複数の ifort コマンドを使用してプログラムを部分的にコンパイルする場合、プログラムの実行に影響を与えるオプションは、すべてのコンパイルで一貫して使用されている必要があります。これは特に、プロシージャ間でデータ共有またはデータ渡しが行われている場合に必須です。次に例を示します。
モジュール定義 (ユーザ定義の構造体) または共通ブロック間で受け渡しされるデータあるいは共有されるデータに対しては、同一のデータ・アライメントを使用する必要があります。これには、すべてのコンパイルで -align オプションの同一バージョンを使用します。
モジュール定義または共通ブロック間で受け渡しや共有が行われる種別パラメータあるいはサイズ指定子を持たない、INTEGER、LOGICAL、REAL、COMPLEX、または DOUBLE PRECISION の宣言が、プログラムに含まれている場合があります。そのような数値データ宣言を制御するオプションは、一貫して使用しなければなりません。
Fortran ソースコードで OPTIONS 文を使用することにより、コマンドラインで指定したいくつかのオプションを上書きすることができます。OPTIONS 文で指定したオプションは、その文を含むプログラム・ユニットにのみ影響を与えます。
すべてのコマンドライン・オプションに関する概要情報を表示するには、コマンドラインで -help を入力します。