INTRINSIC

文と属性:組込み手続の特定の名前を実引数として使用することができます (特定の名前すべてを実引数として使用できるわけではありません。これについては,「実引数として許されていない関数:表」を参照してください)。

INTRINSIC 属性は型宣言文または INTRINSIC 文で指定することができ,以下のいずれかの形式を取ります。

形式

型宣言文

type, [att-ls,] INTRINSIC [,att-ls] :: in-pro [,in-pro]...

INTRINSIC in-pro [,in-pro]...

type
データ型指定子。

att-ls
省略可能な属性指定子並び。

in-pro
組込み手続の名前。

規則と振る舞い

型宣言文では,関数だけを INTRINSIC として指定することができます。ただし,INTRINSIC を使えば,関数だけでなくサブルーチンも INTRINSIC として指定できます。

INTRINSIC として宣言された名前は,組込み手続の名前として見なされます。総称組込み関数名に INTRINSIC 属性が与えられた場合,名前はその総称プロパティを保ちます。

互換性

CONSOLE STANDARD GRAPHICS QUICKWIN GRAPHICS WINDOWS DLL LIB

関連情報

型宣言属性の互換性手続引用の解決

次の例は,INTRINSIC 属性を指定する型宣言文を示しています。

	PROGRAM EXAMPLE
	...
	REAL(8), INTRINSIC :: DACOS
	...
	CALL TEST(X, DACOS)		! 組込み関数 DACOS は実引数です

次の例は INTRINSIC 文を示しています。

主プログラム 副プログラム
EXTERNAL CTN SUBROUTINE TRIG(X,F,Y)
INTRINSIC SIN, COS Y = F(X)
... RETURN
  END
CALL TRIG(ANGLE,SIN,SINE)  
... FUNCTION CTN(X)
  CTN = COS(X)/SIN(X)
CALL TRIG(ANGLE,COS,COSINE) RETURN
... END
CALL TRIG(ANGLE,CTN,COTANGENT)  

TRIGSIN または COS を第 2 引数として呼び出されると,関数引用 F(X) は,Fortran 95/90 ライブラリー関数の SINCOS を引用します。しかし,TRIGCTN を第 2 引数として呼び出されると,F(X) はユーザー定義関数 CTN を引用します。

以下に別の例を示します。

	INTRINSIC SIN, COS
	REAL X, Y, R
	! SIN と COS は,Calc2 の引数です。
	R = Calc2 (SIN(x), COS(y))