実行時エラー:540 ~ 569

この節では,Visual Fortran 実行時エラー番号の 540 ~ 569 番までのエラーについて詳細に説明します。

以下の表では,第 1 列に,I/O エラーが検知された時にIOSTAT 変数に返されるエラー番号を一覧表示しています。

第 2 列の第 1 行は,(forrtl: に続いて表示される) 重大度レベル,メッセージ番号,およびメッセージ・テキストを示しています。第 2 列の第 2 行は,状態条件シンボル (たとえば,FOR$IOS_INCRECTYP) とメッセージの説明を示しています。

重大度レベルについては,「Visual Fortran 実行時エラー」を参照してください。

番号 重大度レベル,番号,メッセージ・テキスト。条件シンボルと説明
540 severe (540): Array or substring subscript expression out of range

FOR$IOS_F6096。配列の指標として使用する式が下限よりも小さいか上限よりも大きくなっていました。

541 severe (541): CHARACTER substring expression out of range

FOR$IOS_F6097。文字部分列の指標として使用する式が不正でした。

542 severe (542): Label not found in assigned GOTO list

FOR$IOS_F6098。整数変数名に割り当てられたラベルが割当て形 GOTO 文のラベル一覧に指定されていませんでした。

543 severe (543): INTEGER arithmetic overflow

FOR$IOS_F6099。整数算術結果でオーバーフローが発生すると,常にこのエラーが発生します。

544 severe (544): INTEGER overflow on input

FOR$IOS_F6100。整数項目が最大の大きさを超えました。

INTEGER(1) 項目は,範囲 -127 ~ 128 の間になければなりません。INTEGER(2) 項目は,範囲 -32,767 ~ 32,768 の間になければなりません。INTEGER(4) 項目は,範囲 -2,147,483,647 ~ 2,147,483,648 の間になければなりません。

545 severe (545): Invalid INTEGER

FOR$IOS_F6101。不正な文字が整数の一部として使用されたか,基数より大きい数字文字が代替基数指定子に使用されたかのどちらかです。

546 severe (546): REAL indefinite (uninitialized or previous error)

FOR$IOS_F6102。不正な実数値がファイル,内部変数,またはコンソールから読み取られました。不正な数字が組込み関数に不正な引数として渡されること (たとえば,SQRT(-1) または ASIN(2)) によって生成される時に,これが発生します。不正な結果が書き込まれ,後でそれが読み取られる場合,エラーが発生します。

547 severe (547): Invalid REAL

FOR$IOS_F103。不正な文字が実数値の一部として使用されました。

548 severe (548): REAL math overflow

FOR$IOS_F6104。実数値が大きすぎました。浮動小数点が直接またはエミュレート・モードで生成する NaN (Not-A-Number) 例外のどちらかでオーバーフローしました。結果は,出力欄にアスタリスク (*) として,または文字 NAN として出力されます。

550 severe (550): INTEGER assignment overflow

FOR$IOS_F6106。整数への割当てが範囲外の場合,このエラーが発生します。コンパイル時に /check:bounds オプションを指定した場合にのみ,このエラー・メッセージが表示されます。

551 severe (551): Formatted I/O not consistent with OPEN options

FOR$IOS_F6200。プログラムが,FORM='UNFORMATTED' または FORM='BINARY' で開いた装置で書式付き I/O を行おうとしました。

552 severe (552): List-directed I/O not consistent with OPEN options

FOR$IOS_F6201。 プログラムが,FORM='FORMATTED' および ACCESS='SEQUENTIAL' で開かれていないファイルで並び I/O を行おうとしました。

553 severe (553): Terminal I/O not consistent with OPEN options

FOR$IOS_F6202CONLPT1,または PRN のような特殊な装置が OPEN 文で開かれる時,探査は順番探査で,その書式は書式付きまたは 2 進でなければなりません。OPEN 文の基本設定は,ACCESS='SEQUENTIAL' および FORM='FORMATTED' です。

このエラーを生成するには,装置の OPEN 文がターミナル装置に対する適切なオプションを含んでいてはなりません (たとえば,ACCESS='DIRECT' または FORM='UNFORMATTED')。

554 severe (554): Direct I/O not consistent with OPEN options

FOR$IOS_F6203REC= オプションが,ACCESS='SEQUENTIAL' オプションで開かれたファイルにデータを転送する文に含まれています。

555 severe (555): Unformatted I/O not consistent with OPEN options

FOR$IOS_F6204。 ファイルが FORM='FORMATTED' で開かれている場合,書式なしまたは 2 進データ転送は禁止されています。

556 severe (556): A edit descriptor expected for CHARACTER

FOR$IOS_F6205。文字データ項目が書式付き I/O を使って読み取りまたは書き込まれた時,A 形編集記述子が指定されていませんでした。

557 severe (557): E, F, D, or G edit descriptor expected for REAL

FOR$IOS_F6206。実数データ項目が書式付き I/O を使って読み取りまたは書き込まれた時,EFD,または G 形編集記述子が指定されていませんでした。

558 severe (558): I edit descriptor expected for INTEGER

FOR$IOS_F6207。整数データ項目が書式付き I/O を使って読み取りまたは書き込まれた時,I 形編集記述子が指定されていませんでした。

559 severe (559): L edit descriptor expected for LOGICAL

FOR$IOS_F6208。論理データ項目が書式付き I/O を使って読み取りまたは書き込まれた時,L 形編集記述子が指定されていませんでした。

560 severe (560): File already open: parameter mismatch

FOR$IOS_F6209OPEN 文は,既に有効になっている装置とファイル名間の接続を指定しました。この場合, BLANK= オプションのみが異なった設定になります。

561 severe (561): Namelist I/O not consistent with OPEN options

FOR$IOS_F6210。プログラムが,FORM='FORMATTED' および ACCESS='SEQUENTIAL' で開かれていないファイルで変数群 I/O を行おうとしました。

562 severe (562): IOFOCUS option illegal with non-window unit

FOR$IOS_F6211IOFOCUS が非ウィンドウ装置に対して OPEN または INQUIRE 文で指定されました。IOFOCUS オプションは,QuickWin 子ウィンドウに対してのみ使用できます。

563 severe (563): IOFOCUS option illegal without QuickWin

FOR$IOS_F6212IOFOCUS が非 QuickWin アプリケーションに対して OPEN または INQUIRE 文で指定されました。IOFOCUS オプションは,QuickWin 子ウィンドウに対してのみ使用できます。

564 severe (564): TITLE illegal with non-window unit

FOR$IOS_F6213TITLE が非ウィンドウ装置に対して OPEN または INQUIRE 文で指定されました。TITLE オプションは,QuickWin 子ウィンドウに対してのみ使用できます。

565 severe (565): TITLE illegal without QuickWin

FOR$IOS_F6214TITLE が非 QuickWin アプリケーションに対して OPEN または INQUIRE 文で指定されました。TITLE オプションは,QuickWin 子ウィンドウに対してのみ使用できます。

566 severe (566): KEEP illegal for scratch file

FOR$IOS_F6300STATUS='KEEP' がスクラッチ・ファイルに対して指定されました。スクラッチ・ファイルはプログラム終了時に自動的に削除されるため,この指定は不正です。

567 severe (567): SCRATCH illegal for named file

FOR$IOS_F6301STATUS='SCRATCH' はファイル名を含む文で使用してはいけません。

568 severe (568): Multiple radix specifiers

FOR$IOS_F6302。数値 I/O に対して複数の代替基数が指定されました。F6302 は異なった基数のデータに対する空白または不一致書式でのエラーを示しています。

569 severe (569): Illegal radix specifier

FOR$IOS_F6303。基数指定子が 2 以上で 36 以下の範囲内にありませんでした。代替基数定数は n#ddd... の形式でなければなりません。ここで,n は 2 以上で 36 以下の範囲内の基数で,ddd... は基数より小さい値を持つ数字です。たとえば,3#12 および 34#7AX は,正しい基数指定子を持つ正しい定数です。245#7A および 39#12 は,正しい基数指定子を持っていないために,これを入力するとエラー 569 が生成されます。