実行時エラー:720 ~ 759

この節では,Visual Fortran 実行時エラー番号の 720 ~ 759 番までのエラーについて詳細に説明します。

以下の表では,第 1 列に,I/O エラーが検知された時に IOSTAT 変数に返されるエラー番号を一覧表示しています。

第 2 列の第 1 行は,(forrtl: に続いて表示される) 重大度レベル,メッセージ番号,およびメッセージ・テキストを示しています。第 2 列の第 2 行は,状態条件シンボル (たとえば,FOR$IOS_INCRECTYP) とメッセージの説明を示しています。

重大度レベルについては,「Visual Fortran 実行時エラー」を参照してください。

番号 重大度レベル,番号,メッセージ・テキスト。条件シンボルと説明
720 severe (720): Pointer in DEALLOCATE is ASSOCIATED with an ALLOCATABLE array

FOR$IOS_F6765。割付け指示先に結合されたポインタの割付け解除は不正です。この代わりに,ポインタが結合されている指示先の割付け解除を行います。これにより,メモリーが開放され,ポインタの結合が解除されます。

721 severe (721): Attempt to DEALLOCATE an object which was not allocated

FOR$IOS_F6766。事前に割り付けられていなければ,配列の割付け解除を行うことはできません。割付けで作成されなかった指示先のポインタの割付け解除を行うことはできません。

組込み関数 ALLOCATED は,割付け配列が現在割り付けられているかどうかを決定するために使用することができます。

722 severe (722): Cannot ALLOCATE scalar POINTER -- out of memory

FOR$IOS_F6767。ポインタを割り付けるための十分なメモリー空間がありません。

動的なメモリー割付けは,様々な因子で制限されます。これらには,スワップ・ファイルの大きさおよび実行中の他のアプリケーションが必要とするメモリーが含まれます。予想外の低い制限に遭遇した場合,「コントロール パネル」の「システム」を通して仮想メモリーの大きさをリセットするか,スワップ・ファイルの大きさを再定義する必要があるかもしれません。不要な割付け配列は,割付け解除すべきです。

723 severe (723): DEALLOCATE: object not allocated/associated

FOR$IOS_F6768。事前に割り付けられていなければ,配列の割付け解除を行うことはできません。割付けで作成されなかった指示先のポインタ,または,不定結合状態を持つポインタの割付け解除を行うことはできません。

組込み関数 ALLOCATED は,割付け配列が現在割り付けられているかどうかを決定するために使用することができます。

724 severe (724): Cannot ALLOCATE POINTER array -- out of memory

FOR$IOS_F6769POINTER 配列を割り付けるための十分なメモリー空間がありません。

動的なメモリー割付けは,様々な因子で制限されます。これらには,スワップ・ファイルの大きさおよび実行中の他のアプリケーションが必要とするメモリーが含まれます。予想外の低い制限に遭遇した場合,「コントロール パネル」の「システム」を通して仮想メモリーの大きさをリセットするか,スワップ・ファイルの大きさを再定義する必要があるかもしれません。不要な割付け配列は,割付け解除すべきです。

725 severe (725): DEALLOCATE: Array not allocated

FOR$IOS_F6770。割り付けられていない配列を DEALLOCATE することは不正です。ALLOCATED 関数で割付け解除を行う前に,配列の割付け状態を検証することができます。

726 severe (726): DEALLOCATE: Character array not allocated

FOR$IOS_F6771。割り付けられていない配列を DEALLOCATE することは不正です。ALLOCATED 関数で割付け解除を行う前に,配列の割付け状態を検証することができます。

727 severe (727): Cannot ALLOCATE allocatable array -- out of memory

FOR$IOS_F6772。配列を保持するのに十分なメモリー空間がありません。

動的なメモリー割付けは,様々な因子で制限されます。これらには,スワップ・ファイルの大きさおよび実行中の他のアプリケーションが必要とするメモリーが含まれます。予想外の低い制限に遭遇した場合,「コントロール パネル」の「システム」を通して仮想メモリーの大きさをリセットするか,スワップ・ファイルの大きさを再定義する必要があるかもしれません。不要な割付け配列は,割付け解除すべきです。

728 severe (728): Cannot allocate automatic object -- out of memory

FOR$IOS_F6773。自動データ・オブジェクトを保持するのに十分なメモリー空間がありません。

動的なメモリー割付けは,様々な因子で制限されます。これらには,スワップ・ファイルの大きさおよび実行中の他のアプリケーションが必要とするメモリーが含まれます。予想外の低い制限に遭遇した場合,「コントロール パネル」の「システム」を通して仮想メモリーの大きさをリセットするか,スワップ・ファイルの大きさを再定義する必要があるかもしれません。不要な割付け配列は,割付け解除すべきです。

自動データ・オブジェクトは,手続副プログラムまたはインタフェースで宣言されるオブジェクトで,仮引数ではなく,非定数式に依存します。以下に例を示します。

SUBROUTINE  EXAMPLE (N)
DIMENSION A (N, 5), B(10*N)

この例の配列 A および B は,自動データ・オブジェクトです。

729 severe (729): DEALLOCATE failure: ALLOCATABLE array is not ALLOCATED

FOR$IOS_F6774。割り付けられていない配列を DEALLOCATE することは不正です。ALLOCATED 関数で割付け解除を行う前に,配列の割付け状態を検証することができます。

730 severe (730): Out of range: DIM argument to MINVAL has value 'dim'

FOR$IOS_F6775。省略可能な引数 DIM は,配列の最小値を返すための次元を指定し,1 以上で配列の次元数以下の次元を指定しなければなりません。つまり,1 <= DIM <= n です。ここで,n は,配列の次元数です。

731 severe (731): Out of range: DIM argument to MINVAL has value 'dim' with ARRAY of rank 'rank'

FOR$IOS_F6776。省略可能な引数 DIM は,配列の最小値を返すための次元を指定し,1 以上で配列の次元数 (寸法) 以下の次元を指定しなければなりません。つまり,1 <= DIM <= n です。ここで,n は,配列の次元数です。

732 severe (732): P argument to MOD is double precision zero

FOR$IOS_F6777MOD(A,P) は,A - INT(A/P) * P として計算されます。そのため,P にゼロを指定することはできません。

733 severe (733): P argument to MOD is integer zero

FOR$IOS_F6778MOD(A,P) は,A - INT(A/P) * P として計算されます。そのため,P にゼロを指定することはできません。

734 severe (734): P argument to MOD is real zero

FOR$IOS_F6779MOD(A,P) は,A - INT(A/P) * P として計算されます。そのため,P にゼロを指定することはできません。

735 severe (735): P argument to MODULO is real zero

FOR$IOS_F6780MODULO(A,P) は,A - FLOOR(A/P) * P として計算されます。そのため,P にゼロを指定することはできません。

736 severe (736): P argument to MODULO is zero

FOR$IOS_F6781。関数 MODULO(A,P) では,P にゼロを指定することはできません。

737 severe (737): Argument S to NEAREST is zero

FOR$IOS_F6782NEAREST(X,S) に対する S 引数の符号は,X の最も近い数字を検索する向きを決定し,ゼロを指定することはできません。

738 severe (738): Heap storage exhausted

FOR$IOS_F6783

739 severe (739): PUT argument to RANDOM_SEED is too small

FOR$IOS_F6784。整数配列 PUT は,プロセッサーが種子値を設定するために使用する整数の数以上でなければなりません。この数字は,SIZE 引数を持つ RANDOM_SEED の呼び出しで決定することができます。以下に例を示します。

INTEGER, ALLOCATABLE SEED
CALL RANDOM_SEED( )		! プロセッサーを初期化
CALL RANDOM_SEED(SIZE = K)	! 種子の大きさを得ます
ALLOCATE SEED(K)		! 配列を割り付けます
CALL RANDOM_SEED(PUT = SEED)	! 種子を設定します

RANDOM_SEED は,1 度に多くて 1 引数で呼び出すことができることに注意してください。

740 severe (740): GET argument to RANDOM_SEED is too small

FOR$IOS_F6785。整数配列 GET は,プロセッサーが種子値を設定するために使用する整数の数以上でなければなりません。この数字は,SIZE 引数を持つ RANDOM_SEED の呼び出しで決定することができます。以下に例を示します。

INTEGER, ALLOCATABLE SEED
CALL RANDOM_SEED( )		! プロセッサーを初期化
CALL RANDOM_SEED(SIZE = K)	! 種子の大きさを得ます
ALLOCATE SEED(K)		! 配列を割り付けます
CALL RANDOM_SEED(GET = SEED)	! 種子を得ます

RANDOM_SEED は,1 度に多くて 1 引数で呼び出すことができることに注意してください。

741 severe (741): Recursive i/o reference

FOR$IOS_F6786

742 severe (742): Argument to SHAPE intrinsic is not PRESENT

FOR$IOS_F6787

743 severe (743): Out of range: DIM argument to UBOUND had value 'dim'

FOR$IOS_F6788。省略可能な引数 DIM は,上限を返すための次元を指定し,1 以上で配列の次元数以下の次元を指定しなければなりません。つまり,1 <= DIM <= n です。ここで,n は,配列の次元数です。

744 severe (744): DIM argument ('dim') to UBOUND greater than ARRAY rank 'rank'

FOR$IOS_F6789。省略可能な引数 DIM は,上限を返すための次元を指定し,1 以上で配列の次元数 (寸法) 以下の次元を指定しなければなりません。つまり,1 <= DIM <= n です。ここで,n は,配列の次元数です。

745 severe (745): Out of range: UBOUND of assumed-size array with DIM==rank ('rank')

FOR$IOS_F6790。 省略可能な引数 DIM は,上限を返すための次元を指定します。

大きさ引継ぎ配列はサブルーチンまたは関数の仮引数で,最後の次元の上限は渡される実配列の大きさで決定されます。大きさ引継ぎ配列は,決定された形状を持っていませんし,最後の次元の拡張を決定するために UBOUND を使用することはできません。固定次元の 1 つの上限を決定するために UBOUND を使用することができます。この場合,配列名と次元数を渡さなければなりません。

746 severe (746): Out of range: DIM argument ('dim') to UBOUND greater than ARRAY rank

FOR$IOS_F6791。省略可能な引数 DIM は,上限を返すための次元を指定し,1 以上で配列の次元数 (寸法) 以下の次元を指定しなければなりません。つまり,1 <= DIM <= n です。ここで,n は,配列の次元数です。

747 severe (747): Shape mismatch: Dimension 'shape' extents are 'ext1' and 'ext2'

FOR$IOS_F6792

748 severe (748): Illegal POSITION value

FOR$IOS_F6793。不正な値が POSITION 指定子で使用されました。

POSITION には,以下の値を使用することができます。

  • 'ASIS' - 基本設定

  • 'REWIND' - Fortran I/O システムでは,'ASIS' と同じです

  • 'APPEND'

749 severe (749): Illegal ACTION value

FOR$IOS_F6794。不正な値が ACTION 指定子で使用されました。

ACTION には,以下の値を使用することができます。

  • 'READ'

  • 'WRITE'

  • 'READWRITE' - 基本設定

750 severe (750): DELIM= specifier not allowed for an UNFORMATTED file

FOR$IOS_F6795DELIM 指定子は,書式付きデータ転送のために接続されたファイルに対してのみ許されています。これは,並び変数群出力で文字定数を区切るために使用されます。

751 severe (751): Illegal DELIM value

FOR$IOS_F6796。不正な値が DELIM 指定子で使用されました。

DELIM には,以下の値を使用することができます。

  • 'APOSTROPHE'

  • 'QUOTE'

  • 'NONE' - 基本設定

752 severe (752): PAD= specifier not allowed for an UNFORMATTED file

FOR$IOS_F6797PAD 指定子は,書式付き入力記録に対してのみ許されています。これは,入力並びと書式指定が含まれる記録よりも多いデータを要求する時,書式付き入力記録が空白で埋めるかどうかを指定します。

753 severe (753): Illegal PAD= value

FOR$IOS_F6798。不正な値が PAD 指定子で使用されました。

PAD には,以下の値を使用することができます。

  • 'NO'

  • 'YES' - 基本設定

754 severe (754): Illegal CARRIAGECONTROL= value

FOR$IOS_F6799。不正な値が CARRIAGECONTROL 指定子で使用されました。

CARRIAGECONTROL には,以下の値を使用することができます。

  • 'FORTRAN' - /vms が指定されるか,ターミナルまたはコンソールに接続された時の基本設定

  • 'LIST' - 書式付きファイルの基本設定

  • 'NONE' - 書式なしファイルの基本設定

755 severe (755): SIZE= specifier only allowed with ADVANCE='NO'

FOR$IOS_F6800SIZE 指定子は,ADVANCE='NO' 指定子 (停留入力を示す) を持つ書式付き順番探査 READ 文でのみ使用することができます。

756 severe (756): Illegal character in binary input

FOR$IOS_F6801

757 severe (757): Illegal character in octal input

FOR$IOS_F6802

758 severe (758): End of record encountered

FOR$IOS_F6803

759 severe (759): Illegal subscript in namelist input record

FOR$IOS_F6804