H 形編集記述子は,外部記録と H 形編集記述子そのものの間でデータを転送します。H 形編集記述子は Fortran 95 の廃止予定事項であり,Fortran 90 の廃止事項です。Compaq Fortran は Fortran 95 の廃止予定事項を完全にサポートしています。
H 形編集記述子は,次に示すホレリス定数の形式を持っています。
nHstring
n
string の中の文字数 (空白とタブを含む) を示す,(種別パラメタを持たない) 符号なしの正の基本整数型定数表現。
n の範囲は,Alpha および ia64 プロセッサーでは 1 ~ 2147483647 (2**31-1),ia32 プロセッサーでは 1 ~ 32767 (2**15-1) です。実際に使用可能な範囲は,記録の大きさ (RECL) とファイル・システムの制約を受けることがあります。
string
印字可能な ASCII 文字の文字列。
入力時に H 形編集記述子は n 文字を外部欄から編集記述子に転送します。最初の文字は,文字 H の直後に置かれます。入力前に編集記述子に含まれていた文字は,すべて入力文字に置き換えられます。
出力時に H 形編集記述子を使用すると,外部記録に対して,文字 H の後に n 個の文字が出力されます。
例
! これらの WRITE 文は両方とも "Don't misspell 'Hollerith'" ! を出力します。(はじめの空白は復帰制御文字です。) ! ホレリス書式は 2 番目の例に示すような付加的なアポストロフィ ! で囲む必要はありません。 ! WRITE (*, 960) 960 FORMAT (27H Don't misspell 'Hollerith') WRITE (*, 961) 961 FORMAT (' Don''t misspell ''Hollerith''')
関連情報
書式仕様一般については,「書式仕様」を参照してください。
Fortran 95 と Fortran 90 の廃止予定事項については,「廃止事項と廃止予定事項」を参照してください。