プロジェクトのコピー

以下の何れかにプロジェクトをコピーして,プロジェクトの位置を移動するには,特定の手続きに従う必要があります。

既存の Visual Fortran プロジェクトを他のディスクやシステムにコピーする方法

  1. すべてのプロジェクト・ファイルを新しい場所にコピーします。各構成用に作成されたサブディレクトリをコピーする必要はありません。

    プロジェクト階層構造全体を新しいコンピュータにコピーすることで,フォルダ/ディレクトリ階層をそのまま保ちます。たとえば,プロジェクトが,あるコンピュータの \My Projects\Projapp フォルダに置かれている場合,そのディレクトリとすべてのサブディレクトリの内容を,別のコンピュータの \My Projects\Projapp ディレクトリにコピーします。

  2. すべてのファイルをコピーした後,新しい場所の主ディレクトリから以下のファイルを削除します。これらのファイルは,ディスクとコンピュータに依存するものなので,残さないようにします。

  3. ファイルをコピーした後,各構成に関連したサブディレクトリをコピーした場合,新しい場所のサブディレクトリ (「Debug」と「Release」など) のこれらの内容を削除する必要があります。これらのサブディレクトリに含まれているファイルは,ディスクとコンピュータに依存するものなので,残さないようにします。たとえば,これらのサブディレクトリに含まれている Visual Fortran モジュール (.MOD) ファイルは,Visual Fortran コンパイラで再作成されるべきものです。特に,Visual Fortran の新しいバージョンがインストールされている場合です。モジュール・ファイルの内部構造は,Visual Fortran のリリースで変更されることがあります。

    プロジェクト・ファイルを同じシステム,または,同じプラットフォームまたは主 Visual Fortran バージョンが動作しているシステムにコピーする場合,構成サブディレクトリのほとんどまたはすべてのファイルを削除するために,以下の作業を行います。

  4. Visual Fortran 5 が動作している PC からプロジェクトをコピーした場合,Visual Fortran 6 形式にプロジェクトを変換するに,Visual Fortran 5 を使用して新しい場所でプロジェクトを開かなければなりません。

    Visual Fortran 5 で作成されたプロジェクトを Visual Fortran 6 で開いた場合,Visual Fortran 6 は Visual Fortran 6 形式にプロジェクトを変換します。Visual Fortran 6 形式のプロジェクトを Visual Fortran 5 形式に戻すことは簡単にはできません (手動で行わなければなりません)。

    可能であれば,Visual Fortran 6 形式にプロジェクトを変換する前に,Visual Fortran 5 でプロジェクトを開いてください。これにより,プロジェクトが正しくコピーされたことを確認し,変換で問題が発生する可能性を最小限にすることができます。別な方法としては,Visual Fortran 6 でプロジェクトを開き,Visual Fortran 6 形式に変換する前に,Visual Fortran 5 形式のプロジェクト・ファイルのアーカイブ・コピーを作成しておくことです。

  5. 既存の構成を表示します。プロジェクトに関連した既存の構成を表示するには,以下のようにします。

  6. 異なったプラットフォームで動作する PC にプロジェクトをコピーした場合,新しい構成を選択します。

    同じシステムまたは同じプラットフォームを使用する Visual Fortran の同じ主バージョンがインストールされたシステムにプロジェクトをコピーした場合,新しい構成を作成する必要はありません。

    異なったプラットフォームにファイルをコピーした場合,開いたプロジェクトは目的のプラットフォームが元のプラットフォームで設定されているかのように表示されます。これが明らかにわからない場合,「Build」メニューの「Build」,「Compile」,「Execute」オプションが灰色で示されていることで確認することができます。新しいプラットフォームでアプリケーションをビルドする前に,まず新しいプラットフォーム上のプロジェクトに 1 つ以上の構成を設定しなければなりません。

    このプロジェクトの「Debug」と「Release」構成を作成するには,新しいプラットフォームの Visual Fortran で新しい構成を作成します。新しい構成のプラットフォームは,現在のプラットフォームであると仮定されています。2 つのプラットフォーム関でプロジェクトを移動した時,同じ動作が適用されます。

    新しいプロジェクト構成を作成するには,以下のようにします。

    1. 「Configurations」ダイアログボックスで,「Add」ボタンをクリックします。「Add Project Configuration」ダイアログボックスが表示されます。

    2. 「Add Project Configuration」ダイアログボックスで,新しい構成名を入力します。新しい構成名は,既存の構成名と異なっていれば,どのような名前でもかまいません。

    3. 新しいい構成の設定としてコピーしたい構成を選択し,「OK」をクリックします。一般に,同等の構成から設定をコピーするようにします。たとえば,新しい構成が「Release」構成である場合,一般に,既存の「Release」構成から設定をコピーします。

    4. 「Configurations」ダイアログボックスに新しいプロジェクト構成が表示されます。同じ作業を必要な構成分繰り返します。

  7. プロジェクト・オプションを確認し,リセットします。

    すべての設定が異なったディスク,システム,またはプラットフォーム間で移動可能ではないため,新しいプラットフォームでのプロジェクト設定を確認する必要があります。プロジェクト設定を確認するには,以下のようにします。

    1. 「Project」メニューから「Settings」を選択します。「Project Settings」ダイアログボックスが表示されます。

    2. 必要なプロジェクト設定が選択されているかどうかを確認するために,タブとカテゴリをレビューします。特に,以下の項目について注意してください。

      • 「General」タブ

        「Intermediate files」と「Output files」のディレクトリを確認します。異なったシステムにプロジェクトを移動した場合,完全なディレクトリ・パス (たとえば,C:\TEMP または \Myproj\TEMP) はおそらく変更しなければならないことに注意してください。この代わりに,相対ディレクトリ・パス名 (前にバックスラッシュがない) を使用します。たとえば,Debug のように指定します。

      • 「Custom Build」タブ

        プラットフォーム間で変更しなければならないカスタム・コマンドを確認します。

      • 「Fortran」および「Linker」タブ

        元の構成での非標準オプションは,新しい構成でコピーしなければなりません (適用可能であれば)。

        たとえば,Visual Fortran 6.5A またはこれ以前が動作している Windows NT Alpha システムからプロジェクトを移動した場合,幾つかの Alpha のみに適用されるコンパイラ・オプションは不要 (/synchronous_exceptions/granularity など) か,ia32 システムでは利用不可 (/rounding_mode/pipeline,および /math_library:accurate など) の何れかです。アプリケーションに有用な新しいコンパイラ・オプションもまた見つかるかもしれません (詳細は,「コンパイラ・オプション」を参照)。

      • 「Pre-link」および「Post-build Step」タブ

        プラットフォーム間で変更しなければならないカスタム・コマンドを確認します。

  8. システム間でプロジェクトをコピーする場合,INCLUDE や同様の文で参照するディレクトリ・パスをソース・コードで確認します。Developer Studio は,「Find in Files」と呼ばれる複数のファイルを検索する機能を提供しています。「Edit」メニューから選択します。