/SECTION

構文:

/SECTION:name,[E][C][I][R][W][S][D][K][L][P][X]

セクションのプロパティを変更し,そのセクションの .OBJ ファイルがコンパイルされたときに設定されたプロパティを置換します。

可搬実行形式 (PE) ファイル中のセクションは,NE ファイル中のセグメントまたはリソースにほぼ相当します。セクションはコードまたはデータを含むことができます。セグメントとは異なり,セクションは大きさの条件がない連続したメモリーのブロックです。プログラムが宣言し,直接に使用するコードやデータを含んでいるセクションもあり,またリンカーやライブラリーアンが作成する,オペレーティング・システムにとって重要な情報を含んでいるデータ・セクションもあります。

コロン (:) とセクション名を指定します。名前では大文字小文字は区別されます。

セクションに対して 1 個以上のプロパティを指定します。下の表に示しているプロパティを表す文字では,大文字小文字は区別されません。セクションに持たせたいすべてのプロパティを指定する必要があります。プロパティ文字を省略すると,そのプロパティ・ビットはオフにされます。次表にプロパティ文字の意味を示します。

文字 プロパティ 意味
E Execute コードの実行が可能
C Conforming 準拠しているセクションとして印を付ける
I IOPL セクションを IOPL として印を付ける
R Read データに対する読み取り操作が可能
W Write データに対する書き出し操作が可能
S Shared 実行形式ファイルをロードするすべてのプロセス間でセクションを共有
D Discardable セクションを破棄可能として印を付ける
K Cacheable セクションをキャッシュ不可能として印を付ける
L Preload VxD のみ。セクションを事前ロードするとして印を付ける
P Pageable セクションをページ不可能として印を付ける
X Memory-resident VxD のみ。セクションをメモリー常駐として印を付ける

ER,または W が設定されていないセクションは,無効である可能性があります。