可変書式を使用する

可変書式 (Compaq Fortran 拡張) は,FORMAT 文で使用できる,山括弧 (<>) で囲まれた数値式です。可変書式 (VFE) は実行時の書式指定とほぼ同じ柔軟性を持っていますが,コンパイラが I/O 書式を実行時に解析しなくてすむので,より効率的です。実行時には,少量の処理を行い,実際にデータ転送を行うだけですみます。

一方,実行時の書式指定は性能を大幅に低下させる可能性があります。たとえば,次の文では,書式指定が実行時にではなくコンパイル時に一度だけ行われる S1 の方が S2 よりも効率的です。

	S1	WRITE (6,400) (A(I), I=1,N)
	  400	FORMAT (1X, <N> F5.2)
		.
		.
		.
	S2	WRITE (CHFMT,500) '(1X,',N,'F5.2)'
	  500	FORMAT (A,I3,A)
		WRITE (6,FMT=CHFMT) (A(I), I=1,N)