同じ計算の中で,整数データと浮動小数点 (REAL) データを混在させるのは避けます。浮動小数点算術式 (代入文) のすべての数値を浮動小数点値として表現すれば,データを固定小数点形式と浮動小数点形式の間で変換する必要がなくなります。整数算術式中のすべての数値を整数値として表現することにも同じ利点があります。これにより実行時性能が向上します。
たとえば,次の例で I と J がどちらも INTEGER 変数だった場合,定数の値 (2.) を整数値 (2) と表現すれば,データを変換する必要がなくなります。
元のコード: INTEGER I, J I= J / 2. 効率的なコード: INTEGER I, J I= J / 2
多数の浮動小数点演算を含んでいるアプリケーションでは,結果の小さな違いが許容されるのであれば,/assume:accuracy_sensitive オプション (「演算順序の変更による最適化」を参照) を使用することを検討してください。
1 つの式中で大きさの異なる同じ一般データ型を使用しても,実行時性能には最小限の影響しかないか,まったく影響がない場合もあります。たとえば,同じ浮動小数点算術式中で REAL,DOUBLE PRECISION,および COMPLEX 浮動小数点数を使用しても,実行時性能には最小限の影響しかないか,まったく影響がない場合もあります。