Visual Fortran プログラムの可搬性を最大限に高めるには,標準機能を使用するようにしてください。プログラマは,プログラムの可搬性を高めるために堅牢な実装を設計することもできますし,プログラムの可読性,機能,および効率を高めるために標準の拡張を使用することもできます。/stand:f90 または /stand:f95 コンパイラ・オプションを使って,プログラムを確実に Fortran 標準に従わせることができます。
すべての拡張が,他のプラットフォームへの移植の際に問題を引き起こすわけではありません。多くの拡張は幅広いプラットフォームでサポートされており,プログラムの移植先のシステムがその拡張をサポートしているのであれば,使用を避ける理由はありません。ただし,別のシステムで同じ機能が,Visual Fortran と同じように実装されているという保証はありません。すべてのプラットフォームで統一されていることが保証されているのは Fortran 標準だけです。
Compaq Fortran は,Compaq Alpha システムを含む複数のプラットフォームで,さまざまな言語拡張をサポートしています。Compaq Alpha システムの Compaq Fortran との互換性については,「他のプラットフォームの Compaq Fortran との互換性」を参照してください。また,製本版『Compaq Fortran Language Reference Manual』では,個々の言語要素が他の Compaq Fortran プラットフォームでサポートされているかどうかが識別されています。
次の理由から,優れたプログラミングとして,すべての外部続きを EXTERNAL 文か手続インタフェース宣言中で宣言することをお勧めします。
Fortran 90 標準では,この言語に多数の新しい組込み手続が追加されました。FORTRAN 77 標準に準拠していたプログラムは,新しい Fortran 90 手続と同じ名前の非組込み関数またはサブルーチンを含んでいる可能性があります。
プロセッサーによっては,プログラム内の手続名と衝突する非標準手続を内蔵している可能性があります。
外部手続を明示的に宣言しなかった場合,その名前が組込み手続名と重なると,プロセッサーはプログラマが用意した外部ルーチンではなく,組込み手続の方を呼び出します。Fortran コンパイラが名前の定義を解決する方法については,「手続引用の解決」を参照してください。