コード生成での Fortran Module Wizard の使用

ActiveX コントロールは,オートメーション・オブジェクトです。一般的には,ActiveX コントロールは,メソッド,プロパティ,イベントをサポートしています。ActiveX コントロールは,コントロールで何かが発生したことをアプリケーションに通知するためのイベントを使用します。イベントの共通例には,コントロールでのクリック,キーボードを使ってデータの入力,コントロール状態の変更が含まれています。これらの動作が発生した時,コントロールはアプリケーションに警告するためのイベントを発行します。

一方,アプリケーションは,コントロールとの情報交換にメソッドとプロパティを使います。メソッドは,ActiveX コントロールで動作を実行する関数です。たとえば,特定の URL をロードするように Internet Explorer ActiveX コントロールに命じるためにメソッドを使います。プロパティは,オブジェクトの状態 (たとえば,テキストを描画するためにコントロールが使用するフォント) に関する情報を保持しています。

Fortran Module Wizard は,COM とオートメーション・オブジェクトを Fortran プログラムから簡単に呼び出すことができるようにする Fortran 90 モジュールを生成します。Fortran Module Wizard を実行するには,「Tools」メニューから「Fortran Module Wizard」を選択します。

Fortran Module Wizard は,一連の質問を行います。第 1 Fortran Module Wizard 画面で,ActiveX コントロール用に,「Type Library Containing Automation Information」オプションを選択します。「Type Library」画面で,使用したい ActiveX コントロールを選択します。一般的に,これは .OCX 拡張子を持ったファイルです。ファイル名を決定するには,ActiveX のマニュアルを参照してください。Fortran Module Wizard を使って処理する ActiveX コントロールの個別の要素を選択することもできます。一般的に,すべての要素を処理するために,Fortran Module Wizard に基本値を使うようにさせます。

情報を入力し,「Generate」ボタンをクリックした後,Fortran Module Wizard が生成するソース・ファイルの名前を問い合わせます。これでモジュール・ファイルが作成されます。また,第 1 Fortran Module Wizard 画面が表示されます。これ以上のモジュール・ファイルを作成しない場合,「Exit」をクリックします。別のモジュール・ファイルを作成する場合,「Next」をクリックします。新たに作成したモジュール・ファイルをプロジェクトに追加するには,「Project」メニューから「Add To Project」に続いて「Files」を選択します。

Fortran Module Wizard に関する詳細は,「COM およびオートメーション・オブジェクトの使用」を参照してください。