この節では,Visual Basic から呼び出される DLL 内の Fortran コードをデバッグする方法について説明します。Visual Basic のコードそのもののデバッグについての説明ではありません。この節では,以下のことについて説明しています。
Visual Basic で,プロジェクトの実行形式ファイルを作成します。「ファイル」メニューの「myproject.exe の作成」を使用します。実行形式ファイルが作成された場所を記録しておきます。
Visual Fortran 開発環境で,次の操作を行います。
「Project」メニューの「Settings」をクリックします。
「Debug」タブをクリックします。
「Executable for debug session」というラベルのボックスに,上で作成した実行形式ファイルのフル・パスとファイル名を入力します。
ビジュアル開発環境デバッガーを十分に活用して,DLL をデバッグすることができます。
Microsoft Excel 内で VBA を使用している場合のステップは,DLL をデバッグするときのステップに似ています。Excel のフル・パスとファイル名を「Executable for debug session」というラベルのボックスに入力します。省略可能なワークシート名を「Program arguments:」というラベルのボックスに入力することもできます。これで,ビジュアル開発環境を使って DLL をデバッグできるようになります。
Fortran のデバッグ・セッションの例については,「Squares サンプル・プログラムのデバッグ」を参照してください。
Visual Basic Error 53: File not found: yy.dll
Visual Basic アプリケーションを実行したときに「File not found: yy.dll」というエラー・メッセージが表示された場合,次の点を確認します。
これらのファイルは,Visual Fortran CD-ROM 上にある DFORRT.DLL,DFORMD.DLL,および MSVCRT.DLL です。これらはアプリケーションとともに無償で配布することができます (『Compaq Visual Fortran Installing and Getting Started』の「4.7 Redistributing Visual Fortran Files」を参照)。
Visual Basic の Declare 文に含まれているパスとファイル名を慎重に確認します。
Visual Basic Error 453: Can't find DLL entry point xx in yy.dll
「Can't find DLL entry point xx in yy.dll」というエラー・メッセージが表示された場合,次の点を確認します。
Fortran コードで,ルーチン名に対して ATTRIBUTES DLLEXPORT が指定されていることを確認します (ATTRIBUTES コンパイラ指示文の節を参照)。
Fortran コードで,Basicコードで宣言されている名前と正確に一致する ATTRIBUTES ALIAS 名が指定されていることを確認します (ALIAS コンパイラ指示文の節を参照。これは ATTRIBUTES オプションの ALIAS としても使用することができます)。
正しい yy.dll を参照していることを確認します。
Visual Basic からの Fortran DLL の呼び出しの例としては,「Visual Fortran と Visual Basic プログラミングの例」を参照してください。