非ネイティブ・データに関するその他の注意事項

次に，非ネイティブ・データを移植する際の注意事項を示します。

• 書式なしデータとともにソース・コードを移植する場合，各ベンダは書式なしファイルの記録長 (RECL 指定子) を指定するのに異なる単位を使用していることがあります。書式付きファイルは文字数 (バイト) 単位で指定されますが，書式なしファイルは Compaq Fortran (基本設定) とその他の一部のベンダではロングワード単位で指定されます。

  ソース・ファイルの変更なしに，書式なしファイルの RECL の単位 (バイトまたはロングワード) を指定するには，/assume:byterecl コンパイラ・オプションを使用します (ビジュアル開発環境では，「Project」メニューの「Settings」を指定し表示される「Project Settings」ダイアログボックスの「Fortran」タブの「Fortran Data」カテゴリにあります)。

  Fortran 90 標準 (American National Standard Fortran 90, ANSI X3.198-1991，および International Standards Organization standard ISO/IEC 1539:1991) の Section 9.3.4.5 には次のように記されています

  「ファイルが書式なし入出力のために接続された場合，長さはプロセッサー依存の単位で測定される」

• 一部のベンダは，記録形式を決定するために異なる OPEN 文の基本設定を適用します。Compaq Fortran の基本記録形式 (RECORDTYPE) は，OPEN 文の ACCESS および FORM 指定子の値に依存します。

• 一部のベンダは，論理データ型に異なる識別子を使用します。たとえば，"true" を表すのに，01 の代わりに 16 進の FF を使用するなどです。

• 移植するソース・コードは，ビッグ・エンディアンで使用するように書かれていることがあります。