インテル® IPP 2017 デベロッパー・ガイド

付録 A: パフォーマンス・テスト・ツール (perfsys) のコマンドライン・オプション

インテグレーテッド・パフォーマンス・プリミティブ (インテル® IPP) の <install_dir>/tools/perfsys ディレクトリーには、パフォーマンス・テスト用のコマンドライン・ツールが含まれています。ドメインごとに 1 つの perfsys ツールがあります。例えば、ps_ipps 実行ファイルは、すべてのインテル® IPP 信号処理ドメイン関数のパフォーマンスを測定するツールです。

多くの要因がインテル® IPP のパフォーマンスに影響します。これらの要因を理解する最良の方法の 1 つは、最適化のターゲット環境で複数のテストを実行することです。perfsys ツールの目的は、パフォーマンス・テストを容易にし、インテル® IPP 関数から最高のパフォーマンスが得られるように有用な情報を開発者に提供することです。

コマンドライン・オプションを使用して、次の操作を行うことができます。

特定のテストを簡単に再実行できるように、関数とパラメーターは、.ini ファイルに定義することも、コンソールから直接入力することもできます。

コマンドラインの形式は次のようになります。

ps_ipp*.exe [option_1] [option_2] ... [option_n]

コマンドライン・オプションの簡単な説明を表示するには、次のように -? または -h コマンドを使用します。

ps_ipp*.exe -h

コマンドライン・オプションは、機能別にいくつかのグループに分かれています。複数のオプションを、オプション名の間に少なくとも 1 つのスペースを入れて任意の順序で入力できます。一部のオプション (-r-R-o-O など) は、異なるファイル名とともに複数回入力します。-f オプションは、異なる関数パターンで複数回入力します。perfsys コマンドライン・オプションの詳細は、次の表を参照してください。

パフォーマンス・テスト・ツールのコマンドライン・オプション
グループ オプション 説明
テストする最適化レイヤーの設定 -T[cpu-features] ippSetCpuFeatures を呼び出します。
レポートの設定 -A<Timing|Params|Misalign|All> コンソールからのすべてのテストの前にパラメーターを確認します。

-o[<file-name>]

<file-name>.txt ファイルを作成してコンソール出力を書き込みます。

-O[<file-name>]

コンソール出力を <file-name>.txt ファイルに追加します。

-L <ERR|WARN|PARM|INFO|TRACE>

コンソール出力のレベルを設定します。

-r[<file-name>]

<file-name>.csv ファイルを作成して perfsys の結果を書き込みます。

-R[<file-name>]

テスト結果を <file-name>.csv ファイルに追加します。

-q[<file-name>] <file-name>.csv ファイルを作成して関数パラメーター名の行を書き込みます。
-q+ perfsys の結果テーブルファイルに関数パラメーター名の行を追加します。
-Q 関数パラメーター名テーブルの作成後に終了します。

-u[<file-name>]

<file-name>.csv ファイルを作成してサマリーテーブルを書き込みます (デフォルトのファイル名に '_sum' が追加されます)。

-U[<file-name>]

サマリーテーブルを <file-name>.csv ファイルに追加します (デフォルトのファイル名に '_sum' が追加されます)。

-g[<file-name>]

テストの最後に信号ファイルを作成します。

-l<dir-name>

出力ファイルのデフォルト・ディレクトリーを設定します。

-k<and|or>

論理演算によって異なるキー (-f、-t、-m) を作成します。

-F<func-name>

名前が func-name の関数からテストを開始します。

-Y<HIGH/NORMAL>

プロセスの優先度を設定します (デフォルトは normal)。

-H[ONLY]

'Interest' 列を .csv ファイルに追加します [ホットテストのみを実行します]。

-N<num-threads>

ippSetNumThreads(<num-treads>) を呼び出します。

-s[-] 関数をソートします (デフォルト)。または、ソートしません。

-e

テストを列挙します。

-v

perfsys のバージョン番号を表示します。

-@<file-name> 指定したファイルのコマンドライン・オプションを読み取ります。
関数パラメーターの設定

-d<name>=<value>

perfsys パラメーター値を設定します。

初期化ファイル

-i[<file-name>]

<file-name>.ini ファイルから perfsys パラメーターを読み取ります。

-I[<file-name>]

<file-name>.ini ファイルに perfsys パラメーターを書き込みます。

-P

.ini ファイルからテスト関数名を読み取ります。

-n<title-name>

.ini ファイルと出力ファイルのデフォルトタイトル名を設定します。

-p<dir-name>

.ini ファイルと入力テスト・データ・ファイルのデフォルト・ディレクトリーを設定します。

関数の選択

-f <or-pattern>

名前に pattern を含む関数のテストを実行します。大文字と小文字を区別します。

-f-<not-pattern>

名前に pattern を含む関数のテストを実行しません。大文字と小文字を区別します。

-f+<and-pattern>

名前に pattern を含む関数のみテストを実行します。大文字と小文字を区別します。

-f=<eq-pattern>

名前が pattern の関数のテストを実行します。

-t[-|+|=]<pattern>

テスト名に pattern を含むテストを実行します (または、実行しません)。

-m[-|+|=]<pattern>

ファイル名が pattern のファイルに登録されているテストを実行します (または、実行しません)。

ヘルプ -h

簡易ヘルプを表示します。

-hh

拡張ヘルプを表示します。

-h<key>

key の拡張ヘルプを表示します。