インテル® IPP 9.0 ユーザーズガイド
インテル® IPP の <install_dir>/tools/perfsys ディレクトリーには、パフォーマンス・テスト用のコマンドライン・ツールが含まれています。 ドメインごとに 1 つの perfsys ツールがあります。例えば、ps_ipps 実行ファイルは、すべてのインテル® IPP 信号処理ドメイン関数のパフォーマンスを測定するツールです。
多くの要因がインテル® IPP のパフォーマンスに影響します。これらの要因を理解する最良の方法の 1 つは、最適化のターゲット環境で複数のテストを実行することです。perfsys ツールの目的は、パフォーマンス・テストを容易にし、インテル® IPP 関数から最高のパフォーマンスが得られるように有用な情報を開発者に提供することです。
コマンドライン・オプションを使用して、次の操作を行うことができます。
特定のテストを簡単に再実行できるように、関数とパラメーターは、.ini ファイルに定義することも、コンソールから直接入力することもできます。
コマンドラインの形式は次のようになります。
ps_ipp*.exe [option_1] [option_2] ... [option_n]
コマンドライン・オプションの簡単な説明を表示するには、次のように -? または -h コマンドを使用します。
ps_ipp*.exe -h
コマンドライン・オプションは、機能別にいくつかのグループに分かれています。複数のオプションを、オプション名の間に少なくとも 1 つのスペースを入れて任意の順序で入力できます。一部のオプション (-r、-R、-o、-O など) は、異なるファイル名とともに複数回入力します。-f オプションは、異なる関数パターンで複数回入力します。 perfsys コマンドライン・オプションの詳細は、次の表を参照してください。
グループ | オプション | 説明 |
---|---|---|
テストする最適化レイヤーの設定 | -T[cpu-features] | ippSetCpuFeatures を呼び出します。 |
レポートの設定 | -A<Timing|Params|Misalign|All> | コンソールからのすべてのテストの前にパラメーターを確認します。 |
-o[<file-name>] |
<file-name>.txt ファイルを作成してコンソール出力を書き込みます。 |
|
-O[<file-name>] |
コンソール出力を <file-name>.txt ファイルに追加します。 |
|
-L <ERR|WARN|PARM|INFO|TRACE> |
コンソール出力のレベルを設定します。 |
|
-r[<file-name>] |
<file-name>.csv ファイルを作成して perfsys 結果を書き込みます。 |
|
-R[<file-name>] |
テスト結果を <file-name>.csv ファイルに追加します。 |
|
-q[<file-name>] | <file-name>.csv ファイルを作成して関数パラメーター名の行を書き込みます。 | |
-q+ | perfsys 結果テーブルファイルに関数パラメーター名の行を追加します。 | |
-Q | 関数パラメーター名テーブルの作成後に終了します。 | |
-u[<file-name>] |
<file-name>.csv ファイルを作成してサマリーテーブルを書き込みます (デフォルトのファイル名に '_sum' が追加されます)。 |
|
-U[<file-name>] |
サマリーテーブルを <file-name>.csv ファイルに追加します (デフォルトのファイル名に '_sum' が追加されます)。 |
|
-g[<file-name>] |
テストの最後に信号ファイルを作成します。 |
|
-l<dir-name> |
出力ファイルのデフォルト・ディレクトリーを設定します。 |
|
-k<and|or> | 論理演算によって異なるキー (-f、-t、-m) を作成します。 |
|
-F<func-name> |
名前が func-name の関数からテストを開始します。 |
|
-Y<HIGH/NORMAL> |
プロセスの優先度を設定します (デフォルトは normal)。 |
|
-H[ONLY] |
'Interest' 列を .csv ファイルに追加します [ホットテストのみを実行します]。 |
|
-N<num-threads> |
ippSetNumThreads(<num-treads>) を呼び出します。 |
|
-s[-] | 関数をソートします (デフォルト)。または、ソートしません。 | |
-e |
テストを列挙します。 |
|
-v | perfsys のバージョン番号を表示します。 |
|
-@<file-name> | 指定したファイルのコマンドライン・オプションを読み取ります。 | |
関数パラメーターの設定 | -d<name>=<value> |
perfsys パラメーター値を設定します。 |
初期化ファイル | -i[<file-name>] |
<file-name>.ini ファイルから perfsys パラメーターを読み取ります。 |
-I[<file-name>] |
<file-name>.ini ファイルに perfsys パラメーターを書き込みます。 |
|
-P |
.ini ファイルからテスト関数名を読み取ります。 |
|
-n<title-name> |
.ini ファイルと出力ファイルのデフォルトタイトル名を設定します。 |
|
-p<dir-name> |
.ini ファイルと入力テスト・データ・ファイルのデフォルト・ディレクトリーを設定します。 |
|
関数の選択 | -f <or-pattern> |
名前に pattern を含む関数のテストを実行します。大文字と小文字を区別します。 |
-f-<not-pattern> |
名前に pattern を含む関数のテストを実行しません。大文字と小文字を区別します。 |
|
-f+<and-pattern> |
名前に pattern を含む関数のみテストを実行します。大文字と小文字を区別します。 |
|
-f=<eq-pattern> |
名前が pattern の関数のテストを実行します。 |
|
-t[-|+|=]<pattern> |
テスト名に pattern を含むテストを実行します (または、実行しません)。 |
|
-m[-|+|=]<pattern> |
ファイル名が pattern のファイルに登録されているテストを実行します (または、実行しません)。 |
|
ヘルプ | -h | 簡易ヘルプを表示します。 |
-hh | 拡張ヘルプを表示します。 |
|
-h<key> | key の拡張ヘルプを表示します。 |