ダイナミック・リンク

ダイナミック・リンクは最も簡単で一般的なリンク方法です。この方法は、ダイナミック・リンク・ライブラリー (DLL) でダイナミック・ディスパッチ・メカニズムを最大限に活用できます (インテル® IPP の構造を参照)。 次の表は、ダイナミック・リンクの長所と短所の要約です。

ダイナミック・リンクの機能の要約

長所

短所

  • プロセッサー固有の最適化の自動ランタイム・ディスパッチ

  • 再コンパイル/再リンクせずに新しいプロセッサーの最適化を更新可能

  • 複数のインテル® IPP ベースの実行ファイルを作成する場合に必要なディスク容量が少なくなる

  • 複数のインテル® IPP ベースのアプリケーションで実行時により効率的なメモリーの共有が可能

  • アプリケーションを実行するときにインテル® IPP ランタイムダイナミック・リンク・ライブラリー (DLL) にアクセスする必要がある

  • カーネルモード/デバイスドライバー/ring-0 コードには不適切

  • 非常に小規模なダウンロードが必要な Web アプレット/プラグインには不適切

  • インテル® IPP DLL を最初にロードするときにパフォーマンス・ペナルティーが発生する

インテル® IPP をダイナミックにリンクするには、以下の手順に従います。


  1. アプリケーションに ipp.h をインクルードします。 このヘッダーはすべてのインテル® IPP 関数ドメインのヘッダーファイルをインクルードします。

  2. 標準 (非修飾) の関数名を使用してインテル® IPP 関数を呼び出します。

  3. 対応するドメイン・インポート・ライブラリーをリンクします。 例えば、ippsCopy_8u 関数を使用する場合、ipps.lib をリンクします。

  4. ランタイム・ライブラリー (例えば、ipps.dll) が実行時の検索パスに存在することを確認します。 ディレクトリー \ipp\bin から ippvars.bat を実行して、アプリケーションが適切なプロセッサー固有のライブラリーをロードするようにします。


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