インテル® MKL 11.3 ユーザーズガイド

DLL の使用

必要なすべての DLL はランタイムにすべてのノードで見えている必要があります。また、クラスターの各ノードにインテル® MKL をインストールする必要があります。Microsoft* から提供されているリモート・インストール・サービス (RIS) を使用して、クラスターの一部である各計算ノードにライブラリーをインストールすることもできます。DLL ライブラリーを見えるようにする最良の方法は、PATH 環境変数でこれらのライブラリーを指すことです。 PATH 環境変数の設定方法については、「クラスターの環境変数の設定」を参照してください。

ScaLAPACK DLL (<親製品のディレクトリー>\redist\intel64_win\mkl ディレクトリーにあります) は、MPI ディスパッチ・メカニズムを使用します。 MPI ディスパッチは、MKL_BLACS_MPI 環境変数に基づきます。 BLACS DLL は、必要な MPI ライブラリーの選択に MKL_BLACS_MPI を使用します。以下の表は、設定可能な変数の値を示しています。

内容

MPICH2

デフォルト値。メッセージパッシングに MPICH2 for Windows* を使用します。

INTELMPI

メッセージパッシングにインテル® MPI を使用します。

MSMPI

メッセージパッシングに Microsoft* MPI を使用します。

CUSTOM

メッセージパッシングにカスタム MPI を使用してビルドしたインテル® MKL MPI ラッパーを使用します。

デフォルト以外の MPI を使用する場合、すべてのノードで MKL_BLACS_MPI に同じ適切な値を割り当てます。

最適化に関する注意事項

インテル® コンパイラーは、互換マイクロプロセッサー向けには、インテル製マイクロプロセッサー向けと同等レベルの最適化が行われない可能性があります。これには、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 2 (インテル® SSE2)、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 3 (インテル® SSE3)、ストリーミング SIMD 拡張命令 3 補足命令 (SSSE3) 命令セットに関連する最適化およびその他の最適化が含まれます。インテルでは、インテル製ではないマイクロプロセッサーに対して、最適化の提供、機能、効果を保証していません。本製品のマイクロプロセッサー固有の最適化は、インテル製マイクロプロセッサーでの使用を目的としています。インテル® マイクロアーキテクチャーに非固有の特定の最適化は、インテル製マイクロプロセッサー向けに予約されています。この注意事項の適用対象である特定の命令セットの詳細は、該当する製品のユーザー・リファレンス・ガイドを参照してください。

改訂 #20110804

関連情報