インテル® MKL 2020 デベロッパー・ガイド
プリプロセッサー・シンボル (マクロ) は、コンパイルする前にプログラムの値を置換します。この処理は、前処理フェーズで行います。
次に、利用可能なプリプロセッサー・シンボルを示します。
定義済みプリプロセッサー・シンボル |
説明 |
---|---|
__INTEL_MKL__ |
インテル® MKL のメジャーバージョン |
__INTEL_MKL_MINOR__ |
インテル® MKL のマイナーバージョン |
__INTEL_MKL_UPDATE__ |
インテル® MKL のアップデート番号 |
INTEL_MKL_VERSION |
インテル® MKL のフルバージョン INTEL_MKL_VERSION = (__INTEL_MKL__*100+__INTEL_MKL_MINOR__)*100+__INTEL_MKL_UPDATE__ |
これらのシンボルを使用することで、ライブラリーの特定のバージョンで追加された新しい機能を使用するコードの条件付きコンパイルが有効になります。
条件付きコンパイルを実行するには、次の操作を行います。
C/C++ コンパイラー: |
mkl_version.h、 または mkl.h (mkl_version.h を含む) |
インテル® Fortran コンパイラー: |
mkl.fi |
プリプロセッサーが有効な Fortran コンパイラー: |
mkl_version.h プリプロセッサーを有効にするオプションは、コンパイラーのドキュメントを参照してください。 |
例
この例は、インテル® MKL の固有のバージョンに対して条件付きでコードセグメントをコンパイルする方法を示しています。ここで対象としているバージョンは 11.2 Update 4 です。
インテル® Fortran コンパイラー:
include "mkl.fi"
!DEC$IF DEFINED INTEL_MKL_VERSION
!DEC$IF INTEL_MKL_VERSION .EQ.110204
* 条件付きでコンパイルするコード
!DEC$ENDIF
!DEC$ENDIF
C/C++ コンパイラー/プリプロセッサーが有効な Fortran コンパイラー:
#include "mkl.h"
#ifdef INTEL_MKL_VERSION
#if INTEL_MKL_VERSION == 110204
... 条件付きでコンパイルするコード
#endif
#endif