--------------------------------------------- インテル(R) MPI ライブラリー 4.0 Linux* OS 版 リリースノート --------------------------------------------- ---- 目次 ---- - 概要 - 新機能 - 主な機能 - 動作環境 - インストールに関する注意事項 - ドキュメント - 特別な機能と既知の制限事項 - テクニカルサポート - 著作権と商標について ---- 概要 ---- インテル(R) MPI ライブラリー Linux OS 版は、ANL* MPICH2* および OSU* MVAPICH2* をベースとしたマルチファブリックのメッセージ・パッシング・ライブラ リーです。 インテル(R) MPI ライブラリー Linux OS版は、メッセージ・パッシング・インター フェイス v2.1 (MPI-2.1) 仕様に準拠しています。 テクニカルサポートを受けたり、製品のアップデート・モジュールを入手するには、 製品を登録する必要があります。「テクニカルサポート」を参照してください。 製品の内容 ---------- インテル(R) MPI ライブラリー・ランタイム環境 (RTO) には、MPD デーモンやサポー ト・ユーティリティーなどプログラムの実行に必要なツール、共有 (.so) ライブラ リー、ドキュメントなどが含まれています。 インテル(R) MPI ライブラリー開発キット (SDK) には、すべてのランタイム環境コン ポーネントに加え、コンパイラー・コマンド (mpicc、mpiicc など)、インクルード・ ファイルとモジュール、スタティック (.a) ライブラリー、デバッグ・ライブラリー、 トレース・ライブラリー、テストコードなどのコンパイルツールが含まれています。 関連製品とサービス ------------------ インテル(R) ソフトウェア開発製品の詳しい情報については、 http://www.intel.co.jp/jp/software/products/ を参照してください。 関連製品の一部を次にリストします。 - インテル(R) ソフトウェア・カレッジでは、最先端のソフトウェア開発テクノロジー に関する開発者用のトレーニングを提供します。トレーニングには、インテルのすべ てのアーキテクチャー、プラットフォーム、ツール、およびテクノロジーに関するト ピックが含まれ、オンラインコースやインストラクターが教えるコースなどがありま す。 ------ 新機能 ------ インテル(R) MPI ライブラリー 4.0 Linux OS 版は、インテル(R) MPI ライブラリー Linux OS 版の新しいリリースです。 本リリースでは、インテル(R) MPI ライブラリー 3.2 Update 2 と比較して、次のよう な新機能が含まれています (詳細は、製品ドキュメントを参照してください)。 - 新しいアーキテクチャーによるパフォーマンスとスケーラビリティーの向上 o 共有メモリーパスの最適化により、マルチコア・プラットフォームで業界最高 のレイテンシーを実現 o 新しく柔軟なメカニズムにより、インテル(R) MPI のデバイス選択 (I_MPI_DEVICE) を補足する通信ファブリック (I_MPI_FABRICS) の選択が可能 o 究極のパフォーマンスを引き出すためのマルチレール機能に対応したネイティ ブ InfiniBand* インターフェイス (OFED* verbs) のサポート - OFED verbs のみの場合は I_MPI_FABRICS=ofa を設定 - 共有メモリーと OFED verbs の場合は I_MPI_FABRICS=shm:ofa を 設定 - マルチレール転送の場合は I_MPI_OFA_NUM_ADAPTERS などを設定 o Qlogic* PSM* および Myricom* MX* 相互接続インターフェイスのパフォー マンスを向上させるための TMI (Tag Matching Interface) のサポート - TMI のみの場合は I_MPI_FABRICS=tmi を設定 - 共有メモリーと TMI の場合は I_MPI_FABRICS=shm:tmi を設定 o TOP500 送信で無制限のスケーラビリティーを実現するためのコネクション レス型 DAPL* UD のサポート - DAPL のみの場合は I_MPI_FABRICS=dapl を設定 - 共有メモリーと DAPL の場合は I_MPI_FABRICS=shm:dapl を設定 - DAPL のファブリックを介した DAPL UD 転送の場合は I_MPI_DAPL_UD=enable を設定 - パフォーマンスを限界まで引き出すためにアップデートされた MPI パフォーマン ス・チューナー o 特定のクラスターでのインテル(R) MPI ベンチマーク (IMB) やユーザーか ら提供されたベンチマークにおいて実証 o 特定のアプリケーションの実行において実証 - MPI 2.1 仕様に準拠 - ダイナミック・プロセスの試験的サポート - フォールトトレランスの試験的サポート - フェイルオーバーの試験的サポート - インテル(R) MPI ライブラリー 3.x ベースのアプリケーションとの下位互換性 - man ページ 使用例 ------ I_MPI_FABRICS 環境変数を設定して、特定のネットワーク・ファブリックを選択できま す。 - 次の手順に従って、イントラノード通信には共有メモリーを使用し、インターノード 通信には TMI を使用するように設定できます。 1. /etc64/tmi.conf ファイルを /etc ディレクトリーにコピーしま す。 または、TMI_CONFIG 環境変数に tmi.conf ファイルの場所を指定します。 例: $ export TMI_CONFIG=/etc64/tmi.conf 2. shm:tmi ファブリックを選択します。 例: $ export I_MPI_FABRICS=shm:tmi 3. アプリケーションを実行します。 例: $ mpiexec -n 16 ./IMB-MPI1 必要に応じて、I_MPI_TMI_PROVIDER 環境変数を設定して、特定の TMI プロバイダー を選択することもできます。 例: $export I_MPI_TMI_PROVIDER=psm "ldd" コマンドの検索パスに libtmi.so ライブラリーが含まれていることを確認し てください。 - 次の手順に従って、イントラノード通信には共有メモリーを使用し、インターノード 通信には OFED verbs を使用するように設定できます。 $ export I_MPI_FABRICS=shm:ofa $ mpiexec -n 4 ./IMB-MPI1 I_MPI_OFA_NUM_ADAPTERS 環境変数を設定して、マルチレール機能を使用します。 $ export I_MPI_FABRICS=shm:ofa $ export I_MPI_OFA_NUM_ADAPTERS=2 $ mpiexec -n 4 ./IMB-MPI1 - 次の手順に従って、イントラノード通信には共有メモリーを使用し、インターノード 通信には DAPL レイヤーを使用するように設定できます。 $ export I_MPI_FABRICS=shm:dapl $ mpiexec -n 4 ./IMB-MPI1 I_MPI_DAPL_UD 環境変数を設定して、コネクションレス型 DAPL UD を有効にしま す。 $ export I_MPI_FABRICS=shm:dapl $ export I_MPI_DAPL_UD=enable $ mpiexec -n 4 ./IMB-MPI1 詳細は、『インテル(R) MPI ライブラリー Linux* OS 版リファレンス・マニュアル』 (英語) を参照してください。 -------- 主な機能 -------- 本リリースでサポートされている主な機能は次のとおりです。 - MPI-1 仕様と MPI-2.1 仕様に準拠 - 以下の相互接続ファブリックの組み合わせをサポート: o 共有メモリー o TMI を介したタグ一致機能を備えたネットワーク・ファブリック。 例: Qlogic Infiniband、Myrinet、その他の相互接続。 o Open Fabrics Alliance* (OFA*) により提供される OFED verbs を介したネイ ティブ InfiniBand インターフェイス o DAPL を介した RDMA 対応のネットワーク・ファブリック (InfiniBand および Myrinet など) o ソケット。 例: Ethernet*、Gigabit Ethernet*、その他の相互接続を使用した TCP/IP。 - (SDK のみ) 以下を使用する IA-32 およびインテル(R) 64 アーキテクチャー・クラ スター o インテル(R) C++ コンパイラー Linux OS 版 10.1 から 11.1 およびそれ以降 o インテル(R) Fortran コンパイラー Linux OS 版 10.1 から 11.1 およびそれ 以降 o GNU* C コンパイラー、C++ コンパイラー、Fortran 95 コンパイラー - (SDK のみ) C、C++、Fortran 77 および Fortran 90 言語のバインディング - (SDK のみ) 動的リンクまたは静的リンク -------- 動作環境 -------- 以下のセクションでは、サポートしているハードウェアとソフトウェアについて説明し ます。 対応ハードウェア ---------------- IA-32 アーキテクチャー・ベースのシステム: インテル(R) Pentium(R) 4 プロセッサー以上 インテル(R) Core(TM) i7 プロセッサー推奨 1 コア当たり 1GB RAM 1 コア当たり 2GB RAM 推奨 1GB のディスク空き容量 インテル(R) 64 アーキテクチャー・ベースのシステム: インテル(R) Core(TM) プロセッサー・ファミリー以上 インテル(R) Xeon(R) プロセッサー 5500 番台推奨 1 コア当たり 1GB RAM 1 コア当たり 2GB RAM 推奨 1GB のディスク空き容量 対応ソフトウェア ---------------- オペレーティング・システム: IA-32 アーキテクチャー・ベースのシステム: Red Hat* Enterprise Linux* 4.0 Red Hat Enterprise Linux 5.0 SuSE* Linux Enterprise Server* 10 SuSE Linux Enterprise Server 11 インテル(R) 64 アーキテクチャー・ベースのシステム: Red Hat Enterprise Linux 4.0 Red Hat Enterprise Linux 5.0 Fedora* 10 から 11 CAOS* 1 CentOS 5.3 SuSE Linux Enterprise Server 10 SuSE Linux Enterprise Server 11 openSuSE* Linux 10.3 openSuSE Linux 11.1 (SDK のみ) コンパイラー: GNU: C、C++、Fortran 77 の場合はバージョン 3.3 以上、Fortran 95 の場合は バージョン 4.0 以上 インテル(R) C++ コンパイラー Linux OS 版 10.1、11.0、11.1 およびそれ以降 インテル(R) Fortran コンパイラー Linux OS 版 10.1、11.0、11.1 およびそれ 以降 (SDK のみ) サポートしているデバッガー インテル(R) デバッガー 9.1-23 以上 TotalView Technologies* TotalView* 6.8 以上 Allinea* DDT* v1.9.2 以上 GNU デバッガー バッチシステム: Platform* LSF* 6.1 以上 Altair* PBS Pro* 7.1 以上 OpenPBS* Torque* 1.2.0 以上 Parallelnavi* NQS* for Linux OS V2.0L10 以上 Parallelnavi for Linux OS Advanced Edition V1.0L10A 以上 NetBatch* v6.x 以上 SLURM* 1.2.21 以上 Sun* Grid Engine* 6.1 以上 推奨する InfiniBand ソフトウェア: - OpenFabrics* Enterprise Distribution (OFED) 1.4 以上 その他のソフトウェア: - Python* 2.2 以上 (python-xml モジュールを含む)。Python ディストリビュー ションは、OS ベンダーまたは http://www.python.org (Python ソース・ディス トリビューション) からダウンロードできます。 - XML パーサー (expat* または pyxml* など) - InfiniBand、Myrinet、またはその他の RDMA 対応のネットワーク・ファブリッ クを使用する場合は、DAPL 1.2 に準拠したプロバイダーのライブラリー/ドライ バーが必要です。DAPL ライブラリー/ドライバーは、一般的に、ネットワーク・ ファブリック・ハードウェアおよびソフトウェアとセットで提供されています。 (SDK のみ) サポートしている言語 ------------------------------- GNU コンパイラーの場合: C、C++、Fortran 77、Fortran 95 インテル(R) コンパイラーの場合: C、C++、Fortran 77、Fortran 90、Fortran 95 ---------------------------- インストールに関する注意事項 ---------------------------- 『インテル(R) MPI ライブラリー Linux* OS 版インストール・ガイド』を参照してく ださい。 ------------ ドキュメント ------------ 『インテル(R) MPI ライブラリー Linux* OS 版入門ガイド』 (Getting_Started.pdf) には、次の情報が含まれています。 - インテル(R) MPI ライブラリー Linux OS 版の使用方法 - トラブルシューティングの方法とヒント 『インテル(R) MPI ライブラリー Linux* OS 版リファレンス・マニュアル』 (英語) (Reference_Manual.pdf) には、次の情報が含まれています。 - コマンド、オプション、環境変数について説明したコマンド・リファレンス - ライブラリーの動作やパフォーマンスに影響を及ぼす環境変数について説明し たチューニング・リファレンス 『インテル(R) MPI ライブラリー Linux* OS 版インストール・ガイド』 (Installation_Started.pdf) には、次の情報が含まれています。 - インテル(R) MPI ライブラリーの入手、インストール、アンインストール - テクニカルサポート -------------------------- 特別な機能と既知の制限事項 -------------------------- - インテル(R) MPI ライブラリー 4.0 Linux OS 版は、インテル(R) MPI ライブラ リー 3.x ベースのアプリケーションのほとんどとバイナリーレベルで互換性が あります。次の場合、アプリケーションを再コンパイルしてください。 o Fortran で MPI 一方向ルーチン (mpi_accumulate()、mpi_alloc_mem()、 mpi_get()、mpi_put()、mpi_win_create()) を使用する場合 o MPI C++ バインディングを使用する場合 - インテル(R) MPI ライブラリー 4.0 Linux OS 版は MPI-2.1 仕様を実装しま す。次の MPI ルーチンは機能が変更されています。 o MPI_Cart_create() o MPI_Cart_map() o MPI_Cart_sub() o MPI_Graph_create() アプリケーションで MPI-2.1 以前の機能を使用している場合は、 I_MPI_COMPATIBILITY 環境変数を "3" に設定してください。 - 次の機能は、現在インテル(R) 64 アーキテクチャーでのみ利用できます。 o ネイティブ InfiniBand インターフェイス (OFED verbs) のサポート o マルチレール機能 o TMI サポート o コネクションレス型 DAPL UD のサポート - インテル(R) MPI ライブラリーは、すべてのファブリックの組み合わせで MPI-2 プロセスモデルをサポートしています。ただし、次の場合は除きます。 o I_MPI_FABRICS が shm:dapl で I_MPI_DAPL_UD が有効な場合 o I_MPI_FABRICS が : の場合。ここで、 は shm ではなく、 と同じではない (例: dapl:tcp) - インテル(R) MPI ライブラリーでは、デフォルトで MPI-2 プロセスモデルが 有効になります。特定のハードウェア設定では、MPI-2 アプリケーションが正 しく動作しないことがあります。この問題は、I_MPI_DYNAMIC_PROCESSES 環境 変数を enable に設定することで回避できます。 例: $ mpiexec -n <# of processes> -env I_MPI_DYNAMIC_PROCESSES enable ./app - プロセス・アタッチメント・メカニズムを使用して、既存の 2 つの MPI アプリ ケーション間に通信が確立されている場合、インテル(R) MPI ライブラリーで は、それぞれのアプリケーションで同じファブリックが選択されているかどうか を制御しません。そのため、アプリケーションで予期しない動作が発生すること があります。この問題は、各アプリケーションの I_MPI_FABRICS 環境変数を同 じにすることで回避できます。 - DAPL 対応ネットワーク・ファブリックでは、MPI-2 プロセスモデルの ホスト名 と DAPL プロバイダー実装に関するサポートが制限されます。通信の確立に使用 したホスト名情報のサイズが、特定の DAPL プロバイダーの値を超える場合、次 のようなメッセージが表示されアプリケーションが終了します。 [0:host1][../../dapl_module_util.c:397] error(0x80060028):....: could not\ connect DAPL endpoints: DAT_INVALID_PARAMETER(DAT_INVALID_ARG5) - インテル(R) MPI ライブラリー開発キットは、ランタイム環境用のプラグインの セットです。詳細は、『インテル(R) MPI ライブラリー Linux* OS 版インス トール・ガイド』を参照してください。 - インテル(R) MPI ライブラリーのデフォルトのインストール・パスは /opt/intel/impi/. に変更されました。必要に応じて、 インストーラーはデフォルトの RTO の場所から実際の RTO や SDK の場所への シンボリック・リンクを確立します。 - SDK インストーラーは、RTO パッケージがインストールされているかどうかを確 認して、インストールされていない場合はインストールします。すでに RTO が インストールされている場合は、その場所によりデフォルトの SDK の場所が決 定されます。 - RTO アンインストーラーは、SDK がインストールされているかどうかを確認し て、SDK と RTO のアンインストールを推奨します。 - SDK アンインストーラーは、RTO もアンインストールするかどうかを尋ねます。 このとき、アンインストールをキャンセルすることができます。 - インテル(R) MPI ライブラリーは、自動的に連続する MPI プロセスをすべての プロセッサー・コアに配置します。ラウンドロビン方式 (総当り) でプロセスを 配置する場合は、mpiexec -perhost 1 オプションを使用するか、または I_MPI_PERHOST 環境変数に 1 を設定します。 - インテル(R) MPI ライブラリーは、自動的にプロセスを固定します。I_MPI_PIN と関連する環境変数を使用して、プロセスの固定を制御します。詳細は、『イン テル(R) MPI ライブラリー Linux* OS 版リファレンス・マニュアル』 (英語) を参照してください。 - インテル(R) MPI ライブラリーは、最大で MPI_THREAD_MULTIPLE レベルのス レッドセーフなライブラリーを提供します。デフォルトのレベルは MPI_THREAD_FUNNELED です。 次の規則に従ってください。 o (SDK のみ) インテル(R) MPI ライブラリーのコンパイラー・ドライバー -mt_mpi オプションを使用して、スレッドセーフな MPI アプリケーションを ビルドする。 o dlopen(3) によって、インテル(R) MPI のスレッドセーフなライブラリーを ロードしない。 - インテル(R) MPI ライブラリーと OpenMP* ライブラリーの両方を使用している アプリケーションを実行するには、次の手順に従ってください。 o -mt_mpi コンパイラー・ドライバー・オプションを指定して、スレッドセーフ なインテル(R) MPI ライブラリーを使用します。 o I_MPI_PIN_DOMAIN でプロセスの固定方法を設定します。推奨設定は I_MPI_PIN_DOMAIN=omp です。 詳細は、『インテル(R) MPI ライブラリー Linux* OS 版リファレンス・ マニュアル』 (英語) を参照してください。 - インテル(R) マス・カーネル・ライブラリー (インテル(R) MKL) 10.0 は、各種 条件に応じて、複数のスレッドを作成します。次の規則に従って、インテル(R) MKL を正しく使用してください。 o (SDK のみ) -mt_mpi コンパイラー・ドライバー・オプションを指定して、イ ンテル(R) MKL と一緒にスレッドセーフなインテル(R) MPI ライブラリーを 使用します。 o スレッドセーフでないインテル(R) MPI ライブラリーを使用しているアプリ ケーションを実行する場合は、OMP_NUM_THREADS 環境変数を 1 に設定しま す。 - デフォルトでは、インテル(R) MPI ライブラリーは、64 以上のプロセスで動的 な接続確立を使用します。常にすべての接続を事前に確立するには、 I_MPI_DYNAMIC_CONNECTION 環境変数を "disable" に設定します。 - インテル(R) MPI ライブラリーのコンパイラー・ドライバーは、-rpath リン カーオプションを使用して、実際の開発キットのライブラリー・パス (デフォル トでは /opt/intel/impi/.) とデフォルトのランタイム 環境ライブラリー・パス (/opt/intel/mpi-rt/.) を実 行ファイルに組み込みます。 - インテル(R) MPI ライブラリー環境で MPICH2 Fortran アプリケーションを起動 する場合は、LD_PRELOAD 環境変数を使用して、あらかじめ適切なインテル(R) MPI バインディング・ライブラリーをロードしておきます。 - インテル(R) MPI ライブラリーは、MPI DAPL データ転送パスにおける仮想アド レスから物理アドレスへの変換キャッシュを管理することにより、DAPL ベース の相互接続を強化しています。 プログラムがインテル(R) MPI ライブラリーを動的にロードする前に、標準の C ライブラリーを動的にロードする場合は、LD_DYNAMIC_WEAK 環境変数を "1" に設定します。または、LD_PRELOAD 環境変数を使用して、インテル(R) MPI ラ イブラリーを最初にロードするようにします。 変換キャッシュを完全に無効にするには、I_MPI_RDMA_TRANSLATION_CACHE 環境 変数を "disable" に設定します。この場合、前述の LD_DYNAMIC_WEAK 環境変数 または LD_PRELOAD 環境変数を設定する必要はありません。 - (SDK のみ) DAPL、OFA、TMI ファブリックを使用する場合やこれらと共有メモ リー・ファブリックを併用する場合は、セグメンテーション違反が発生しないよ うに、必ず標準の libc ライブラリーを動的にリンクしてください。この場合、 インテル(R) MPI ライブラリーを静的にリンクしても安全です。コンパイラー・ ドライバーの -static_mpi オプションを使用して、libmpi ライブラリーを静的 にリンクします。このオプションは、ほかのライブラリーのデフォルトのリンク 方法に影響を与えません。 - 下記の DAPL プロバイダーなど、特定の DAPL プロバイダーではインテル(R) MPI ライブラリー Linux OS 版とは動作しないことがあります。 o Voltaire* GridStack*。Voltaire に問い合わせるか、代わりに OFED DAPL プロバイダーを http://www.openfabrics.org からダウンロードしてくださ い。 o Qlogic QuickSilver Fabric*。この問題は、I_MPI_DYNAMIC_CONNECTION_MODE 環境変数を 'disconnect' に設定することで回避できます。Qlogic に問い合 わせるか、代わりに OFED DAPL プロバイダーを http://www.openfabrics.org からダウンロードしてください。 o Myricom DAPL プロバイダー。Myricom に問い合わせるか、代わりに DAPL プ ロバイダーを http://sourceforge.net/projects/dapl-myrinet からダウン ロードしてください。Myrinet の代わりの DAPL プロバイダーは、GM イン ターフェイスおよび MX インターフェイスのいずれもサポートしています。 - GM DAPL プロバイダーは、一部の GM ドライバーのバージョンを使用するインテ ル(R) MPI ライブラリー Linux OS 版とは動作しないことがあります。この問題 を回避するには、I_MPI_RDMA_RNDV_WRITE=1 を設定してください。 - アプリケーションで system(3)、fork(2)、vfork(2)、clone(2) システムコール が使用される場合、特定の DAPL プロバイダーは正しく動作しないことがありま す。これらのシステムコールや、system(3) などこれらのシステムコールに基づ く関数は以下のプロバイダーと併用しないでください。 o 正式バージョン 2.6.16 よりも古い Linux カーネルバージョンを使用する OFED DAPL プロバイダー RDMAV_FORK_SAFE 環境変数で OFED と互換性のある カーネルバージョンを有効にしてください。 - インテル(R) MPI ライブラリーは、混合アーキテクチャー環境/混合オペレー ティング環境で構成される異種のクラスターはサポートしていません。 - インテル(R) MPI ライブラリーでは、プロセス管理用に Python 2.2 以上が必要 です。 - インテル(R) MPI ライブラリーでは、プロセス管理用に、python-xml パッケー ジまたはそれに相当するパッケージがクラスターの各ノードに必要です。例え ば、次の OS では、このパッケージがデフォルトではインストールされません。 o SuSE Linux OS Enterprise Server 9 - インテル(R) MPI ライブラリー では、プロセス管理用に、expat パッケージ、 pyxml パッケージ、またはこれに相当する XML パーサーがクラスターの各ノー ドに必要です。 - 次の MPI-2.1 機能は、インテル(R) MPI ライブラリーではサポートされていま せん。 o ターゲットプロセスが MPI 関数を呼び出さない場合の受動的なターゲットに 対する一方向通信 - インテル(R) MPI ライブラリー・パッケージのインストールに失敗し、 "Intel(R) MPI Library already installed" というエラーメッセージが表示さ れた場合は、次の操作を行います。 1. 次のコマンドを入力して、システムで認識されたパッケージ番号を確認しま す。 # rpm -qa | grep intel-mpi このコマンドは、「Intel(R) MPI Library 」を返します。 2. 次のコマンドを入力して、そのパッケージを削除します。 # rpm -e 3. インテル(R) MPI ライブラリーのインストーラーを実行してパッケージをイ ンストールします。 ヒント: インストール・エラーを回避するには、新しいパッケージのインストールや古い パッケージの再インストールを行う前に、パッケージに含まれているアンインス トール・スクリプトを使用して、インテル(R) MPI ライブラリー・パッケージを 削除してください。 - インストーラーの制限により、現在のリリースバージョンをインストールした後 に、古いバージョンのインテル(R) MPI ライブラリー・パッケージをインストー ルすることはできません。現在のインストールが破損し、アンインストール/再 インストトールが必要になることがあります。 - 特定のオペレーティング・システムのバージョンでは、rpm コマンドに不具合が あり、デフォルトのインストール・ディレクトリー以外へのインストールができ ないことがあります。この場合、インストーラーは代替のインストール・ディレ クトリーへのインストール・オプションを提供しません。 - mpdboot コマンドが MPD の起動に失敗した場合は、クラスター上のすべての ノードでインテル(R) MPI ライブラリー・パッケージが同じ場所にインストール されているかを確認してください。この問題を解決するには、インテル(R) MPI ライブラリー・パッケージをアンインストール後、クラスター上のすべてのノー ドで同じ パスに再インストールします。 - mpdboot コマンドが MPD の起動に失敗した場合は、すべてのクラスターノード に同じバージョンの Python がインストールされているかを確認します。この問 題を回避するには、すべてのクラスターノードに同じバージョンの Python をイ ンストールします。 - ユーザー環境設定に印刷不能な文字を使用する環境変数がある場合、プロセスの 起動に失敗することがあります。この問題に対応するため、インテル(R) MPI ラ イブラリーでは、印刷不能な文字を使用する環境変数を MPD リングには伝播し ません。 - プログラムが現在のディレクトリーにあっても、PATH に "." が 含まれていな い場合は、プログラムを実行することはできません。このエラーを回避するに は、クラスター上のすべてのノードの PATH に "." を追加するか、実行ファイ ルまたは mpiexec コマンドラインの ./ への明示的なパスを使用 します。 - インテル(R) MPI ライブラリー 2.0 以上は、PMI ワイヤープロトコルのバー ジョン 1.1 をサポートしています。この情報は、次のように指定されます。 pmi_version = 1 pmi_subversion = 1 インテル(R) MPI ライブラリー 1.0 では、次のように指定されていました。 pmi_version = 1.1 - インテル(R) MPI ライブラリーは、システムに /dev/shm デバイスが必要です。 共有メモリーセグメントの作成に関するエラーを回避するには、/dev/shm デバ イスのセットアップが正しく行われていることを確認してください。 - (SDK のみ) 次に示すような一部の OS では、インテル(R) コンパイラー 9.1 プロフェッショナル・エディションと互換性のない GNU コンパイラー 4.2 以上 を使用しています。この場合は、インテル(R) コンパイラー 10.1 プロフェッ ショナル・エディション以降を使用してください。 o SuSE LinuxEnterprise Server 11 - (SDK のみ) 一部の GNU C コンパイラーは、実行時に出力行を不要にマージする コードを生成することがあります。これは、異なるプロセスが標準出力ストリー ムおよび標準エラーストリームに同時に書き込みを行う場合に発生します。この 問題を回避するには、アプリケーションをビルドする際に、GNU コンパイラーの -fno-builtin-printf オプションを使用します。 - (SDK のみ) 一部の GNU LIBC ライブラリーは、free()/realloc() シンボルを非 weak として定義しています。ld --allow-multiple-definition オプションを使 用してアプリケーションをリンクしてください。 - (SDK のみ) GNU C++ コンパイラー 3.x 以下と 4.x では、例外処理の既知の非 互換性問題があります。特定の GNU C++ 環境で実行できるように、mpicxx コン パイラー・ドライバーおよび mpiicpc コンパイラー・ドライバーの -gcc-version= オプションを使用して、アプリケーションをリンクしてく ださい。 に設定可能な値は以下のとおりです。 o GNU C++ 3.2.x の場合は 320 o GNU C++ 3.3.x の場合は 330 o GNU C++ 3.4.x の場合は 340 o GNU C++ 4.0.x の場合は 400 o GNU C++ 4.1.x 以上の場合は 410 認識された GNU C++ コンパイラー・バージョンと互換性のあるライブラリーが デフォルトで使用されます。gcc のバージョンが 3.2 よりも古い場合は、この オプションを使用しないでください。 - (SDK のみ) /test ディレクトリーにある Fortran 77 テストと Fortran 90 テストでは、mpif77 などのコンパイラー・コマンドでコンパイル時 に警告メッセージが発生することがあります。この警告は、無視することができ ます。また、-w オプションをコンパイラー・コマンドラインに追加すると警告 を抑止できます。 - (SDK のみ) GNU Fortran コンパイラー 4.0 以上を使用するには、mpif90 コン パイラー・ドライバーを使用します。 - (SDK のみ) GNU Fortran 95 コンパイラーには、モジュールファイル形式の既知 の非互換性問題があります。インテル(R) MPI ライブラリーの mpif90 コンパイ ラー・ドライバーを使用して、自動的に適切な MPI モジュールを使用してくだ さい。 - (SDK のみ) 次の手順に従って、インテル(R) MPI ライブラリーで直接サポート されていないコンパイラーのバインディングを生成します。 1. バインディング・ディレクトリーに移動します。 # cd /binding 2. バインディング・キットを展開します。 # tar -zxvf intel-mpi-binding-kit.tar.gz 3. README-intel-mpi-binding-kit.txt の手順に従ってください。 - (SDK のみ) インテル(R) デバッガーを使用するには、IDB_HOME 環境変数を設定 します。この環境変数は、インテル(R) デバッガーの場所を指定します。 - (SDK のみ) Valgrind 3.3.0 では、次のコマンドを使用してインテル(R) MPI ア プリケーションを起動してください。 # mpiexec -n <# of processes> valgrind \ --leak-check=full --undef-value-errors=yes \ --log-file=.%p \ --suppressions=/etc/valgrind.supp 説明: .%p - 各 MPI プロセスのログファイルの名前 - インテル(R) MPI ライブラリーのインストール・パス - 実行ファイルの名前 ----------------- テクニカルサポート ----------------- インテルでは、お客様からのフィードバックを非常に重視しております。本製品で提供 されるツールについてのテクニカルサポートを利用したり、FAQ や製品のアップデート 情報を含むテクニカル情報を入手するには、レジストレーション・センターでインテ ル(R) プレミアサポートのアカウントに登録する必要があります。 このパッケージは、インテル(R) プレミアサポートによるサポートが提供されていま す。次の Web サイトからサポートをご利用いただけます。 https://premier.intel.com (英語) インテル製品の一般的なサポートに関する情報は、次の Web サイトを参照してくださ い。 http://www.intel.com/software/products/support (英語) インテル(R) MPI ライブラリーの Web サイトは次のとおりです。 http://www.intel.com/go/mpi (英語) インテル(R) MPI ライブラリーのサポート Web サイトでは、技術的な問題、FAQ、製 品ドキュメント、製品のエラッタ情報を参照できます。 http://www.intel.com/software/products/support/mpi/ (英語) ライセンス要求では、レジストレーション・センターを案内されることがあります。 http://www.intel.com/software/products/registrationcenter プレミアサポートに問題を報告する前に、『インテル(R) MPI ライブラリー Linux* OS 版入門ガイド』で、インストール・テストの詳細を参照し、基本的な設定が正しく行わ れていることを確認してください。 インテル(R) プレミアサポートに問題を報告する場合は、以下の情報とともに、その問 題を再現できるようにできるだけ具体的に説明してください。 - インテル(R) MPI ライブラリーのパッケージ名とバージョン情報 - ホスト・アーキテクチャー (例: IA-32 アーキテクチャーまたは インテル(R) 64 アーキテクチャー) - コンパイラーとそのバージョン - オペレーティング・システムとそのバージョン - 問題を再現する方法の詳細。makefile、コマンドライン、簡単なテストケース、 ビルドの方法などを含めてください。可能な場合は、テストケースとして /test ソースを使用してください。 インテル(R) MPI ライブラリー・パッケージのバージョン情報は、mpisupport.txt ファイルを参照してください。 問題の送信方法 ----------------- - https://premier.intel.com (英語) にアクセスします。 - サイトにログインします。ログイン名とパスワードを入力します。どちらも大文字と 小文字が区別されます。 - 左側のナビゲーション・バーの [Submit Issue] リンクをクリックします。 - [Product Type] ドロップダウン・リストから [Development Environment (tools, SDV,EAP)] を選択します。ソフトウェアまたはライセンスに関する問題の場合は、 [Product Name] ドロップダウン・リストから [Intel(R) MPI Library, Linux*] を 選択します。 - 質問を入力します。ウィンドウの残りのフィールドも記入して、問題箇所の送信を 完了します。 注: 特定の国へのアクセスを制限する必要があるソースコードを送信する場合は、 ソースコードを送信する前にサポート担当者までお問い合わせください。 -------------------------------- 著作権と商標について -------------------------------- インテル(R) MPI ライブラリーは、アルゴンヌ国立研究所 (ANL) によって開発された MPICH2 とオハイオ州立大学 (OSU) で開発された MVAPICH2 を基にしています。 ----------------------------------------------------------------------------- 本資料に掲載されている情報は、インテル製品の概要説明を目的としたものです。本 資料は、明示されているか否かにかかわらず、また禁反言によるとよらずにかかわら ず、いかなる知的財産権のライセンスを許諾するものではありません。製品に付属の 売買契約書『Intel's Terms and Conditions of Sale』に規定されている場合を除き、 インテルはいかなる責任を負うものではなく、またインテル製品の販売や使用に関す る明示または黙示の保証 (特定目的への適合性、商適格性、あらゆる特許権、著作権、 その他知的財産権の非侵害性への保証を含む)に関してもいかなる責任も負いません。 インテルによる書面での合意がない限り、インテル製品は、その欠陥や故障によって 人身事故が発生するようなアプリケーションでの使用を想定した設計は行われていま せん。 インテル製品は、予告なく仕様や説明が変更されることがあります。機能または命令 の一覧で「留保」または「未定義」と記されているものがありますが、その「機能が 存在しない」あるいは「性質が留保付である」という状態を設計の前提にしないでく ださい。これらの項目は、インテルが将来のために留保しているものです。インテル が将来これらの項目を定義したことにより、衝突が生じたり互換性が失われたりして も、インテルは一切責任を負いません。この情報は予告なく変更されることがありま す。この情報だけに基づいて設計を最終的なものとしないでください。 本書で説明されている製品には、エラッタと呼ばれる設計上の不具合が含まれている 可能性があり、公表されている仕様とは異なる動作をする場合があります。現在確認 済みのエラッタについては、インテルまでお問い合わせください。 最新の仕様をご希望の場合や製品をご注文の場合は、お近くのインテルの営業所また は販売代理店にお問い合わせください。 本書で紹介されている注文番号付きのドキュメントや、インテルのその他の資料を入 手するには、1-800-548-4725 (アメリカ合衆国) までご連絡いただくか、インテルの Web サイトを参照してください。 インテル(R) プロセッサー・ナンバーはパフォーマンスの指標ではありません。プロ セッサー・ナンバーは同一プロセッサー・ファミリー内の製品の機能を区別します。 異なるプロセッサー・ファミリー間の機能の区別には用いません。詳細については、 http://www.intel.co.jp/jp/products/processor_number/ を参照してください。 Intel、インテル、Intel ロゴ、Intel Core、Pentium、Xeon は、アメリカ合衆国およ びその他の国における Intel Corporation の商標です。 * その他の社名、製品名などは、一般に各社の表示、商標または登録商標です。 (C) 2010 Intel Corporation. 無断での引用、転載を禁じます。