インテル® MPI ライブラリーは、MPI-3.0 仕様を実装するマルチファブリック・メッセージ・パッシング・ライブラリーです。インテル® MPI ライブラリーを使用して、複数のクラスター・インターコネクトで実行可能なアプリケーションを開発することができます。

インテル® MPI ライブラリーは、次の機能を提供します。

インテル® MPI ライブラリーは、スタンドアロンまたはインテル® Parallel Studio XE Cluster Edition の一部として利用できます。

次のフローチャートは、インテル® MPI ライブラリーの使用モデルを示します。

インテル® MPI ライブラリーとともにインテル® MPI Benchmarks を利用することで、さまざまなクラスター・アーキテクチャーと MPI 実装で MPI 処理を評価することができます。詳細は、『Intel® MPI Benchmarks User Guide and Methodology Description』(<installdir>/compilers_and_libraries_2016/linux/mpi/benchmarks/imb/doc) を参照してください。

準備

  1. mpivars.[c]sh スクリプトを source して、インテル® MPI ライブラリーを使用するための環境設定を行います。このスクリプトファイルは、<installdir_MPI>/<arch>/bin ディレクトリーにあります。<installdir_MPI> はインテル® MPI ライブラリーのインストール・ディレクトリー (例: /opt/intel/compilers_and_libraries_2016.<update>.<package#>/linux/mpi ) を示し、<arch> は次のいずれかのアーキテクチャーを示します。
    • intel64 - インテル® 64 アーキテクチャー
    • mic - インテル® メニー・インテグレーテッド・コア (インテル® MIC) アーキテクチャー
  2. クラスターのすべてのノードをリストした hostfile テキストファイルを作成します。その際、1 行につき 1 つのホスト名になるようにします。

動作環境の詳細は、『Intel® MPI Library for Linux* OS Release Notes』の「System Requirements」(英語) を参照してください。

MPI プログラムの実行

以下の手順に従って、MPI プログラムをコンパイルして実行します。

MPI プログラムのコンパイル

  1. (SDK のみ) PATH にコンパイラーのパスが設定されていることを確認します。コンパイラーのパスを確認するには、コンパイラーに対して which コマンドを実行します。次に例を示します。
  2. $ which icc

    /opt/intel/compilers_and_libraries_2016.<update>.<package#>/linux/bin/intel64/icc

  3. (SDK のみ) 適切なコンパイラー・ドライバーを使用してテストプログラムをコンパイルします。次に例を示します。
  4. $ mpiicc -o myprog <installdir>/test/test.c

MPI プログラムの実行

  1. 「準備」ステップで作成した hostfile を使用して、次のように mpirun コマンドを実行します。

    $ mpirun -n <プロセスの数> -f ./hostfile ./myprog

主な機能

インテル® MPI ライブラリーの主な機能は次のとおりです。

トラブルシューティング

次の一般的な手順に従って、問題のトラブルシューティングを行うことができます。

ドキュメントおよびリソース

ドキュメント 説明

インテル® MPI ライブラリー for Linux* README (英語)

製品の概要、主要コンポーネントのディレクトリー・マップ、その他のリソースに関する情報が含まれます。

ドキュメントの場所:
<installdir>/documentation_2016/en/mpi/README.txt

インテル® MPI ライブラリー for Linux* リリースノート (英語)

以下を含む製品の最新情報が含まれます。

  • 概要
  • 新機能
  • 主な機能
  • 動作環境
  • 特殊機能と既知の制限事項

ドキュメントの場所:
<installdir>/documentation_2016/en/mpi/Release_Notes.txt

インテル® MPI ライブラリー for Linux* インストール・ガイド (英語)

次のトピックが含まれます。

  • インテル® MPI ライブラリー for Linux* の取得、インストール、アンインストール
  • テクニカルサポート

ドキュメントの場所:
<installdir>/documentation_2016/en/mpi/INSTALL.html

インテル® MPI ライブラリー for Linux* ユーザーズガイド [HTML | PDF] (英語)

次のトピックが含まれます。

  • インテル® MPI ライブラリー for Linux* の最初のステップ
  • トラブルシューティングで最初に行うべきこと

ドキュメントの場所:
<installdir>/documentation_2016/en/mpi/User_Guide.pdf
<installdir>/documentation_2016/en/mpi/User_Guide.htm

インテル® MPI ライブラリー for Linux* リファレンス・マニュアル [HTML | PDF] (英語)

次のトピックが含まれます。

  • コマンド・リファレンス - コマンド、オプション、および環境変数
  • チューニング・リファレンス - ライブラリーの動作とパフォーマンスに影響する環境変数

ドキュメントの場所:
<installdir>/documentation_2016/en/mpi/Reference_Manual.pdf
<installdir>/documentation_2016/en/mpi/Reference_Manual.htm

チュートリアル: インテル® MPI ライブラリー用 MPI チューナー (英語)

次のトピックが含まれます。

  • インテル® MPI ライブラリー用の MPI チューナーを利用して、ランタイム・ライブラリー向けに最適化された設定ファイルを自動生成する方法
  • MPI チューナーによる一般的な問題のトラブルシューティング

ドキュメントの場所:
<installdir>/documentation_2016/en/mpi/MPI_Tuner_Tutorial.pdf

インテル® MPI ライブラリー man ページ

MPI ルーチンとそのオプション、返されるエラー、その他の一般的な定義と概念についての情報が含まれます。

ドキュメントの場所:
<installdir_MPI>/man

デフォルトでは、<installdir_MPI>/opt/intel/compilers_and_libraries_2016.<update>.<package#>/linux/mpi です。

ローカルリソース

バイナリーフォルダー: <installdir_MPI>/intel64/bin

デフォルトでは、<installdir_MPI>/opt/intel/compilers_and_libraries_2016.<update>.<package#>/linux/mpi です。

オンラインリソース

評価リソース

次のリンクからインテル® MPI ライブラリーを評価できます。

インテル® MPI ライブラリーの評価 (英語)

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