インテル® トレース・アナライザー/コレクター入門ガイド

本ガイドでは、インテル® トレース・アナライザー/コレクターの簡単な使用例をいくつか説明します。

資料番号: 318117-001JA


概要

インテル® トレース・アナライザー/コレクターを簡単に使用できるようにするために、環境設定用のスクリプトが用意されています。ソフトウェアを使用する前に、シェルから "source"/"execute" コマンドを使用して、適切なスクリプト (<installdir>/bin/itacvars.csh、<installdir>/bin/itacvars.sh、<installdir>/bin/itacvars.bat) を実行してください。
$ source <installdir>/bin/itacvars.sh # better added to $HOME/.profile or similar

トレース・アナライザー/コレクターの一般的な使用例は次のとおりです。

最初のステップでは、トレースコレクターでアプリケーションを実行して、トレースファイル (1 つまたは複数) を作成します。

次に、トレースアナライザーを起動して、生成されたトレースファイルをロードして解析します。

トレースファイルの生成

環境変数を 1 つ設定するか、または mpiexec に引数を追加するだけで、MPI アプリケーションからトレースファイルを生成することができます。次の bash コマンドでアプリケーションを起動する場合、
$ mpiexec -n 4 myApp
次のコマンドを入力するだけで、トレースファイルが生成されます。
$ LD_PRELOAD=<installdir>/slib/libVT.so mpiexec -n 4 myApp
(インテル® MPI ライブラリーの場合) 次のように、より簡単なコマンドを使用することもできます。
mpiexec -n 4 -trace myApp
myApp.stf* という名前のトレースファイルが生成されます。このファイルには、アプリケーションによって発行される MPI ライブラリー関数の呼び出しがすべて含まれています。

アプリケーションがインテル® MPI ライブラリーに対して静的にリンクされている場合、次のようにバイナリーを再リンクする必要があります。

$ mpiicc -trace <all our object files> -o myApp
または
$ mpiifort -trace <all our object files> -o myApp
次のように、通常通りにアプリケーションを実行すると、
$ mpiexec -n 4 myApp
myApp.stf* という名前のトレースファイルが作成されます。

トレースファイルの解析

生成されたトレースファイルを解析するには、次のコマンドを入力します。
$ traceanalyzer myApp.stf
トレース・アナライザーの使用方法については、『インテル® トレース・アナライザー・リファレンス・ガイド』(英語) の「For the Impatient」セクションを参照してください。

その他のオプション

本ガイドでは、トレース・アナライザー/コレクターの概要のみ紹介しています。機能や詳細については、各ドキュメントで説明されています。

ソースコード・インストルメンテーションの API、コンパイラーによるインストルメンテーション、バイナリー実行ファイルのインストルメンテーション、ランタイム設定など、トレースコレクターの機能については『インテル® トレース・コレクター・リファレンス・ガイド』(英語) を参照してください。

表示、集計、フィルター、タグ、トレースデータの比較など、トレース・アナライザーの機能については『インテル® トレース・アナライザー・リファレンス・ガイド』(英語) (HTML または PDF) を参照してください。

著作権と商標について

本資料に掲載されている情報は、インテル製品の概要説明を目的としたものです。本資料は、明示されているか否かにかかわらず、また禁反言によるとよらずにかかわらず、いかなる知的財産権のライセンスを許諾するためのものではありません。製品に付属の売買契約書『Intel's Terms and Conditions of Sales』に規定されている場合を除き、インテルはいかなる責を負うものではなく、またインテル製品の販売や使用に関する明示または黙示の保証 (特定目的への適合性、商品性に関する保証、第三者の特許権、著作権、その他、知的所有権を侵害していないことへの保証を含む) に関しても一切責任を負わないものとします。

インテルによる書面での同意がない限り、インテル製品は、インテル製品の停止を起因とする人身傷害または死亡を想定して設計されていません。

インテル製品は、予告なく仕様や説明が変更される場合があります。機能または命令の一覧で「留保」または「未定義」と記されているものがありますが、その「機能が存在しない」あるいは「性質が留保付である」という状態を設計の前提にしないでください。これらの項目は、インテルが将来のために留保しているものです。インテルが将来これらの項目を定義したことにより、衝突が生じたり互換性が失われたりしても、インテルは一切責任を負いません。この情報は予告なく変更されることがあります。この情報だけに基づいて設計を最終的なものとしないでください。

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