インテル(R) トレース・アナライザー/コレクター リリースノート ================================================ IA-32 および Itanium(R) ベースの Linux* システム =================================================== バージョン 7.1 ================= 資料番号: 318116-001JA 概要 ======= インテル(R) トレースコレクターは、アプリケーションのイベントベース・トレース 機能を提供する、オーバーヘッドの極めて少ないトレース・ライブラリーです。収集 したトレースデータを解析して、パフォーマンスの hotspot やボトルネックを発見 することができます。この製品は、完全にスレッドセーフで、MPI の使用にかかわら ず、C/C++、FORTRAN、およびマルチスレッド・プロセスに統合します。インテル(R) トレースコレクターはバイナリー・インストルメンテーションとフェイルセーフ・ モードをサポートします。また、MPI プログラミング・エラーとシステムエラーを確 認します。インテル(R) トレース・アナライザーは、インテル(R) トレースコレク ターによって収集されたアプリケーションのアクティビティーをグラフィカルに表示 して分析できる便利な方法を提供します。任意のレベルで詳細を表示し、パフォーマ ンスの hotspot とボトルネックを素早く識別して、原因を分析します。トレース・ アナライザーは、Linux および Microsoft* Windows* XP で利用できます。 1 つにバンドルされたインテル(R) トレース・アナライザー/コレクター 7.1 は、最 適化された解析機能と視覚化機能を提供します。両ツールにより、複雑なプロファイ リング・データを高速にグラフィック・レンダリングすることができ、また何百もの プロセスを簡単にトレースできます。 7.1 の新機能と利点: - Microsoft Windows Compute Cluster Server でのトレースコレクターのサポート - 分散メモリー確認機能 - トレース・アナライザーへのコマンドライン・インターフェイス - トレース・アナライザーによる統計収集の向上 7.0.1 の新機能と利点: - 正当性検証: 実行時に MPI エラーとシステムエラーを確認 - ファイル名での国際的な文字コードのサポート 7.0 の新機能と利点: - 比較機能: 2 つのトレースファイルや 2 つの領域 (1 つまたは 2 つのトレース ファイル内) を並べて比較 - カウンター・タイムライン: 提供されている PAPI モジュールおよび OS モジュー ル、またはインテル(R) トレースコレクター API を手動で使用して収集されたカ ウンターデータを解析 - ユーザビリティーの向上 (例: フォントのカスタマイズ、Undo 機能、円グラフ) - インテル(R) トレース・アナライザーの統合されたオンラインヘルプ - インテル(R) トレースコレクターの簡単なランタイムロード 6.x からの新機能と利点: - 高度な GUI: ユーザー・フレンドリーなインターフェイス、ハイレベルなスケーラ ビリティー、STF (Structured Trace File) 形式のトレースデータ、Linux および Windows で動作 - 集計とフィルタリング: 実行時の動作を関数別やプロセス別に詳細表示 - MPI 通信: 特定の時間間隔における MPI の通信状況を表示 - フェイルセーフ・トレース機能: デッドロック検出により、アプリケーションの強 制終了に備えた機能が向上 - インテル(R) MPI ライブラリー・インターフェイス: MPI 内部状況のトレースをサ ポート。MPI-IO のサポート - ROMIO: MPI-2 規格準拠の並列ファイル I/O のサポートを拡張 - IA-32 およびインテル(R) 64 上でのバイナリー・インストルメンテーション 製品の内容 ============= この製品パッケージには、次のコンポーネントが含まれています。 インテル(R) トレース・アナライザー/コレクター 7.1 インテル(R) トレース・アナライザー/コレクターのドキュメントは、/doc にあります。'ITA-ReferenceGuide.pdf' は、インテル(R) トレース・ アナライザーのチュートリアル、'ITC-ReferenceGuide.pdf' はインテル(R) トレース コレクターについてのドキュメントです。インテル(R) トレース・アナライザーには、 オンラインヘルプ (html)、インテル(R) トレースコレクターには、man ページが含ま れています。 注: この製品のドキュメントを表示するには、Adobe* Acrobat Reader* または xpdf などの pdf リーダーが必要です。 インテル(R) トレース・アナライザー/コレクターのサードパーティー製のコンポー ネント・ソースは GPL よりリリースされています。 ftp://ftp.ikn.intel.com/pub/opensource を確認してください。 インストール =============== Linux システム: インテル(R) トレース・アナライザー/コレクターをインストールするには、 'install.sh' を実行します。インストールするディレクトリー (デフォルトは、 '/opt/intel/itac/7.1') を確認するメッセージが表示されます。また、インストール するコンポーネントとデフォルトとして設定する MPI 実装を選択します。複数のコ ピーを適切にマウントまたは作成して、すべてのノードで同じインストール・パスを 使用することを推奨します。インストーラーについての詳細は、組み込みのヘルプ ページ (--help) を参照してください。 インストールの終了後、'/doc' のドキュメントを参照して ください。 インテル(R) トレース・アナライザー/コレクターを使用する前に、/bin/itacvars.[c]sh を読み込み、適切な環境変数を設定します。詳細 (MPI 実装の切り替え方法など) は、『ユーザーズガイド』を参照してください。 インテル(R) トレース・アナライザーを起動するには、'/ bin/traceanalyzer' を実行します。 Microsoft Windows システム: インテル(R) トレース・アナライザーをインストールするには、インストーラー・ ファイルの setup.exe をダブルクリックし、インストール・ウィザードの指示に従っ てください。ライセンスファイルとコンポーネントをインストールする場所を確認す るメッセージが表示されます。トレースコレクターにより作成されたトレースファイ ル (*.stf) を使用して、トレースアナライザーを登録することもできます。 インストールが終ったら、'/doc/ITC-ReferenceGuide.pdf' と '/doc/ITA-ReferenceGuide.pdf' を参照してください。 インテル(R) トレース・アナライザー/コレクターを使用する前に、/bin/itacvars.bat を読み込み、適切な環境変数を設定します。 インテル(R) トレース・アナライザーは、[スタート] メニューから、または '\bin\traceanalyzer.exe' をダブルクリックして起動でき ます。または、コマンドシェルから実行することもできます。登録されている場合は、 トレースファイル (*.stf) をダブルクリックして、インテル(R) トレース・アナライ ザーで開くことができます。 ライセンスのインストール --------------------------- インテル(R) トレース・アナライザー/コレクターは、Macrovision 社の FLEXlm* 電 子ライセンス・テクノロジーを使用して、ライセンス管理を透過的に行います。イン ストール中に、有効なライセンスを確認するメッセージが表示されます。ライセンス は、インテル(R) トレース・アナライザー/コレクターのインストールに必要です。 Linux の場合、提供される itacvars.sh スクリプトまたは itacvars.csh スクリプト を実行することにより、INTEL_LICENSE_FILE 環境変数にライセンスファイルのパスが 設定されます。 インテル(R) トレース・アナライザーには、ライセンスの有効期限があるため、ライ センスファイルを必ずシステムに保存しておく必要があります。 インテル(R) トレース・アナライザーのアンインストール ------------------------------------------------------- Linux システム: インテル(R) トレース・アナライザー/コレクターをアンインストールするには、 '/uninstall.sh' スクリプトを実行します。 Microsoft Windows システム: インテル(R) トレース・アナライザーのアンインストールは、[スタート] - [設定] - [コントロール パネル] - [プログラムの追加と削除] で行えます。[Intel Trace Analyzer] を選択して、[削除] を選択します。 注: インテル(R) トレース・アナライザーをアンインストールすると、ライセンス ファイルと作成した にあるファイルを残して、ソフト ウェア・コンポーネントが削除されます。また、INTEL_LICENSE_FILE 環境変数のエ ントリーはリセットされません。 インテル(R) トレース・アナライザー/コレクターのソフトウェアとライセンスは、 以前のバージョンと共存することができます。 既知の制限事項 ================= インテル(R) トレース・アナライザー 7.1 は、大量のファイルを同時に開くと未定 義の状態になることがあります。 特定のバージョンの ld (例えば、Red Hat* Enterprise Linux* 3 と 4 に含まれる ld など) では、インテル(R) トレースコレクターの共有ライブラリーとのリンクで問 題が発生することがあります。この問題の回避策として、スタティック・ライブラリー を使用するか、または ld に "-Wl,--allow-shlib-undefined -Wl,--noinhibit-exec" オプションを指定します。これにより、正しいバイナリーが作成できます。 MPI 正当性検証は、インテル(R) MPI ライブラリーでのみ利用できます。 SGI* MPT* では、バイナリー・インストルメンテーション (itcpin) はサポートされて いません。Microsoft Windows CCS では、一部のバイナリー・インストルメンテーショ ン (itcpin) 機能は利用できません。 Microsoft Windows CCS でインテル(R) トレースコレクターを使用する場合、Linux 版と比べて以下の制限があります。 - 分散メモリー確認機能は利用できません - McAfee Host Intrusion Prevention* ウィルス対策ソフトが有効な場合、itcpin は サポートされません 詳細は、『リファレンス・ガイド』を参照してください。 インテル(R) トレース・アナライザーのシステム要件: =============================================== (ハードウェア) インテル(R) 64 ベース・システム: - インテル(R) 64 対応インテル(R) プロセッサー・ベースのシステム - RAM 512MB 推奨 - 1GB ディスク空き容量推奨 (インストールの場合は 40MB) (ハードウェア) Itanium(R) 2 ベース・システム: - インテル(R) Itanium(R) 2 プロセッサー以降 - RAM 512MB 推奨 - 1GB ディスク空き容量推奨 (インストールの場合は 50MB) (ハードウェア) IA-32 ベース・システム: - インテル(R) Pentium(R) 4 プロセッサー、インテル(R) Xeon(R) プロセッサー、 またはそれ以降 - RAM 512MB 推奨 - 1GB のディスク空き容量推奨 (インストールの場合は 30MB) インテル(R) 64 ベース・システム上のオペレーティング・システム - Red Hat Enterprise Linux 3、4 - SUSE* Linux Enterprise Server* 9、10 - Microsoft Windows Server* 2003 Itanium(R) 2 ベース・システム上のオペレーティング・システム: - Red Hat Enterprise Linux 3、4 - SUSE Linux Enterprise Server 9、10 IA-32 ベース・システム上のオペレーティング・システム: - Red Hat Enterprise Linux 3、4 - SUSE Linux Enterprise Server 9、10 - Microsoft Windows XP、Microsoft Windows Server 2003 インテル(R) トレースコレクターのシステム要件 =============================================== (ハードウェア) インテル(R) 64 ベース・システム: - インテル(R) Xeon(R) プロセッサー - 1GB RAM 推奨 - 100MB のディスク空き容量 (ハードウェア) Itanium(R) 2 ベース・システム: - インテル(R) Itanium(R) 2 プロセッサー - 1GB RAM - 1GB のディスク空き容量 (ハードウェア) IA-32 ベース・システム: - インテル(R) Pentium(R) 4 プロセッサー、インテル(R) Xeon(R) プロセッサー、 またはそれ以降 - RAM 512MB 推奨 - 1GB のディスク空き容量 IA-32 およびインテル(R) 64 ベース・システム上のオペレーティング・システム: - Red Hat Enterprise Linux 3、4 - SUSE Linux Enterprise Server 9、10 - Linux MPI 実装 - インテル(R) MPI ライブラリー 3.x - インテル(R) MPI ライブラリー 2.x - MPICH* 1.2.5 - Myrinet* MPI Itanium(R) 2 ベース・システム上のオペレーティング・システム: - Red Hat Enterprise Linux 3、4 - SUSE Linux Enterprise Server 9、10 - Linux MPI 実装 - インテル(R) MPI ライブラリー 3.x - インテル(R) MPI ライブラリー 2.x - MPICH 1.2.5 - SGI MPT テクニカルサポート ===================== インテル(R) トレース・アナライザー/コレクターのサポートには制限がありますが、 インテルでは、お客様からのフィードバックを非常に重視しております。テクニカル サポートを受けるには、インテル(R) プレミアサポート・アカウントに登録してくだ さい。インテル(R) トレース・アナライザー/コレクターのインテル(R) プレミアサ ポート・アカウントで、製品についての問題やご意見を送信することができます。 著作権と商標について =============================== 本資料に掲載されている情報は、インテル製品の概要説明を目的としたものです。本 資料は、明示されているか否かにかかわらず、また禁反言によるとよらずにかかわら ず、いかなる知的財産権のライセンスを許諾するためのものではありません。製品に 付属の売買契約書『Intel's Terms and Conditions of Sales』に規定されている場合 を除き、インテルはいかなる責を負うものではなく、またインテル製品の販売や使用 に関する明示または黙示の保証 (特定目的への適合性、商品性に関する保証、第三者 の特許権、著作権、その他、知的所有権を侵害していないことへの保証を含む) に関 しても一切責任を負わないものとします。 インテルによる書面での同意がない限り、インテル製品は、インテル製品の停止を起 因とする人身傷害または死亡を想定して設計されていません。 インテル製品は、予告なく仕様や説明が変更される場合があります。機能または命令 の一覧で「留保」または「未定義」と記されているものがありますが、その「機能が 存在しない」あるいは「性質が留保付である」という状態を設計の前提にしないでく ださい。これらの項目は、インテルが将来のために留保しているものです。インテル が将来これらの項目を定義したことにより、衝突が生じたり互換性が失われたりして も、インテルは一切責任を負いません。この情報は予告なく変更されることがありま す。この情報だけに基づいて設計を最終的なものとしないでください。 本資料で説明されている製品には、エラッタと呼ばれる設計上の不具合が含まれてい る可能性があり、公表されている仕様とは異なる動作をする場合があります。現在確 認済みのエラッタについては、インテルまでお問い合わせください。 最新の仕様をご希望の場合や製品をご注文の場合は、お近くのインテルの営業所また は販売代理店にお問い合わせください。 本書で紹介されている注文番号付きのドキュメントや、インテルのその他の資料を入 手するには、1-800-548-4725 (アメリカ合衆国) までご連絡いただくか、インテルの Web サイトを参照してください。 Intel、インテル、Intel ロゴ、Itanium、Pentium、Xeon は、アメリカ合衆国および その他の国における Intel Corporation の商標です。 * その他の社名、製品名などは、一般に各社の表示、商標または登録商標です。 (C) 2007 Intel Corporation. 無断での引用、転載を禁じます。