一般に、アプリケーションの非デバッグ (「リリース) ビルドは非デバッグバージョンのインテル® TBB ライブラリーとリンクし、デバッグビルドはデバッグバージョンのライブラリーとリンクする必要があります。Windows* では、/MD オプションを指定してコンパイルしてインテル® TBB リリース・ライブラリーを使用するか、/MDd オプションを指定してコンパイルしてデバッグ・ライブラリーを使用してください。そうしないと、ランタイムエラーが発生することがあります。
一部のインテル® TBB のヘッダーファイルは、<windows.h> ヘッダーファイルをインクルードします。これは、min マクロと max マクロを定義し、その結果、標準 C++ ヘッダーファイル <limits> と <algorithm> の正常な動作を妨げます。プリプロセッサー・シンボル NOMINMAX を定義することで、<windows.h> が問題を引き起こすマクロを定義しないようにできます。インテル® TBB と前述の C++ ヘッダーファイルを使用するプログラムは、コンパイラー引数に /DNOMINMAX を指定してコンパイルしてください。
デバッグバージョンの Microsoft* Universal CRT (ucrtbased.dll、Microsoft* Visual C++* 14.0 から使用) とリンクしたアプリケーションでは、メモリー管理関数のダイナミック置換はサポートされていません。
アプリケーションがスタティック MSVCRT ライブラリーまたはスタティック MSVCRT (vc_mt 引数) を指定してビルドしたインテル® TBB ライブラリーを使用していて、ファンクターから task_group::run_and_wait() に例外がスローされた場合、例外はインテル® TBB で処理されず、タスクグループはキャンセルされません。この問題を回避するには、ファンクターで例外をキャッチしてタスクグループを明示的にキャンセルしてください。