インテル(R) VTune(TM) Amplifier XE は、アルゴリズム解析と高度なハードウェア・レベル解析の 2 つのカテゴリーのパフォーマンス解析を提供します。各種解析は、[Analysis Type (解析タイプ)] 設定ウィンドウのパフォーマンス解析ツリーにカテゴリーごとに表示されます。各解析タイプには、コード中の問題を特定し、最適化する方法の理解に役立つパフォーマンス評価基準が用意されています。
インテル(R) VTune(TM) Amplifier XE の解析タイプはすべて、次のいずれかのデータ収集タイプを使用しています。
インテル(R) VTune(TM) Amplifier XE では、これらの収集タイプのいずれかを使用してカスタム解析タイプを作成することもできます。
アルゴリズム解析
アルゴリズム解析には、ソフトウェア・チューニング向けの解析タイプがあります。解析を実行し、収集したデータを基に、アルゴリズムの改善やアプリケーション・パフォーマンスの向上が可能な場所を特定できます。アルゴリズム解析には、次の解析タイプがあります。
- ライト hotspot: オペレーティング・システムのモジュールを含む、システムで実行中のすべてのソフトウェアを監視するイベントベース・サンプリング解析です。指定されたサンプリング間隔でプロセッサーに割り込み、命令アドレスのサンプルを収集します。
- hotspot: ユーザーモード・サンプリング/トレース収集に基づくパフォーマンス解析です。特定のターゲットで CPU 時間を最も費やしている関数を特定し、各関数のコールツリーを復元して、スレッドのアクティビティーを表示します。
- コンカレンシー: ユーザーモード・サンプリング/トレース収集に基づくパフォーマンス解析です。特定のターゲットで CPU 時間を最も費やしている関数を特定し、利用可能な論理 CPU の数に対してアプリケーションがどの程度効率良くスレッド化されているか表示します。
- ロックと待機: ユーザーモード・サンプリング/トレース収集に基づくパフォーマンス解析です。CPU が有効に活用されていない原因である同期オブジェクトの特定に役立ちます。
|
 |
ハードウェア・レベル解析
ハードウェア・レベル解析には、ハードウェア関連のチューニング向けの解析タイプがあります。これらの解析タイプは CPU イベントを使用して特定のプロセッサーの問題を特定します。
パフォーマンス・トリアージは、パフォーマンス問題が属しているドメインが理解できるように、トップレベルのトリアージ解析タイプで開始します。トップレベルのトリアージ解析結果に基づいて、その問題をより詳細に調査するために実行する第 2 レベルの解析を選択します。
次のドメインのパフォーマンス問題を解析することができます。
- メモリーアクセス: メモリーアクセスが原因のパフォーマンス問題の特定に役立つイベントベース解析です。
- コア・パイプライン: ストールの原因となるパイプラインの問題の特定に役立つイベントベース解析です。
高度なハードウェア・レベル解析
高度なハードウェア・レベル解析には、インテル(R) Core(TM)2 プロセッサー・ファミリー向けとインテル(R) マイクロアーキテクチャー Nehalem (開発コード名) 向けのイベントベース・サンプリング収集データに基づく解析タイプがあります。
インテル(R) Core(TM)2 プロセッサー・ファミリー向けには、次の解析タイプがあります。
- 全般: アプリケーションのパフォーマンスに影響を与えるハードウェア問題の特定に役立つイベントベース解析です。インテル(R) Core(TM)2 プロセッサー・ファミリーでハードウェア・レベル解析を行う場合は、この解析タイプから試してみてください。
- バンド幅: アプリケーションのパフォーマンスに影響を与えるバンド幅問題が発生している場所の特定に役立つイベントベース解析です。
- バンド幅ブレークダウン: アプリケーションのパフォーマンスに影響を与えるバンド幅のブレークダウン問題が発生している場所の特定に役立つイベントベース解析です。
- サイクルとマイクロオペレーション: アプリケーションのパフォーマンスに影響を与えるマイクロオペレーション・フロー問題が発生している場所の特定に役立つイベントベース解析です。
- メモリーアクセス: アプリケーションのパフォーマンスに影響を与えるメモリーアクセス問題が発生している場所の特定に役立つイベントベース解析です。
インテル(R) マイクロアーキテクチャー Nehalem (開発コード名) 向けには、次の解析タイプがあります。
- 全般: アプリケーションのパフォーマンスに影響を与えるハードウェア問題の特定に役立つイベントベース解析です。インテル(R) マイクロアーキテクチャー Nehalem (開発コード名) でハードウェア・レベル解析を行う場合は、この解析タイプから試してみてください。
- サイクルとマイクロオペレーション: アプリケーションのパフォーマンスに影響を与えるサイクルとマイクロオペレーションの問題が発生している場所の特定に役立つイベントベース解析です。
- フロントエンド調査: アプリケーションのパフォーマンスに影響を与えるフロントエンド問題が発生している場所の特定に役立つイベントベース解析です。
- メモリーアクセス: アプリケーションのパフォーマンスに影響を与えるメモリーアクセス問題が発生している場所の特定に役立つイベントベース解析です。
注意
ハードウェア・レベルの解析タイプは、その対象のシステムでのみ利用できます。