高度なハードウェア・レベル解析タイプは、定義済みの 3 つのビューポイントに関連付けられています。
解析が完了したら、デフォルトで表示される [Hardware Issues (ハードウェア問題)] ビューポイントで収集したデータの検証を開始します。このビューポイントには、ハードウェア関連のパフォーマンス評価基準データが表示されます。各評価基準は、インテルの設計者により定義されたイベント比率に基づいています。比率が定義済みのしきい値を超えると、パフォーマンスの問題の可能性がある箇所として報告され、値がピンクでハイライトされます。
[Hardware Issues (ハードウェア問題)] ビューポイントで [Summary (サマリー)] タブをクリックして、[Summary (サマリー)] ウィンドウを表示します。最初のセクションは、アプリケーション実行全体のハードウェア関連評価基準のサマリー統計です。黄色の疑問符にカーソルを移動すると、評価基準の説明が表示されます。
上記の例では、Instruction Starvation (命令スタベーション) 評価基準にカーソルを合わせて、そのツールヒントを表示しています。Branch Mispredict (分岐予測ミス) 評価基準は、アプリケーション実行全体のパフォーマンス問題を示すピンクでハイライトされています。インテル(R) VTune(TM) Amplifier XE は、評価基準の下に検出したパフォーマンス問題の説明を表示します。説明が長い場合は、その一部だけが表示されます。その場合は、説明文にカーソルを合わせると全文が表示されます。
プログラムユニット (例えば、関数やコード行) ごとのハードウェア問題を表示するには、[Bottom-up (ボトムアップ)] ペインに切り替えます。[Bottom-up (ボトムアップ)] ペインの各行は、ハードウェア・パフォーマンス評価基準を示します。ピンクの各セルにカーソルを合わせて、問題の説明と推奨される解決方法を確認してください。ハードウェア問題のある評価基準はパフォーマンスに重大な影響を与えるものと見なされます。
クリティカルな関数を特定したら、その関数をダブルクリックして [Source/Assembly (ソース/アセンブリー)] ウィンドウを開き、ソースコードを検証できます。[Source/Assembly (ソース/アセンブリー)] ウィンドウには、イベントデータが表示されます。ここでは、[Bottom-up (ボトムアップ)] ペインでパフォーマンスに重大な影響を与えるものと識別されたハードウェア評価基準に含まれるイベントに注目します。列をソートして必要なデータを左端に表示したり、必要なイベント列を [Data of Interest (特定のデータ)] として定義できます。インテル(R) VTune(TM) Amplifier XE は設定を保存し、毎回その設定で結果を開きます。
通常、ハードウェア・イベントベース・サンプリング解析を行う場合は、全般解析から始め、最大数の情報を収集して、ハードウェア問題の箇所を特定することを推奨します。例えば、全般解析中に LLC Miss (最終レベルのキャッシュミス) 問題が見つかった場合は、メモリーアクセス解析タイプを実行することで、メモリー問題についてより詳細な情報を取得できます。
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