インテル(R) VTune(TM) パフォーマンス・アナライザー 9.0
リリースノート
目次
概要
新機能
動作環境
インストール
使用方法
既知の制限事項
テクニカルサポートとフィードバック
ドキュメント
追加情報
著作権と商標について
重要な注意
- 本バージョンをインストールする前に、インテル(R) VTune(TM) パフォーマンス・アナライザーの以前のバージョンを必ずアンインストールしてください。詳細は、「インストール」セクションを参照してください。
- 本製品の最新のリリースノートを参照するには、インテル(R) ソフトウェア開発製品 Web サイトをご覧ください。
|
概要
インテル(R) VTune(TM) パフォーマンス・アナライザーは、IA-32 および Itanium(R) プロセッサー・ファミリーのインテル(R) アーキテクチャー・プロセッサー上におけるコードのパフォーマンスを解析できる、統合パフォーマンス解析とチューニング環境を提供します。
テクニカルサポートを受けたり、製品のアップデート情報を入手するには、製品の登録が必要です。登録方法は、本リリースノートの「テクニカルサポートとフィードバック」セクションで説明されています。
インテル(R) ソフトウェア開発製品に関する情報は、http://www.intel.co.jp/jp/software/products/index.htm を参照してください。
このバージョンの新機能 (8.0 との比較)
本バージョンには、次のような新機能と拡張された機能が含まれています。
-
対応プロセッサー (ローカル解析と制御システムおよび制御 Linux* システム用):
-
インテル(R) Core(TM)2 Duo プロセッサー
-
インテル(R) Core(TM)2 Quad プロセッサー
-
デュアルコア インテル(R) Xeon(R) プロセッサー 5100 番台
-
クアッドコア インテル(R)
Xeon(R)
プロセッサー 5300 番台
-
デュアルコア インテル Xeon プロセッサー 7100 番台
-
インテル(R) Pentium(R) D プロセッサー 900 系
-
デュアルコア インテル Xeon プロセッサー 5000 系
-
デュアルコア インテル Xeon プロセッサー 7000 系
-
デュアルコア インテル(R) Itanium(R) 2 プロセッサー 9000 系
-
デュアルコア インテル Xeon プロセッサー LV
-
インテル(R) クアッドコア・プロセッサー・サポート
-
Microsoft* Windows Vista* の 32 ビット/ 64 ビット・サポート
-
Microsoft Windows Longhorn Server Beta の 32 ビット/ 64 ビット・サポート
-
Microsoft Visual Studio* 2005 と統合された 32 ビットおよび 64 ビット・プロファイリング
-
Microsoft .NET 3.0 サポート
-
最新の Linux オペレーティング・システムのサポート (リモート・サンプリング収集用)
-
インテル(R) プロセッサー搭載システムのリモート・プロファイリング用にインテル・プロセッサー以外のプロセッサー搭載システムのインストールが可能。
-
マルチコア・プロセッサーをチューニングする新しいイベント: スレッド化の向上、バスのマルチコア共有のチューニング、キャッシュライン利用の最適化。
-
ローカルシステムのサンプリング時にダブル・バッファリング。
サンプリング・バッファーがフルになり、データをディスクに書き出し始めたら、同じサイズの 2 番目のバッファーが動作します。これにより、サンプルを失わず、またサンプリング・データの精度が向上します。
動作環境
このセクションでは、インテル(R) VTune(TM) パフォーマンス・アナライザーのシステム要件を示します。対応している開発環境については、この後のサブセクションでも詳しく説明します。
注:
VTune アナライザーは、ローカルとリモートの 2 つのモデルをサポートしています。ローカルモデルは、解析が行われるシステムと解析を行うシステムが同じである、単一システム用です。リモートモデルでは、データコレクターが 1 つのシステム上にインストールされ (解析するリモートシステム)、 VTune アナライザーが制御システムにインストールされます。 リモートシステム上でデータが収集された後、その出力が制御システムに送られ、そこで表示することができます。
次のセクションでは、両モデルシステムのシステム要件を示します。
以下のハードウェア要件は、ローカル解析の単一システムに適用されます。
また、リモート 解析に 2 つ目のシステムを使用している場合、その制御 システムにも適用されます。どちらの場合も、このシステムに VTune アナライザーをインストールします。
対応プロセッサー:
- インテル(R) Celeron(R) プロセッサー
- モバイル インテル Celeron プロセッサー
- インテル Celeron M プロセッサー
- インテル Celeron D プロセッサー
- インテル(R) Pentium(R) 4 プロセッサー
- インテル Pentium 4 プロセッサー エクストリーム・エディション
- モバイル インテル Pentium 4 プロセッサー - M
- インテル Pentium D プロセッサー
- インテル Pentium D プロセッサー 900 系
- インテル Pentium プロセッサー エクストリーム・エディション
- インテル Pentium M プロセッサー
- インテル(R) Core(TM) Solo プロセッサー
- インテル(R) Core(TM) Duo プロセッサー
- インテル(R) Core(TM)2 Duo プロセッサー
- インテル(R) Core(TM)2 Quad プロセッサー
- インテル(R) Xeon(R) プロセッサー
- デュアルコア インテル Xeon プロセッサー LV
- デュアルコア インテル Xeon プロセッサー 5000 系
- デュアルコア インテル Xeon プロセッサー 5100 番台
-
クアッドコア インテル
Xeon
プロセッサー 5300 番台
- インテル Xeon プロセッサー MP
- デュアルコア インテル Xeon プロセッサー 7000 系
- デュアルコア インテル Xeon プロセッサー 7100 番台
- インテル(R) Itanium(R) 2 プロセッサー
- 低電圧版 インテル Itanium 2 プロセッサー
- デュアルコア インテル Itanium 2 プロセッサー 9000 番台
システムメモリー:
RAM 128MB 以上
空きディスク容量:
- ローカルドライブ: 105MB 以上。
- システム・ディレクトリーを含むドライブ (例えば
C:\
): 20MB (システムファイル用)。
注:
この追加の空き容量は、システム・ディレクトリーに配置される DLL と OCX のアップデートやインストールに必要です。システム・ディレクトリーが含まれないドライブ に VTune アナライザーをインストールする場合、システム・ディレクトリーのあるドライブ に最低 20MB の空きディスク容量があることを確認してください。
以下のハードウェア要件は、ローカル 解析の単一システムに適用されます。
また、リモート 解析に 2 つ目のシステムを使用している場合、その制御 システムにも適用されます。どちらの場合も、このシステムに VTune アナライザーをインストールします。
これらのオペレーティング・システムのバージョン:
注:
以下のすべてのケースで、仮想メモリーのページング・ファイル・サイズを Microsoft Windows で推奨されるサイズ以上に設定してください。推奨サイズ未満のサイズが設定された場合、VTune アナライザーが正常に動作しなくなることがあります。
IA-32 プロセッサーをサポートしている 32 ビット・オペレーティング・システム:
- Microsoft Windows XP Professional Service Pack 2
- Microsoft* Windows Server* 2003 Enterprise Edition Service Pack 1
- Microsoft* Windows Server 2003 R2 Enterprise Edition
- Microsoft Windows Vista
- Microsoft
Longhorn Server August 2006 CTP (ビルド 5744)
インテル(R) 64 対応プロセッサーをサポートしている 64 ビット・オペレーティング・システム:
- Microsoft Windows XP Professional x64 Edition
- Microsoft Windows Server 2003 Enterprise x64 Edition
- Microsoft* Windows Server 2003 R2 Enterprise x64 Edition
- Microsoft Windows Vista
- Microsoft
Longhorn Server August 2006 CTP (ビルド 5744)
Itanium アーキテクチャー・プロセッサーをサポートしている 64 ビット・オペレーティング・システム:
- Microsoft Windows Server 2003 Enterprise Edition Service Pack 1
このサブセクションでは、リモート・サンプリングおよびリモート・コールグラフ・プロファイリングを行う、
オプション の2 つ目のシステム (リモート・エージェント・システム) の要件について説明します。
リモート マシンのハードウェア要件:
- RAM 128MB 以上
- ローカルドライブ: 20MB 以上。
リモート・エージェント・システムのハードウェア要件:
サポートされる制御 システムと同じハードウェア要件を満たすシステム。上記の「ハードウェア要件」を参照してください。
リモート モデルのリモート・エージェント・システムのソフトウェア要件:
制御 システムで必要なオペレーティング・システム以外にも、いくつかの Linux オペレーティング・システムでリモート解析がサポートされています。
対応 Linux ディストリビューション
リモート・サンプリング・データ収集:
リモートコレクター Linux 版は、次の Linux ディストリビューションで動作テストが行われています。Linux システムでサポートされているカーネルバージョンは、特に明記されている場合を除いて、ユニプロセッサー・システム (UP) とマルチプロセッサー・システム (SMP) の両方で利用可能です。
オペレーティング・システム |
カーネルバージョン |
IA-32 プロセッサーをサポートしている 32 ビット・オペレーティング・システム |
インテル 64 対応プロセッサーをサポートしている 32 ビット・オペレーティング・システム |
Itanium アーキテクチャー・プロセッサーをサポートしている 64 ビット・オペレーティング・システム: |
Red Hat* Enterprise Linux* 3.0 Update 6 |
2.4.21-37.EL |
+ |
+ |
+ |
Red Hat Enterprise Linux 4.0 Update 3 |
2.4.9-34.EL |
+ |
+ |
+ |
SuSE* Linux* Enterprise Server (SLES) 9.0 Service Pack 3 |
2.6.5-7.244 |
+ |
+ |
+ |
SuSE Linux 10
|
2.6.13-15 |
+ |
+ |
|
SGI Pro Pack* 4.0, Service Pack 3 |
2.6.5-7.244-sn2 |
|
|
+ |
Red Flag* Linux* 5.0 DC Server |
2.6.9-11 |
+ |
+ |
+ |
Red Hat* Fedora* Core 4 |
2.6.11-1.1369_FC4 |
+ |
+ |
|
MontaVista* Linux Carrier Grade Edition 4* |
2.6.10 |
+ |
|
|
Mandriva / Mandrake Linux* 10.2 |
2.6.9-11mdk |
+ |
+ |
|
SuSE Linux Enterprise Server (SLES) 10 |
2.6.16.21-0.8 |
+ |
+ |
+ |
SGI Pro Pack* 3.0 |
|
|
|
+ |
Turbo Linux* 10 |
2.6.9-5.15 |
+ |
+ |
+ |
Miracle Linux* 4 |
2.6.9-11 |
+ |
+ |
+ |
Haansoft Linux* 2006 Server |
2.6.9-11 |
+ |
+ |
+ |
リモート・サンプリング・データ収集に必要なドライバー:
上記で明示的にサポートされていない Linux カーネルバージョン用に、リモート・サンプリング・データ収集で必要なドライバーをビルドするには、本リリースに含まれている VTune パフォーマンス・アナライザー・ドライバー・キット を使用します。
リモート・コールグラフ・データ収集:
オペレーティング・システム |
IA-32 プロセッサーをサポートしている 32 ビット・オペレーティング・システム |
Itanium アーキテクチャー・プロセッサーをサポートしている 64 ビット・オペレーティング・システム: |
Red Hat Enterprise Linux 4.0 |
+ |
+ |
SuSE Linux Enterprise Server (SLES) 9.0 Service Pack 1 |
+ |
+ |
Red Flag Linux 5.0 DC Server |
+ |
|
異なるプラットフォームでのコールグラフ・サポート
|
ローカル収集 |
Linux でのリモート・データ・コレクター |
IA-32 プロセッサーをサポートしている 32 ビット・オペレーティング・システム |
○ |
○ |
インテル 64 対応プロセッサー搭載システム上の 64 ビット・オペレーティング・システム |
|
64 ビット・アプリケーション |
○ |
|
32 ビット・アプリケーション |
|
|
Itanium アーキテクチャー・プロセッサーをサポートしている 64 ビット・オペレーティング・システム: |
64 ビット・アプリケーション |
○ |
○ |
32 ビット・アプリケーション |
|
|
VTune アナライザーは、次のコンパイラーと開発環境で生成されるアプリケーションをサポートします(詳細は、VTune アナライザーのオンラインヘルプを参照してください)。
注:
ソースレベルのチューニング・アシスタントは、デフォルトで無効になっています。有効にするには、メインメニューから
[Configure] > [Options] を選択して、オプションツリーから
[Intel(R) Tuning Assistant] > [Source Information] を選択し、
[Disable source-based tuning advice] オプションのチェックを外します。
コンパイラー環境 | IA-32 開発環境 |
インテル Itanium 2 プロセッサー・ファミリー開発環境 |
インテル 64 対応プロセッサー開発環境 | ソースレベルのチューニング・アシスタント |
Microsoft* Visual C++* 6.0 / .NET |
+ |
+ |
- |
IA-32 のみ |
Microsoft .NET Framework 1.1/ 2.0 |
+ |
+ |
+ |
- |
Microsoft Platform SDK October 2003 |
- |
+ |
+ |
Itanium プロセッサー・ファミリーおよびインテル 64 対応プロセッサーのみ |
Microsoft* Visual C#* |
+ |
- |
- |
- |
Microsoft* Visual J#* |
+ |
- |
- |
- |
インテル(R) C++ コンパイラー |
+ |
+ |
+ |
Itanium プロセッサー・ファミリーおよびインテル 64 対応プロセッサーのみ |
インテル C++ コンパイラー Linux 版 |
+ |
+ |
ソース・ビューのみ |
- |
GNU* Project C/C++ コンパイラー Linux* 版 |
+ |
- |
- |
- |
Microsoft* Visual Basic* 5.0 / 6.0 / .NET |
+ |
- |
- |
- |
Borland* C++ Builder* 5.0 |
+ |
- |
- |
IA-32 のみ |
Borland C++ Builder 6.0 |
ソース・ビューのみ |
- |
- |
- |
Delphi* 5.0 / 6.0 |
+ |
- |
- |
- |
IBM* JDK* 1.3.1 (Windows および Linux)、1.4.0 / 1.4.1 (Linux のみ) |
+ |
IBM JDK 1.3.1 のみ |
- |
- |
Sun* JDK* 1.4.1 / 1.4.2 |
+ |
Linux のみ |
Sun JDK 1.4.2 (Linux のみ)、1.5.0 ベータ 2 (Windows および Linux) |
- |
BEA WebLogic JRockit 8.1 SP1/SP2 および 1.4.2 (Linux および Windows) |
+ |
+ |
- |
- |
Microsoft Jview |
+ |
- |
- |
- |
インテル(R) Fortran コンパイラー |
+ |
+ |
- |
IA-32 および Itanium プロセッサー・ファミリーのみ |
インテル Fortran コンパイラー Linux 版 |
+ |
+ |
- |
- |
インストール
重要な注意
本バージョンをインストールする前に、インテル(R) VTune(TM) パフォーマンス・アナライザーの以前のバージョンをすべて必ずアンインストールしてください。リモートデータ収集用に、VTune アナライザーの以前のバージョンで、Linux ベースのシステム上にインストールされた、データコレクターも同様です。詳細は、「VTune アナライザーのアンインストール」セクションを参照してください。
|
インストール全般
- VTune Linux リモート・データ・コレクター (
vtserver
) を使用して、ファイアウォール環境でアプリケーションのプロファイルを行うには、次の操作を行います。
- VTune アナライザーを実行する前に
VTUNE_RDCPORT_IN
環境変数を設定します。例:
set VTUNE_RDCPORT_IN=55555
この設定で、vtserver は callback 接続を、このポートとその上の 9 つのポートでのみ行います。
- ネットワーク管理者は、外部接続用に 10 ポートを確保しなければなりません。上の例では、次のポートを使用します: 55555-55564
- カウント式ライセンスで VTune アナライザーをインストールする場合、カウント式ライセンスで許可された数の VTune アナライザーがすでに実行されている場合、インストール中にライセンスが無効であることを知らせるメッセージが表示されます。この問題を解決するには、システムで実行されている VTune アナライザーの 1 つを終了してから、インストールをやり直してください。[SCR #17508]
- マルチユーザー・システムで、そのマシンの別のユーザーの VTune アナライザーの評価期限が切れていると、他のユーザーが評価版を実行した場合にも、評価期限が切れたことを知らせるメッセージが表示されます。この問題の解決方法は、インテル(R) プレミアサポート
https://premier.intel.com (英語) までお問い合わせください。
- VTune アナライザーの以前のバージョンで変更したグローバル設定を使用するには、(VTune アナライザーの以前のバージョンの
...shared\bin\<username>
ディレクトリーにある) ファイル vtenv.stg
を %APPDATA%\VTune
にコピーします。
- VTune アナライザーは、ネットワーク・ドライブにはインストールできません。
- システムへの接続にターミナル・サーバー・クライアントを使用している Microsoft Windows Server 2003 システムに VTune アナライザーをインストールして、インストール・プログラムの指示に従ってシステムを再起動しなかった場合、
ログオフしてから、システムに再ログインしてください。 この操作を行わなかった場合、
VTune アナライザーのライセンスファイルが正しく認識されません。
- VTune アナライザーは、Itanium(R) プロセッサーを使用しているシステムの
%WINDIR%\System32 および %WINDIR%\SysWOW64
システム・ディレクトリーにはインストールできません。[SCR #11705]
ファイアウォールに関する問題
Windows ファイアウォール (Windows XP SP2 で追加) を有効にすると、VTune アナライザーのネットワーク・アクセスに関して次の問題が発生します。
- Windows ファイアウォールが有効な Windows システムに VTune アナライザーをインストールした場合、VTune アナライザーのリモートデータ収集がブロックされます。
- ライセンスサーバーが Windows ファイアウォールの有効な Windows システム上にあると、VTune アナライザーの (フローティング・ライセンス用の) ライセンスサーバー検索がブロックされます。
VTune アナライザーがネットワークに正常にアクセスできるようにするには、次の操作を行います。
- インストール時に、VTune アナライザーはファイアウォールの存在を検出して、VTune アナライザーの実行ファイルをファイアウォール設定の例外リストに追加するようにメッセージを表示します。例外リストに含まれる実行ファイルは、ファイアウォールにブロックされません。例外を、ローカルサブネットのみに制限するか、任意のコンピュータに対して制限するかは、[スコープの変更] オプションで設定できます。例外に追加しない場合、VTune アナライザーのリモート機能は正しく動作しません。リモート・エージェント・システムでデータ収集を正常に行うには、 ネットワーク上のリモートシステムの場所に応じてアドレス制限を削除します。
次の場合、例外はインストール段階でファイアウォール設定に追加されません。
- インストール中に例外の追加を許可しなかった場合。
- VTune アナライザーをインストールするときに Windows ファイアウォールがインストールされていない場合。
- リモート収集を Microsoft Visual Studio 環境に統合された VTune アナライザー内から実行した場合。
VTune アナライザーの実行ファイルがファイアウォール設定の例外リストに追加されていない場合、特定のプログラムをブロックするかどうかを確認するセキュリティー・ダイアログが表示されます。このダイアログが表示された場合は、[ブロックを解除する] を選択して、リモートデータ収集を許可してください。ブロックされるプログラムを次にリストします。
- Linux 上にインストールされている VTune アナライザーのリモート・エージェントに接続する場合: VTune パフォーマンス環境、ATLBistroController モジュール、および CGExeCtrl モジュール。
- Microsoft Visual Studio 環境内からデータをリモートに収集する場合: Microsoft Visual Studio。
次に、例外がファイアウォールに追加されていないのに、セキュリティー・ダイアログが表示されないケースについて説明します。
- 例外がリモート・エージェントを実行するシステムのファイアウォールに追加されていない場合、セキュリティー・ダイアログによる確認がないと、リモート収集は実行できません。
- ライセンスサーバーが使用中の場合、VTune アナライザーは、起動時に、ファイアウォールが有効な Windows システムにライセンスサーバーがインストールされていると、接続できないことを知らせるエラーメッセージを表示して終了します。
ファイアウォールの例外リストにプログラムが追加されていないために、操作がセキュリティー・ダイアログで終了または停止しないようにするには、次のように手動で例外を追加します。
[コントロール パネル] で、[Windows ファイアウォール] をダブルクリックして、[例外] タブを選択し、下記にリストされているプログラムを例外として追加します。
<VTuneDir>
は、VTune アナライザーをインストールしたディレクトリーです。
<VSNetDir>
は、Microsoft Visual Studio をインストールしたディレクトリーです。
%CommonProgramFiles%
は、標準の Windows 環境変数で、通常は "C:\Program Files\Common Files
" に設定されます。
VTune アナライザーのライセンスがライセンスサーバーにある場合、ライセンスサーバーを実行しているシステムで、次のプログラムを例外として追加します。
%CommonProgramFiles%\Intel\FLEXlm\INTEL.exe
%CommonProgramFiles%\Intel\FLEXlm\lmgrd.intel.exe
リモートデータを収集する場合、VTune アナライザーを実行している Windows システムで、次のプログラムを例外として追加します。
<VTuneDir>\Shared\Bin\VTuneEnv.exe
<VTuneDir>\Shared\Bin\FileCopier.exe
Linux システムからリモートデータを収集する場合、VTune アナライザーを実行している Windows システムで、次のプログラムを例外として追加します。
<VTuneDir>\Shared\Bin\VTuneEnv.exe
<VTuneDir>\Analyzer\Bin\ATLBistroController_LINUX.exe
<VTuneDir>\Analyzer\Bin\CGExeCtrl_LINUX.exe
Microsoft Visual Studio 内に統合された VTune アナライザーを使用してリモートデータを収集する場合、上記の例外に加えて、Microsoft Visual Studio を実行している Windows システムに、次のプログラムを例外として追加します。
<VSNetDir>\Common7\IDE\devenv.exe
例外リストに追加された後、これらのプログラムにチェックマークが付けられていることを確認してください。
VTune アナライザーのアンインストール
VTune アナライザーをアンインストールする方法は 2 つあります。
方法 1:
- [スタート] ボタンをクリックして、[プログラム] を選択し、[Intel(R) VTune(TM) Performance Analyzer] > [Add or Remove Components] を選択します。
- セットアップ・ウィザードで、[Remove] オプションを選択します。
方法 2:
- [コントロール パネル] を開きます ([スタート] > [コントロール パネル])。
- [プログラムの追加と削除] を選択します。
- [Intel(R) VTune(TM) Performance Analyzer] を選択してから、
[削除] ボタンを選択します。
- 削除の確認で、[はい] をクリックします。VTune アナライザーがインストールしたファイルが削除されます。データベース・ファイル (
*.ldb
および *.mdb
)、サンプリング出力ファイル、およびコールグラフ・インストルメンテーション・ファイルなどのインストール後に作成されたファイルは削除されません。
注:
インストール中に、特定の VTune アナライザー・ファイル (DLL、EXE、および OCX) が登録されます。登録により、さまざまなエントリーが Windows レジストリーに追加されます。アンインストール中に、使用されていないファイルの情報はレジストリーから削除されますが、 いくつかの不必要なレジストリー・エントリーが残ってしまうことがあります。これらのレジストリー・エントリーは残ったままでも特に問題はありません。どうしても削除したい場合は、手動で削除してください。しかし、[レジストリ エディタ] の使用を誤ると、重大な問題が発生する可能性があるため、Microsoft は、[レジストリ エディタ] は自らの責任で使用するように警告しています。詳細は、Microsoft Knowledge Base Article 256986
を参照してください。
使用方法
全般
- インテル(R) VTune(TM) パフォーマンス・アナライザーの多くの機能をコマンドラインから利用できます。 使用方法については、オンラインヘルプを参照してください。
- ローカルまたはリモートでサンプリングを実行する場合、
プロジェクト・ディレクトリーはローカルドライブになければなりません。VTune アナライザーは、ネットワーク上またはマップされたドライブ上のサンプルは記録できません。[SCR #17179]
- DBG ファイルの代用シンボルパスを使用するには、環境変数
_NT_SYMBOL_PATH
を定義します。例えば、ファイルが
D:\support\debug\i386\symbols\dll\*.dbg
の場合、
_NT_SYMBOL_PATH
を D:\support\debug\i386
に設定します。[Configure] > [Options] > [Directories] プロパティー・ページを使用して、追加のシンボル・ディレクトリーを指定することもできます。
- プロセッサー・イベントと命令の説明は、VTune アナライザーのオンラインヘルプに含まれています。イベントの説明を表示するには、次の操作を行います。
- [スタート] ボタンをクリックして、[プログラム] (Windows XP の場合は [すべてのプログラム]) を選択します。
- [Intel(R) VTune(TM) Performance Analyzer] > [Reference] を選択します。
- Excel* へのエクスポート機能を使用するには、Microsoft Excel がインストールされていなければなりません。
- サンプリング・オーバー・タイム・ビューを使用するには、[Sampling Configuration] ダイアログボックスで [Display sampling results over time] オプションをチェックしてください。このオプションはデフォルトでチェックされています。
Pause/Resume API は、マルチスレッド・アプリケーションはサポートしていません。
VTune アナライザーに必要なユーザー権利の最小要件
権利の手動設定
- サンプリングを実行するには、ユーザーアカウントまたはユーザーアカウントが属するグループに [システム パフォーマンスのプロファイル] ユーザー権利が必要です。ユーザーアカウントまたはユーザーグループにユーザー権利を追加するには、次の操作を行います。
- [スタート] ボタンをクリックして、[ファイル名を指定して実行] をクリックし、secpol.msc と入力して、
[OK] をクリックします。
- [ローカル ポリシー] を展開して、[ユーザー権利の割り当て] をクリックします。
- 右側のペインで、追加するユーザー権利を選択して、ダブルクリックします。
- ユーザー権利を持たせるユーザー名またはユーザーグループがリストされていることを確認してください。
- [OK] をクリックします。
Linux* リモート・データ・コレクターの使用
Linux リモート・データ・コレクターは、本リリースでは、2 つの別のパッケージで提供されています。
パッケージ 1: 本リリースがインストールされている Windows システムからのサンプリング収集を行い、また VTune アナライザー 8.0.2. Linux 版からのサンプリングとコールグラフ収集を行います。
パッケージ 2: VTune アナライザー 8.0.2 からのコールグラフ収集を有効にします。
この Linux リモート・データ・コレクターを使用して、リモート Linux システム上で同時にサンプリング・データとコールグラフ・データを収集することはできません。サンプリング・データ収集とコールグラフ・データ収集には、異なる vtserver コマンドを使用する必要があります。以下で説明します。
サンプリング・リモートデータ収集用に Linux ターゲットで vtserver を起動する
制御システムからリモート・サンプリング収集を行う vtserver コマンドを実行するには、有効な Linux ユーザー名を指定する必要があります。このユーザー名は、サンプリング・データを収集するために使用されます。サンプルコマンドは次のとおりです。
>/opt/intel/vtune/bin/vtserver --compat-user=<user name>
ここで、
<user name> は、有効な Linux ユーザーアカウントで、/opt/intel/vtune
は、Linux リモート・データ・コレクターがインストールされているフォルダーです。
コールグラフ・リモートデータ収集用に Linux ボックスで vtserver を起動する
互換性のあるパッケージの vtserver コマンドを使用して、リモート Linux システムでコールグラフ・データを収集する必要があります。サンプリング収集用の vtserver コマンドがすでに実行されている場合は、シャットダウンして、コールグラフ互換のパッケージからの vtserver コマンドを使用します。サンプルコマンドは次のとおりです。
>/opt/intel/vtune/rdc_compat/bin/vtserver
ここで、/opt/intel/vtune は、互換パッケージからの Linux リモート・データ・コレクターがインストールされているフォルダーです。
Java* のサポート
- VTune アナライザーは、同じコールグラフで Win32* 関数と Java 関数を同時に表示できます。サポートされている Java 環境のバージョンは、上記の表の、「対応コンパイラーと開発環境」を参照してください。
- Itanium(R) 2 ベースの Linux システムにおけるリモートでの Java プロファイリングがサポートされました。プロファイリングは、ウィザードの
[Remote] ダイアログボックスから行います。
Microsoft Visual Studio* のサポート
- VTune アナライザーは、Microsoft Visual Studio の次のバージョンにプラグインされます。
- Microsoft Visual Studio .NET 2002
- Microsoft Visual Studio .NET 2003
- Microsoft Visual Studio 2005
- データ収集を、Microsoft Visual Studio IDE から直接起動できます。VTune アナライザーも、独立したツールとして、IDE から起動できます。
既知の制限事項
このセクションでは、次のカテゴリー別に、既知の制限事項について説明します: 全般、
バッチモードでのパフォーマンス・データの収集、サンプリング、
Linux* リモート・サンプリング、Windows* 上のコールグラフ、Linux リモート・コールグラフ、コマンドライン・インターフェイス、カウンターモニター、スタティック解析、およびチューニング・アシスタント。
全般
Windows Vista* および Windows Longhorn Server システム:
- 本リリースでは、次の機能はサポートしていません。
- Microsoft Windows Vista および Microsoft Longhorn Server オペレーティング・システムを制御システムとしているシステム上でのリモートデータ収集。
- Microsoft Windows Vista および Microsoft Longhorn Server オペレーティング・システム上の Microsoft Visual Studio への統合。
- 非管理者権限での実行。VTune アナライザーを実行するには、ローカルの管理者でなければなりません。
- sepdrv.sys (サンプリング・ドライバー) がデジタル署名されていない。Windows Vista x64 Edition オペレーティング・システムにより、デフォルトで未署名のドライバーが無効にされ、サンプリング収集を妨げます。ドライバーを有効にするには、システムを再起動し、起動時に F8 を押して、[ドライバ署名の強制を無効にする] を選択します。この設定は、起動セッションごとに行います。[SCR#27606]
- CGExeCtrl.exe と CGExeCtrl_LINUX.exe の登録中、Windows Longhorn Server のインストールがハングアップすることがあります。ハングする場合は、[タスク マネージャ] を開いて、ハングしているプロセスの CGExeCtrl.exe と CGExeCtrl_LINUX.exe を終了して、インストールを続けます。一部のコールグラフ機能が動作しないことがありますが、その他の機能に影響はありません。[SCR#28662]
Itanium 2 プロセッサーを使用しているシステム:
- アプリケーションを起動して [Terminate application when Activity ends] 設定 (データコレクターの設定ページからアクセスできます) のチェックを外し、サンプリングやカウンターモニター・データ・コレクターを含むアクティビティーを実行している場合、
アクティビティーの実行が終了する前に手動でアプリケーションを停止しないと、VTune アナライザーに関連する一部のプロセスは
VTune アナライザーを終了した後も終了しません。これらのプロセスは、Windows タスク マネージャを使用して安全に終了することができます。
タスク マネージャで、次の名前のプロセスを
終了してください:
FileDialogW64.exe.exe
、FileSvr64.exe
、
StandardExeCtrl64PT.exe
、vtunecca.exe
、
VTuneEnv.exe
。
- Itanium 2 プロセッサー上での 32 ビット Java 仮想マシンや 32 ビット .NET 実行のサンプリングは、本リリースではサポートされていません。
Pentium(R) 4 プロセッサーを使用しているシステム:
イベント "Streaming SIMD Extensions Input Assists (TI)" をモニターする場合、アシストに対するすべての要求が実際に処理されるとは限らない点に注意してください。このイベントは、オーバーカウント として知られ、 パフォーマンスのペナルティーが発生しない、リタイアされていないパスの命令から、アシストに対する要求をカウントします。
64 ビット・オペレーティング・システムがインストールされている、インテル(R) 64 対応プロセッサーを使用しているシステム:
- VTune アナライザーはアンインストール後にそのパスを削除しないため、ユーザーがインストール/アンインストールを繰り返すと、環境変数の容量が不足する可能性があります。 この問題が発生した場合、次のディレクトリーの重複しているコピーを手動で削除してください: C:\Program Files (x86)\Intel\VTune\CGGlbCache、C:\Program Files (x86)\Intel\VTune\Analyzer\Bin、C:\Program Files (x86)\Intel\VTune\Shared\Bin、C:\Program Files (x86)\Intel\VTune\Analyzer\Bin32e、C:\Program Files (x86)\Intel\VTune\Shared\Bin32e。[SCR #18860]
バッチモードでのパフォーマンス・データの収集
OLE オートメーション・スクリプト (Visual Basic または Perl) を使用して、サンプリングとカウンターモニター・コレクターを含むアクティビティーを実行すると、VTune アナライザーに関連する一部のプロセスは、スクリプトが終了した後も終了しません。タスク マネージャで、次の名前のプロセスを終了してください:
VTuneEnv.exe
、vtunecca.exe
。[SCR #13990]
サンプリング
Windows サンプリング:
Linux リモート・サンプリング:
コールグラフ
Windows 上のコールグラフ:
- インテル 64 対応システムで 64 ビット・オペレーティング・システムを使用している ASP .NET アプリケーションのコールグラフ・プロファイリングを実行すると、オペレーティング・システムが再起動することがあります。 この問題は、収集が完了した後に VTune アナライザーが一部の IIS 関連のサービスをシャットダウンしようとするために発生します。この問題を解決するには、ASP .NET アプリケーションのコールグラフ・セッションを実行するときプロセス/サービスの終了に同意しないようにしてください。[SCR # 25710]
- ASP .NET アプリケーションのコールグラフ・プロファイリングは、.NET CLR 2.0 ベータ 2 がインストールされているシステムでは動作しません。本バージョンの .NET CLR は、デフォルトでは、Windows Vista ベータ 1 および Windows Longhorn Server ベータ 1 で利用できます。アプリケーションは開始せず、Internet Explorer がエラー "Server Application Unavailable" を表示します。 この問題は .NET CLR 2.0 のリリースバージョンでは発生しないため、問題を解決するには、ベータ 2 バージョンをリリースバージョンにアップグレードしてください。[SCR #25440]
-
混合モードでの ASP .NET アプリケーションのコールグラフ・プロファイリングは、インテル 64 対応システムおよび Itanium アーキテクチャー・システムで実行している 64 ビット・オペレーティング・システム上でネイティブモジュールをインストルメントしません。このため、jit モジュールの結果のみ表示されます。[SCR #25819]
- コールグラフのサポートは、バイナリー・インストルメントに基づきます。関数がインストルメントされない理由はいくつかあります。
- バイナリー中の関数のシンボルがない。
- 最適化コンパイラーが (関数呼び出しの代わりに) 別の関数への呼び出しにジャンプを使用している、または同じ関数に複数のエントリーポイントがある。この場合、2 つの関数は 1 つの関数としてみなされ、1 つのエントリーポイントのみインストルメントされます。
- 関数の最初の基本ブロックが 5 バイトより小さい。
- インテル 64 対応プロセッサーで実行されている 64 ビット・オペレーティング・システムでは、モジュールにインストルメント・コードを挿入するスペースがない。
- VTune アナライザー 6.1 で作成されたコールグラフ・アクティビティーは、本バージョンの VTune アナライザーで再実行できません。結果を開いて解析することはできますが、新しい結果を得るには、アクティビティーを再度作成する必要があります。
- コールグラフで Microsoft Windows のスクリーン・セーバー (
*.scr
) をプロファイルすることはできません。[SCR #13858]
- coff 形式のデバッグ情報を含むバイナリーのプロファイリングは推奨しません。この種のバイナリーは、
/debugtype:coff
リンカーオプションを使用して生成されます。このデバッグ情報が正確でないために、インストルメントされたアプリケーションが実行中にクラッシュする可能性があります。[SCR #14226, 14238, 14242]
- Windows のサービスをプロファイリングする場合、no-application-to-launch または external launcher モードを使用して、VTune アナライザーの外でアプリケーションを起動してください。サービスのログオン情報が正しく設定され、プロファイリングを行うユーザーのアカウントが使用されていることを確認してください。次の操作を行います。
-
[コントロール パネル] > [管理ツール] > [サービス] を選択します。
-
[サービス] を右クリックして、[プロパティ] を選択します。
[<サービス名> のプロパティ] ダイアログボックスが表示されます。
-
[ログオン] タブを選択します。
-
[アカウント] オプションを選択して、プロファイリングするユーザーのアカウントを指定します。
Visual Test などのテスト環境から起動されたプロセス外の COM サーバーや実行ファイルをコールグラフでプロファイルするには、[No application to launch] または他の起動アプリケーションを選択 (対象となるモジュールから起動アプリケーションを削除) して、[Configure Call Graph] ダイアログボックスでプロファイルする実行ファイルの [Force Instrumentation] カラムで [Yes] を選択します。
- no-application-to-launch モードまたは external launcher モードを使用すると、オペレーティング・システムとバージョンによっては、システムの実行ファイルをインストルメントできません。これは、オペレーティング・システムが、システムの実行ファイルの変更を検出して、それらのファイルをオリジナルの状態に復元するためです。
- コールグラフ・プロファイリングは、64 ビット・オペレーティング・システムがインストールされた、Itanium 2 プロセッサーまたはインテル 64 対応プロセッサーを使用しているシステムでは、COM メソッドのプロファイリングをサポートしていません。
- ネイティブ関数がマネージド・コードから呼び出されると、すべてのネイティブ関数の呼び出し先が、オリジナルのマネージド関数の呼び出し先として表示されます。[SCR #14743]
- ファイバーと COM アクティビティーは、stand-alone-dll モード (対象となるモジュール中の dll モジュールのみ) で DLL をプロファイリングする場合はサポートされません。
- Itanium 2 プロセッサーを搭載したシステムで 32 ビット・アプリケーションをプロファイルしており、コールグラフを実行するとき、実行ディレクトリーと
%WINDIR%\System32
ディレクトリーの両方に同じ Microsoft DLL のコピーがあると、エラーが発生します。このエラーが発生しないようにするには、%WINDIR%\System32
にある DLL が使用されるように、実行ディレクトリーにある Microsoft DLL のすべてのコピーを削除してください。[SCR #11173]
- ISAPI 拡張プログラムをプロファイルするには、以下の点を確認してください。
- オリジナルのインストルメントされていない拡張プログラムが開始前にアンロードされる。
- VTune アナライザーが生成した、インストルメントされた拡張プログラムが終了後にアンロードされる。次の手順を実行します。
- コマンドライン・ウィンドウを開いて、
iisreset コマンドを実行し、IIS サーバーを再起動してすべてのロードされている拡張プログラムをアンロードします。
- VTune アナライザーを実行して、[No application to launch] で、対象となるモジュールとしてすべての拡張プログラム DLL を選択し、コールグラフ・プロジェクトを作成します。
- プロジェクトを実行します。
- ベンチマークを実行します。
- ベンチマークが終了した後に、コマンドライン・ウィンドウを開いて、
iisreset
コマンドを実行し、IIS サーバーを再起動してすべてのロードされている拡張プログラムをアンロードします。
- VTune アナライザーで [Stop] ボタンを押して、プロファイリングを停止し、収集されたプロファイル・データを表示します。
- VTune アナライザーの Windows コマンドライン・インターフェイスを使用したコールグラフ・データの収集は、現在サポートされていません。コールグラフ・データを収集するには、VTune アナライザーの GUI を使用してください。
- インテル 64 対応プロセッサー上で実行されている 64 ビット・オペレーティング・システムでは、IA-32 アプリケーションのプロファイリングはサポートされていません。[SCR #25476]
- インテル 64 対応プロセッサー上で実行されている 64 ビット・オペレーティング・システムでは、dll-level モードのプロファイリングはサポートされていません。
- Windows 互換モードでのアプリケーションのプロファイリングはサポートされていません。[SCR #20704]
Linux リモート・コールグラフ:
コマンドライン・インターフェイス
- VTune アナライザーのコマンドを使用するとき、パス名とファイル名の長さは合計 250 文字以下でなければなりません。これは、データベースの制限です。[SCR #15423]
- VTL グローバル・オプション symbol_search_dirs は、64 ビット・オペレーティング・システムがインストールされた Itanium 2 プロセッサーまたはインテル 64 対応プロセッサーを使用するシステムでは動作しません。[SCR #20983]
カウンターモニター
- ランタイム・ビューを有効にして、1 秒未満の期間でアプリケーションを実行すると、VTune アナライザーは不安定になります。これは、[Stop] ボタンが無効になり、[Run] ボタンが有効になっても、ランタイム・ビューでデータ収集が続行され、新しいカウンターの値がチャートに表示されるためです。実行中の ランタイムウィンドウが閉じられているかどうかに関係なく、このために新しいアクティビティーを起動できないことはありません。この問題を回避するには、ランタイム・ビューを無効にしてください。[SCR #11701]
- Windows Server 2003 で、Power Users グループに所属しているアカウントでカウンターモニターを実行しようとすると、"The performance system on this computer does not work
properly; some performance objects can’t be initialized.Registry corruption
could be a possible reason." というエラーが表示され、カウンターモニターを実行できません。このエラーが表示された場合、Administrators グループに所属しているアカウントでカウンターモニターを実行してください。
スタティック解析
- スタティック解析は、Itanium 2 プロセッサーでは利用できません。[SCR #12400]
- Microsoft .NET Common Language Runtime 関数を含むバイナリーを、スタティック・モジュール・ビューで表示すると、関数とソースファイルの組み合わせが一致しないことがあります。[SCR #11650]
- ソース・ビューのスタティック解析で、表示されたアクティビティー結果は [Change Processor] コンテキスト・メニューのデフォルト・プロセッサーに影響しません。デフォルト・プロセッサーは、ホスト・プロセッサー・タイプとして設定されます。モジュールが、ホストのプロセッサー・アーキテクチャーと異なるプロセッサー・アーキテクチャー用である場合、デフォルト・プロセッサーは、そのアーキテクチャー・ファミリーで最新のプロセッサーとして設定されます。[SCR #14267] [SCR #12407]
チューニング・アシスタント
- チューニング・アシスタントは、次のプロセッサーのチューニング・アドバイスのみをサポートしています。
- インテル Pentium 4 プロセッサー
- インテル Pentium M プロセッサー
- インテル(R) Core(TM) Solo プロセッサー
- インテル Core Duo プロセッサー
- インテル(R) Core(TM)2 Duo プロセッサー
- デュアルコア インテル Xeon プロセッサー 5100 番台
- インテル Itanium 2 プロセッサー
- チューニング・アシスタントは、ソースコードで Microsoft Visual C++ .NET の高度な機能が使用されているときに、ソース・ビューから起動されると、ソースベースのアドバイス生成に関するエラーを報告します。この問題を解決するには、[Options] (Configure > Options) ダイアログボックスの [Intel(R) Tuning Assistant] > [Source Information] セクションで、[Disable source-based tuning advice] オプションをチェックして、ソースベースのアドバイスを無効にしてください。
- チューニング・アシスタントは、Hotspot またはソース・ビューでの 2 つの異なるバイナリーの比較をサポートしていません。チューニング・アシスタントは、エラーメッセージ "A valid comparison cannot be made because the RVA values selected in these views will not correlate to the same functions in the two different binaries." を生成するか、何も表示しません。この問題を回避するには、2 つの異なるバイナリーを比較するときは、プロセスまたはモジュール・ビューからのみ、アドバイスを要求するようにしてください。
- MOB Replays Retired イベントは、precise モードでは正しいデータを報告しません。このイベントは、デフォルトで precise モードが有効になっています。precise モードを無効にするには、"Select Events" リストにイベントを追加して、[Precise Event] チェックボックスのチェックを外してから、 イベントをダブルクリックしてください。
- サンプリング・ウィザードで [Automatically generate tuning advice] オプションが選択されていると、チューニング・アシスタントが "No Sampling data for the selected context." と報告することがあります。チューニング・アドバイスを自動的に生成している場合、[Tuning Assistant Options for Sampling] ダイアログで [Analyze the current selection] オプションがデフォルトで選択されています。これは、チューニング・アシスタントが、(サンプリング・ウィザードの) [Application to launch] で選択されているプロセスと、(サンプリング・ウィザードの) [modules of interest] リストで選択されているモジュールで収集されたサンプルを解析しようとするためです。このプロセスとモジュールの組み合わせでサンプルが収集されなかった場合、エラーメッセージ "No
Sampling data for the selected context" が表示されます。(例: これは、[Application to launch] が、対象となるモジュールを含む実際のアプリケーションを起動するスクリプトだった場合に発生します)。この場合、サンプリング・データが収集された後に、アドバイスが必要なプロセスやモジュールを選択して、チューニング・アドバイスを手動で起動してください ([F8] キーを押すか、[View] メニューから [Get Tuning Advice] を選択します)。
- サンプリング・オーバー・タイム・ビューで指定された時間の範囲にズームした後、従来のサンプリング・ビューに切り替え、チューニング・アシスタントを起動すると、チューニング・アシスタントは、ズームした時間の範囲ではなく、時間の範囲全体のワークロードに対してレポートを行います。
- インポートした結果に対するチューニング・アドバイスの取得はサポートされていません。[SCR #17452]
テクニカルサポートとフィードバック
インテル(R) プレミアサポートへの登録
本製品で提供されるツールについてのテクニカルサポートを受けたり、FAQ や製品のアップデート情報を含むテクニカル情報を入手するには、インテル・プレミアサポート用のアカウントを登録してください。
注:
サポートの登録は、リリース製品かプレリリース製品 (アルファ版、ベータ版など) かによって異なります。http://support.intel.com には、リリース製品の情報のみ掲載されています。
アカウントを登録するには、インテル(R) レジストレーション・センター Web サイト http://www.intel.com/software/products/registrationcenter/ を開いてください。パスワードを忘れた場合は、テクニカルサポートへのお問い合わせページで "Forgot Password? "リンクをクリックしてください。セキュリティー上の理由により、技術的な問題についてはお答えできませんのでご了承ください。
ヘルプとユーザーフォーラム
インテルでは、チュートリアル、既知の問題点、製品エラッタ、互換性に関する情報や、FAQ への回答をオンラインで提供しています。
インテル(R) ソフトウェア開発製品のテクニカルサポート:
インテル・ソフトウェア開発製品のテクニカルサポート Web サイト (英語) では、さまざまな情報を提供しています。
http://www.intel.co.jp/jp/software/products/index.htm
質問に対する回答、製品を効率的に使用するための情報にアクセスすることができます。
インテル VTune パフォーマンス・アナライザーの製品サポート
VTune アナライザーの製品サポート Web サイト (英語) では、技術的な問題、FAQ、製品ドキュメントおよび製品エラッタ情報にアクセスすることができます。
http://support.intel.com/support/performancetools/vtune/ (英語)
インテル VTune パフォーマンス・アナライザーのデベロッパー・フォーラム:
VTune アナライザー・ソフトウェアのユーザーは、インテル(R) デベロッパー・サービス・フォーラムの、VTune アナライザー・ソフトウェアに関するフォーラムに参加することができます。これらのフォーラムでは、技術的ではない内容から高度な内容まで、さまざまな内容をカバーしています。
http://softwareforums.intel.com/ids/ (英語)
フォーラムは管理者によって運営されていますが、機能、使いやすさ、バグへの対処方法、一般的な使用方法など、VTune アナライザーに関する内容について発言してかまいません。
問題の送信方法
インテルでは、お客様からのフィードバックを非常に重視しております。インテル・プレミアサポート Web サイトから問題を送信する手順を次に示します。
- https://premier.intel.com/ (英語) にアクセスします。問題を送信するには、ブラウザーで Java および Java スクリプトを有効にする必要があります。
- ログイン名とパスワードを入力します。
- [Submit] ボタンをクリックします。
- 「Confidentiality Statement (機密保護について)」を読み、[I Accept] ボタンをクリックします。
- 左側のナビゲーション・バーの [Submit Issue] リンクをクリックします。
- [Product Type] ドロップダウン・リストから [Initiatives, technologies & tools] を選択します。
- [Product Name] ドロップダウン・リストから [VTune(TM) Performance Analyzer] を選択し、
適切なフィールドにバージョン 8.0.2 を指定します。
- 質問を入力します。ウィンドウの残りのフィールドも記入して、問題箇所の送信を完了します。
- 問題、その他ご意見を入力してください。問題の報告の場合は、その問題を再現できるように、できるだけ具体的に説明してください。コンパイラーの問題報告の場合は、できるだけコンパイラー・オプションと簡単なテストコードを追加してください。
- システム構成情報を入力します。オペレーティング・システムの名前、バージョン、
ビルド番号、インストールしたアプリケーションの名前とバージョンなど、
問題点の特定に役立つと思われるすべての情報が含まれていることを確認してください。
テクニカルサポートでは、通常、1 営業日以内に回答をお送りしております。
ドキュメント
インテル(R) VTune(TM) パフォーマンス・アナライザー Windows 版のドキュメントは、オンライン・チュートリアル、オンラインヘルプ、PDF 形式、HTML 形式でそれぞれ提供されています。
チュートリアル
チュートリアルでは、VTune アナライザーを使用してアプリケーションのパフォーマンスを最適化する方法について、わかりやすく説明します。このチュートリアルは、次のような目的で作成されています。
- 基本的な概念と用語を理解する。
- VTune アナライザーを使用してアプリケーションのパフォーマンスの最適化を行える。
チュートリアルを表示するには、[スタート] ボタンをクリックして、
[プログラム] (Windows XP の場合は [すべてのプログラム]) を選択し、[Intel(R) VTune(TM) Performance Analyzer] > [Getting Started Tutorial] を選択します。
チュートリアルを表示するには、Netscape* Communicator 4.x、Netscape 6.2 またはそれ以降、Microsoft Internet Explorer 4 またはそれ以降のいずれかのブラウザーが必要です。Mozilla* を使用している場合、特定のポップアップは動作しません。
オンラインヘルプ
VTune アナライザーのオンラインヘルプには、VTune アナライザーの使用に関するすべての情報が含まれています。このヘルプは HTML ヘルプ 1 形式で、HTML ヘルプビューアーで表示することができます。VTune アナライザーが Microsoft Visual Studio .NET 環境に統合されている場合、Microsoft Visual Studio .NET ヘルプ・コレクションから、VTune(TM) Performance Tools という名前の Help 2 モジュールを利用可能です。このモジュールは、主要な VTune アナライザーの概念をカバーし、HTML ヘルプ 1 形式のオンラインヘルプ中のトピックへのリンクが含まれています。
オンラインヘルプを表示するには、[Help] メニューの項目を選択します。また、次のいずれかの方法で、状況依存ヘルプを表示することもできます。
- ダイアログボックスまたはビューの項目を右クリックして、[What's This?] を選択する。
- アクティブな VTune アナライザー・ウィンドウで [F1] キーを押す。ダイアログボックスに [Help] ボタンが含まれている場合は、[Help] ボタンをクリックすると、そのダイアログボックスのヘルプトピックが表示されます。
-
[スタート] ボタンをクリックして、[すべてのプログラム] (Windows 2000 の場合は [プログラム]) > [Intel(R) VTune(TM) Performance Analyzer] を選択し、プログラムグループで利用可能なヘルプファイルを選択する。
注:
Microsoft Internet Explorer の累積セキュリティー・パッチがシステムにインストールされている場合、オンライン・ヘルプ・システムで、ボタンなどの特定のヘルプ機能が利用できないことがあります。この問題を解決するには、Microsoft Knowledge Base Article
822989
を参照して、必要な更新を行ってください。
HTML ドキュメント
- VTune アナライザー Windows 版の HTML ドキュメントは、本リリースノート、インテル VTune パフォーマンス・アナライザー Linux 版リモート・エージェントのインストール方法、および VTune アナライザー・オンライン・ヘルプから構成されています。
HTML ドキュメントの表示:
- 製品 CD-ROM に含まれている HTML ドキュメントの表示には、HTML 4.0 をサポートしているブラウザーを使用してください。ブラウザー (特に Netscape* および Konqueror*) の以前のバージョンでは、HTML ドキュメントを正しく表示できないことがあります。
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追加情報
関連製品とサービス
インテル(R) ソフトウェア開発製品に関する情報は、http://www.intel.co.jp/jp/software/products/index.htm を参照してください。その他の情報は、次の製品関連サイトを参照してください。
著作権と商標について
本資料で提供される情報は、予告なく変更されることがあります。インテルは本資料の内容およびこれに関連して提供されるソフトウェアにエラー、誤り、不正確な点が含まれていたとしても一切責任を負わないものとします。本資料およびこれに記載されているソフトウェアはライセンス契約に基づいて提供されるものであり、その使用および複製はライセンス契約で定められた条件下でのみ許可されます。本資料は、明示されているか否かにかかわらず、また禁反言によるとよらずにかかわらず、いかなる知的財産権のライセンスを許諾するためのものではありません。本資料に掲載されている情報は、インテル製品の概要説明を目的としたものであり、インテルによる確約と解釈されるべきものではありません。
製品に付属の売買契約書『Intel's Terms and Conditions of Sale』に規定されている場合を除き、インテルはいかなる責を負うものではなく、またインテル製品の販売や使用に関する明示または黙示の保証(特定目的への適合性、商品性に関する保証、第三者の特許権、著作権、その他、知的所有権を侵害していないことへの保証を含む)にも一切応じないものとします。インテル製品は、医療、救命、延命措置、重要な制御または安全システム、核施設などの目的に使用することを前提としたものではありません。
機能または命令の一覧で「留保」または「未定義」と記されているものがありますが、その「機能が存在しない」あるいは「性質が留保付である」という状態を設計の前提にしないでください。これらの項目は、インテルが将来のために留保しているものです。インテルが将来これらの項目を定義したことにより、衝突が生じたり互換性が失われたりしても、インテルは一切責任を負いません。
本資料で説明されているソフトウェアには、不具合が含まれている可能性があり、公開されている仕様とは異なる動作をする場合があります。現在までに判明している不具合の情報については、インテルのサポートサイトをご覧ください。
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