インテル® C++ コンパイラー 18.0 デベロッパー・ガイドおよびリファレンス
数学ライブラリー関数が同じアーキテクチャーの異なるマイクロアーキテクチャーの実装において一貫した結果を生成するようにします。
Linux* および macOS*: | -fimf-arch-consistency=value[:funclist] |
Windows*: | /Qimf-arch-consistency:value[:funclist] |
value |
論理値 "true" または "false" のいずれかです。 |
funclist |
属性が適用される 1 つまたは複数の数学ライブラリー関数のリストです (オプション)。複数の関数を指定する場合は、カンマで区切る必要があります。 sin と sinf のように特定の精度向けのバリエーションは異なる関数と見なされるため、単精度と倍精度の両方の正弦関数で高い精度を指定するには、-fimf-arch-consistency=true:sin,sinf (または /Qimf-arch-consistency:true:sin,sinf) を使用する必要があります。 また、単精度除算は /f、倍精度除算は /、拡張精度除算は /l、4 倍精度除算は /q のように、記号を使って指定することもできます。例えば、-fimf-arch-consistency=true:/ または /Qimf-arch-consistency:true:/ のように指定します。 |
false |
一部の数学ライブラリー関数の実装は、同じアーキテクチャーの異なる実装において、若干異なる結果を生成することがあります。 |
このオプションは、数学ライブラリー関数が同じアーキテクチャーの異なるマイクロアーキテクチャーの実装 (例えば、IA-32 アーキテクチャーの異なるマイクロアーキテクチャーの実装) において一貫した結果を生成するようにします。一貫性は 1 つのバイナリーでのみ保証されます。異なるアーキテクチャーでは保証されません。例えば、IA-32 アーキテクチャーとインテル® 64 アーキテクチャーでは一貫性は保証されません。
特定の数学関数の精度を定義する必要がある場合は、その関数名を指定します。例えば、倍精度の正弦関数の場合は sin、単精度の正弦関数の場合は sinf を指定します。そして、-fimf-arch-consistency=true:sin または /Qimf-arch-consistency:true:sin (倍精度の正弦の場合)、-fimf-arch-consistency=false:sqrtf または /Qimf-arch-consistency:false:sqrtf (単精度の平方根の場合) のように指定します。
関数名を指定しない場合、すべての関数 (およびすべての精度) に設定が適用されます。ただし、個々の関数名を指定すると、指定された関数の対応する精度のみに設定が適用されます。例えば、sinf は単精度の正弦関数のみ、sin は倍精度の正弦関数のみ、sinl は拡張精度の正弦関数のみ、というように適用されます。
-fimf-arch-consistency オプション (Linux* および macOS*) および /Qimf-arch-consistency オプション (Windows*) により、実行時のパフォーマンスが低下する可能性がありますが、マイクロアーキテクチャーに関わらず、すべてのインテル® プロセッサーおよび互換性のあるインテル以外のプロセッサーにおいて、ビット単位で一貫した結果を得られます。このオプションは、異なるアーキテクチャー、例えば IA-32 アーキテクチャーとインテル® 64 アーキテクチャーの間やインテル® 64 アーキテクチャーとインテル® MIC アーキテクチャー間ではビット単位で一貫した結果は得られません。
LIBM (数学ライブラリー) および SVML (Short Vector Math Library) ライブラリーの多くのルーチンは、互換マイクロプロセッサーよりもインテル製マイクロプロセッサーでより高度に最適化されます。
なし
最適化に関する注意事項 |
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インテル® コンパイラーでは、インテル® マイクロプロセッサーに限定されない最適化に関して、他社製マイクロプロセッサー用に同等の最適化を行えないことがあります。これには、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 2、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 3、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 3 補足命令などの最適化が該当します。インテルは、他社製マイクロプロセッサーに関して、いかなる最適化の利用、機能、または効果も保証いたしません。本製品のマイクロプロセッサー依存の最適化は、インテル® マイクロプロセッサーでの使用を前提としています。インテル® マイクロアーキテクチャーに限定されない最適化のなかにも、インテル® マイクロプロセッサー用のものがあります。この注意事項で言及した命令セットの詳細については、該当する製品のユーザー・リファレンス・ガイドを参照してください。 注意事項の改訂 #20110804 |