インテル® Fortran コンパイラー 18.0 デベロッパー・ガイドおよびリファレンス
デフォルトの例外ハンドラーおよび終了ハンドラーは、Fortran コンソール・アプリケーション、Fortran QuickWin アプリケーション、および Fortran スタンダード・グラフィックス・アプリケーションにおけるほとんどの要求を満たすことができます。「アプリケーション (プロジェクト) の種類によるハンドラー」で説明されているように、Fortran DLL および Fortran ウィンドウ・アプリケーションにはデフォルトのハンドラーがありません。
デフォルトの例外ハンドラーおよび終了ハンドラーですべての要求を満たすことができない場合は、独自のハンドラーを作成することを検討してください。これは、各アプリケーションで考慮する必要がある問題です。次に、いくつかの例を示します。
例えば、アプリケーションを実行して作成されたファイルを、予期しないエラーや例外が発生したときは削除し、通常の終了では削除しないようにする場合、ファイルを DISPOSE='DELETE' で開くと、ファイルはデフォルトで閉じる操作のみ行われます。この場合、予期しないイベントが発生したときに、これらのファイルを必要に応じてクリーンアップするための制御を取得する必要があります。
特定の状況 (例えば、整数のゼロ除算操作) からアプリケーションを回復することができる場合、その例外が発生したときに制御を取得して、それを処理することができます。
例外が発生したときに、アプリケーション独自のエラーメッセージを出力することができます。
Visual Basic* GUI で実行する Fortran DLL をビルドし、DLL 内で例外が発生したときに、DLL がアプリケーションをクラッシュしないようにすることができます。
プログラムがグローバルリソースを参照し、予期しないイベントが発生したときに、リソースを確認し、解放することができます。
これらの可能性には限りがありません。アプリケーション開発者のみが、自身のニーズに応じることができます。
独自のハンドラーを確立する方法として最も一般的なのは、Windows* の構造化例外処理機能 (SEH) を使用する方法です。例外処理の要件がそれほど厳しくない場合には SIGNALQQ を使用できます。