インテル® Fortran コンパイラー 19.0 デベロッパー・ガイドおよびリファレンス
インテル® Fortran は、数値データがネイティブ・リトルエンディアン順になっていると想定します。これは、最下位の最右端の 0 ビット (ビット 0) またはバイトに、最上位の最左端のビット (またはバイト) よりも下位のアドレスが割り当てられる方式です。非ネイティブ・ビッグエンディアン形式と VAX* 浮動小数点形式の使用方法については、「サポートされるネイティブ数値形式と非ネイティブ数値形式」を参照してください。
図中の :A というシンボルは、ビット 0 を含むバイトのアドレス、すなわち表現されているデータ要素の開始アドレスを示しています。
以下の表に、インテル® Fortran が使用している組込みデータ型、必要な記憶域、および有効な範囲を示します。Fortran 組込みデータ型の宣言については、「Type Declarations」(英語) を参照してください。例えば、INTEGER(4) の宣言は INTEGER(KIND=4) および INTEGER*4 と同じです。
データ型 |
記憶域 |
説明 |
---|---|---|
BYTE |
1 バイト (8 ビット) |
INTEGER(1) と等価な符号付き整数データ型。 |
INTEGER |
INTEGER(2)、INTEGER(4)、および INTEGER(8) を参照。 |
符号付き整数で、INTEGER(2)、INTEGER(4)、または INTEGER(8)。サイズは、integer-size コンパイラー・オプションによって制御されます。 |
INTEGER(1) |
1 バイト (8 ビット) |
-128 ~ 127 の範囲の符号付き整数値。 |
INTEGER(2) |
2 バイト (16 ビット) |
-32,768 ~ 32,767 の範囲の符号付き整数値。 |
INTEGER(4) |
4 バイト (32 ビット) |
-2,147,483,648 ~ 2,147,483,647 の範囲の符号付き整数値。 |
INTEGER(8) |
8 バイト (64 ビット) |
-9,223,372,036,854,775,808 ~ 9,223,372,036,854,775,807 の範囲の符号付き整数値。 |
REAL |
REAL(4)、REAL(8)、および REAL(16) を参照。 |
実数浮動小数点値で、REAL(4)、REAL(8)、または REAL(16)。サイズは、real-size コンパイラー・オプションによって制御されます。 |
DOUBLE PRECISION |
REAL(8) および REAL(16) を参照。 |
倍精度実数浮動小数点値。REAL(8) または REAL(16)。サイズは、double-size コンパイラー・オプションによって制御されます。 |
REAL(4) |
4 バイト (32 ビット) |
1.17549435E-38 ~ 3.40282347E38 の範囲の IEEE binary32 形式での単精度実数浮動小数点値。1.17549429E-38 ~ 1.40129846E-45 の範囲の値は正規化されていない値 (サブノーマル) です。 |
REAL(8) |
8 バイト (64 ビット) |
2.2250738585072013D-308 ~ 1.7976931348623158D308 の範囲の IEEE binary64 形式での倍精度実数浮動小数点値。2.2250738585072008D-308 ~ 4.94065645841246544D-324 の範囲の値は正規化されていない値 (サブノーマル) です。 |
REAL(16) |
16 バイト (128 ビット) |
6.4751751194380251109244389582276465524996Q-4966 ~ 1.189731495357231765085759326628007016196477Q4932 の範囲の IEEE binary128 形式での拡張精度実数浮動小数点値。 |
COMPLEX |
COMPLEX(4)、COMPLEX(8)、および COMPLEX(16) を参照。 |
REAL(4)、REAL(8)、または REAL(16) 形式の実部と虚部のペアで表現される、複素数浮動小数点値。サイズは、real-size コンパイラー・オプションによって制御されます。 |
DOUBLE COMPLEX |
COMPLEX(8) および COMPLEX(16) を参照。 |
REAL(8) または REAL(16) 形式の実部と虚部のペアで表現される、倍精度複素数浮動小数点値。サイズは、double-size コンパイラー・オプションによって制御されます。 |
COMPLEX(4) |
8 バイト (64 ビット) |
IEEE binary32 形式の実部と虚部のペアで表現される、単精度複素数浮動小数点値。実部と虚部の範囲は 1.17549435E-38 ~ 3.40282347E38 です。1.17549429E-38 ~ 1.40129846E-45 の範囲の値は正規化されていない値 (サブノーマル) です。 |
COMPLEX(8) |
16 バイト (128 ビット) |
IEEE binary64 形式の実部と虚部のペアで表現される、倍精度複素数浮動小数点値。実部と虚部の範囲は 2.2250738585072013D-308 ~ 1.7976931348623158D308 です。2.2250738585072008D-308 ~ 4.94065645841246544D-324 の範囲の値は正規化されていない値 (サブノーマル) です。 |
COMPLEX(16) |
32 バイト (256 ビット) |
IEEE binary128 形式の実部と虚部のペアで表現される、拡張精度複素数浮動小数点値。実部と虚部の範囲は 6.4751751194380251109244389582276465524996Q-4966 ~ 1.189731495357231765085759326628007016196477Q4932 です。 |
LOGICAL |
LOGICAL(2)、LOGICAL(4)、および LOGICAL(8) を参照。 |
論理値で、LOGICAL(2)、LOGICAL(4)、または LOGICAL(8)。サイズは、integer-size コンパイラー・オプションによって制御されます。 |
LOGICAL(1) |
1 バイト (8 ビット) |
.TRUE. または .FALSE. の論理値。 |
LOGICAL(2) |
2 バイト (16 ビット) |
.TRUE. または .FALSE. の論理値。 |
LOGICAL(4) |
4 バイト (32 ビット) |
.TRUE. または .FALSE. の論理値。 |
LOGICAL(8) |
8 バイト (64 ビット) |
.TRUE. または .FALSE. の論理値。 |
CHARACTER |
1 文字につき 1 バイト (8 ビット) |
文字コード規約によって表現される文字データ。文字型の宣言は、CHARACTER(LEN=n) または CHARACTER*n の形式で指定することができます。n はバイト数ですが、(*) として指定すれば、文字長を渡す書式を指定することができます。 |
HOLLERITH |
Hollerith 文字 1 つにつき 1 バイト (8 ビット) |
Hollerith 定数。 |
このほかに、2 進 (ビット) 定数を定義することもできます。