インテル® Fortran コンパイラー 19.0 デベロッパー・ガイドおよびリファレンス
Fortran の数値環境は柔軟性が高いため、Fortran は数値計算に最適な言語です。Fortran 標準では、数値データの精度と数値結果の丸め方を意図的に指定していません。この結果、Fortran は多様なシステム上のさまざまなアプリケーションで、効率的に機能することができます。
整数値演算の効果は単純です。
KIND=1 の整数は、最大値の正の整数 (127) と最小値の負の整数 (-128)、およびゼロを含むその間のすべての整数から構成されています。
KIND=2 の整数は、最大値の正の整数 (32,767) と最小値の負の整数 (-32,768)、およびゼロを含むその間のすべての整数から構成されています。
KIND=4 の整数は、最大値の正の整数 (2,147,483,647) と最小値の負の整数 (-2,147,483,648)、およびゼロを含むその間のすべての整数から構成されています。
KIND=8 の整数は、最大値の正の整数 (9,223,372,036,854,775,807) と最小値の負の整数 (-9,223,372,036,854,775,808)、およびゼロを含むその間のすべての整数から構成されています。
整数値演算の結果は、通常、この範囲内の整数となります。整数値演算の結果が、指定された KIND で表現するには大きすぎるか小さすぎる場合は、精度が低下します。算術上の規則として、整数の除算結果が切り捨てられることに注意してください (例えば、8/3 の結果は 2 となります)。
整数データ長は 1、2、4、または 8 バイトです。
INTEGER データ宣言に使用される基本データの大きさは、INTEGER(4) (INTEGER(KIND=4) と同じ) です。ただし、コンパイラー・オプションを指定してこのデフォルトをオーバーライドできます。integer-size 16 オプションを使用して INTEGER(2) を指定したり、integer-size 64 オプションを使用して INTEGER(8) を指定できます。
整数データの符号は、符号ビットを正の数値の場合には 0 (ゼロ)、負の数値の場合には 1 に設定することによって指定されます。