準備

環境変数の設定

コンパイラーを使用する前に、初期化ユーティリティーを使用して、source コマンドで環境スクリプトを実行して環境変数を設定する必要があります。このユーティリティーは、すべてのツールを一度に初期化します。

  1. インストール・ディレクトリー、<install_dir> を確認します。
    1. root ユーザーまたは sudo ユーザーでデフォルトの場所にインストールした場合、コンパイラーは /opt/intel/oneapi にインストールされます。この場合、<install_dir>/opt/intel/oneapi です。
    2. root/sudo 以外のユーザーでインストールした場合、ユーザーの home ディレクトリー以下の intel/oneapi が使用されます。この場合、<install_dir>$HOME/intel/oneapi になります。
    3. クラスターやエンタープライズ・ユーザーの場合、管理チームが共有ネットワーク・ファイル・システムにコンパイラーをインストールしている可能性があります。管理者にインストールの場所 (<install_dir>) を確認してください。
  2. source コマンドで使用しているシェル向けの環境設定スクリプトを実行します。
    1. bash: source <install_dir>/setvars.sh intel64
    2. csh/tcsh: source <install_dir>/setvars.csh intel64

GPU ドライバーまたはプラグインのインストール (オプション)

インテル® GPU、AMD* GPU、または NVIDIA* GPU で動作する、C++ および SYCL* を使用したインテル® oneAPI アプリケーションを開発できます。

特定の GPU 向けのアプリケーションを開発および実行するには、最初に対応するドライバーまたはプラグインをインストールする必要があります。

オプション 1: コマンドラインの使用

インテル® oneAPI DPC++/C++ コンパイラーには複数のドライバーが提供されています。

言語 Linux* ドライバー Windows* ドライバー オプションの形式 説明
C icx
icx-cc
icx-cc Linux* 形式

icx は Linux* 向けのデフォルトの (推奨) C ドライバーです。

icx を C++ ソースファイルに使用すると、ファイルは C++ ファイルとしてコンパイルされます。icx を使用して、C オブジェクト・ファイルをリンクします。

icx-cc は、icx の Microsoft* 互換のドライバーです。

C++ icpx icpx Linux* 形式

icpx は Linux* 向けのデフォルトの (推奨) C++ ドライバーです。

icpx を C ソースファイルに使用すると、ファイルは C++ ファイルとしてコンパイルされます。icpx を使用して、C++ オブジェクト・ファイルをリンクします。

C/C++ icx-cl icx
icx-cl
Windows* 形式

icx は Linux* 向けのデフォルトの (推奨) ドライバーです。

icx-cl は、icx の Microsoft* 互換のドライバーです。Linux* では、icx-cl を使用するには Microsoft* Visual Studio* パッケージが必要です。


次の構文を使用してコンパイラーを起動します。

{compiler driver} [option] file1 [file2...]

次に例を示します。

icpx hello-world.cpp

SYCL* コンパイルでは、C++ ドライバーで -fsycl オプションを使用します。

icpx -fsycl hello-world.cpp

注: -fsycl を使用すると、コマンドで -fsycl-targets が明示的に指定されていない限り、-fsycl-targets=spir64 と見なされます。

AMD* GPU または NVIDIA* GPU をターゲットにする場合は、対応する Codeplay* プラグイン導入ガイドのコンパイル手順を参照してください。

オプション 2: Eclipse* CDT の使用

以下のステップに従って、Eclipse* CDT からコンパイラーを起動します。

インテル® コンパイラー Eclipse* CDT プラグインをインストール

  1. Eclipse* を起動します。
  2. [Help] > [Install New Software] を選択します。
  3. [Add] をクリックして [Add Site] ダイアログを開きます。
  4. [Archive] を選択して、ディレクトリー <install_dir>/compiler/<version>/linux/ide_support を参照し、com.intel.dpcpp.compiler で始まる .zip ファイルを選択した後、[OK] を選択します。
  5. 「Intel」で始まるオプションを選択して [Next] をクリックし、インストール手順に従います。
  6. Eclipse* の再起動を求められたら、[Yes] を選択します。

新規プロジェクトの作成または既存プロジェクトを開く

  1. Eclipse* で既存プロジェクトを開くか、新規プロジェクトを作成します。
  2. プロジェクトを右クリックして [Properties] > [C/C++ Build] > [Tool chain Editor] を選択します。
  3. 右側のパネルから [Intel DPC++/C++ Compiler] を選択します。

ビルド構成の設定

  1. Eclipse* で既存プロジェクトを開きます。
  2. プロジェクトを右クリックして [Properties] > [C/C++ Build] > [Settings] を選択します。
  3. 右側のパネルでビルド構成を作成または管理します。

コマンドラインからのプログラムのビルド

次のステップを使用して、コンパイラーをテストし、プロジェクトをビルドします。

  1. テキストエディターを使用して、hello-world.cpp という名前のファイルを作成し、次の内容を保存します。
    #include <iostream> int main() { std::cout << “Hello, world!\n”; return 0; }
  2. hello-world.cpp をコンパイルします。
    icpx hello-world.cpp -o hello-world
    -o オプションで生成する出力のファイル名を指定します。
  3. hello-world という名前の実行ファイルが生成され、実行すると次の文字列が出力されます。
    hello-world
    出力
    Hello, world!

コンパイラー・オプションを使用して、コンパイルを指示および制御できます。例えば、次の 2 つのステップでオブジェクト・ファイルを作成し、最終的なバイナリーを出力できます。

  1. hello-world.cpp をコンパイルします。
    icpx hello-world.cpp -c
    -c オプションでリンクを抑止します。
  2. icpx コンパイラーを使用して生成するアプリケーションのオブジェクト・コードをリンクし、実行ファイルを出力します。
    icpx hello-world.o -o hello-world
    -o オプションで生成する実行ファイルの名前を指定します。

利用可能なオプションの詳細は、コンパイラー・オプション (英語) を参照してください。



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親トピック: インテル® oneAPI DPC++/C++ コンパイラー導入ガイド

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