IMPLICIT

:名前の基本暗黙型付け規則を無効にします (文字 IN で始まる名前の基本データ型は INTEGER で,それ以外の文字で始まる名前の基本データ型は REAL です)。

IMPLICIT 文は以下のいずれかの形式を取ります。

形式

IMPLICIT type (a[,a]...)[, type (a[,a]...)]...
IMPLICIT NONE

type
データ型指定子 (CHARACTER*(*) は使用できません)。

a
1 つの文字,ドル記号 ($),またはアルファベット順の文字の範囲。文字の範囲の書式は a1 - a2 で,第 2 の文字はアルファベット順で第 1 の文字よりも後になくてはなりません (例: A-C)。

IMPLICIT はドル記号をアルファベット順で文字 Z よりも後にあると解釈するので,文字の範囲の末尾にドル記号を使用することが可能です。たとえば,範囲 X-$ は,文字 XYZ,または $ で始まる識別子に適用されます。

規則と振る舞い

IMPLICIT 文は,指定されたデータ型 (および種別パラメタ) を,明示的なデータ型を持たず,指定された文字または文字の範囲で始まるすべての名前に割り付けます。組込み手続の基本型には影響はありません。

データ型が CHARACTER*len の場合,len は文字型の長さです。len は,符号なし整定数であるか,括弧で囲まれた整数型初期値式です。len の範囲は,Tru64 UNIX および Linux システム,および ia64 プロセッサーでは 1 ~ 2**31-1 で,OpenVMS システムと ia32 プロセッサーでは 1 ~ 65535 です。

ドル記号 ($) で始まる名前は,暗黙のうちに INTEGER となります。

IMPLICIT NONE 文は,すべての暗黙の基本型を無効にします。IMPLICIT NONE が使用された場合,プログラム単位中のすべての名前を明示的に宣言しなければなりません。IMPLICIT NONE 文はすべての PARAMETER 文の前に置かれなくてはならず,有効域に他の IMPLICIT 文があってはなりません。


注意変数が使用されているが,宣言されていない場合に診断メッセージを受け取りたい場合には,IMPLICIT NONE を使用する代わりに /warn:declarations コンパイラ・オプションを指定してください。

次の IMPLICIT 文は,明示的な型が宣言されていないときの名前の基本型を示しています。

	IMPLICIT INTEGER (I-N), REAL (A-H, O-Z)

互換性

CONSOLE STANDARD GRAPHICS QUICKWIN GRAPHICS WINDOWS DLL LIB

関連情報

データ型,定数,および変数

以下に IMPLICIT 文の例を示します。

	IMPLICIT DOUBLE PRECISION (D)
	IMPLICIT COMPLEX (S,Y), LOGICAL(1) (L,A-C)
	IMPLICIT CHARACTER*32 (T-V)
	IMPLICIT CHARACTER*2 (W)
	IMPLICIT TYPE(COLORS) (E-F), INTEGER (G-H)

以下に別の例を示します。

	IMPLICIT INTEGER (a-b), CHARACTER*10 (n), TYPE(fried) (c-d)

	TYPE fried
	  INTEGER e, f
	  REAL g, h
	END TYPE
	age = 10		! 整数
	name = 'Paul'		! 文字
	c%e = 1			! 構造型 fried の整数成分