Fortran 文中のすべての定数,変数,配列,式,または関数の引用はデータ型を持っています。これらの項目のデータ型は,その作成時に継承させるか,規約に従って暗黙のうちに宣言するか,明示的に宣言することができます。
各データ型は以下のプロパティを持ちます。
組込みデータ型の名前は定義済みですが,構造型の名前は構造型定義で定義されます。データ・オブジェクト (定数,変数,または定数や変数の一部) はデータ型の名前を使って宣言されます。
各データ型は有効な値の組を持っています。整数および実数型は有効な値の範囲を持っています。複素数および構造型は,個々の成分値を組み合わせた値の組を持っています。
定数とは,プログラムの実行中に変更することができない固定された値を持つデータ・オブジェクトです。定数値は,数値,論理値,または文字列です。
名前を持たない定数は定数表現です。定数表現は組込み型でなくてはならず,配列値であってはいけません。
名前を持つ定数は名前付き定数です。名前付き定数は,構造型を含む任意の型を持つことができ,配列値であってもかまいません。名前付き定数は PARAMETER 属性を持っており,型宣言文または PARAMETER 文で宣言されます。
変数のデータ型は,それを操作するために使用できる演算を決定します。組込み演算子と演算以外にも,ユーザーが演算子と演算を定義することができます。
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