文:ユーザーまたはシステムが実行を再開するまで,プログラムの実行を一時的に中断します。PAUSE 文は Fortran 95 の廃止事項,Fortran 90 の廃止予定事項でした。Compaq Fortran は Fortran 95 の廃止事項を完全にサポートしています。
形式
PAUSE [pause-code]
pause-code
(省略可能) メッセージ。これには以下のいずれかを使用することができます。
基本文字型のスカラ文字定数。
6 けたまでの文字列。先頭のゼロは無視されます (Fortran 90 と FORTRAN 77 では 5 けたに制限されています)。
規則と振る舞い
pause-code を指定すると,PAUSE 文は指定されたメッセージを表示した後に,基本プロンプトを表示します。
pause-code を指定しないと,システムは次の基本メッセージを表示します。
FORTRAN PAUSE
その後,次のプロンプトが表示されます。
Fortran Pause - Enter command <CR> or <CR> to continue.
OpenVMS システムでは,システム・プロンプト
PAUSE prompt>
Windows システムでの効果
プログラムは stdin からの入力を待ちます。空白行を入力すると,実行はその次の実行文から再開されます。
その他のものはすべて DOS コマンドとして扱われ,system() 呼び出しによって実行されます。プログラムは空白行が入力されるまでループするので,複数の DOS コマンドを実行することが可能です。その後,実行はその次の実行文から再開されます。
OpenVMS システムでの効果
PAUSE の効果は,プログラムが対話型プロセスなのかバッチ・プロセスなのかによって変わります。
プログラムが対話型プロセスである場合,プログラムは以下のいずれかのコマンドが入力されるまで停止されています。
CONTINUE は,その次の実行文から実行を再開します。
DEBUG は,OpenVMS Debugger の制御下で実行を再開します。
EXIT は,実行を終了します。
一般に,他のほとんどのコマンドも実行を終了させます。
プログラムがバッチ・プロセスである場合,プログラムは中断されません。pause-code 値を指定した場合,この値は SYS$OUTPUT に書き込まれます。
Tru64 UNIX および Linux システムでの効果
PAUSE の効果は,プログラムがフォアグラウンド・プロセスなのかバックグラウンド・プロセスなのかによって変わります。
その他のコマンドはいずれも実行を終了させます。
To continue from background, execute 'kill -15 n'
このメッセージ中の n は,プログラムのプロセス ID です。
stdin がファイルからリダイレクトされていない場合,プログラムは中断されたバックグラウンド・ジョブとなり,そのジョブをフォアグラウンドにするためには fg を入力する必要があります。その後,処理を再開または終了させるコマンドを入力することができます。
互換性
CONSOLE STANDARD GRAPHICS QUICKWIN GRAPHICS WINDOWS DLL LIB
関連情報
例
以下の例は,有効な PAUSE 文を示しています。
PAUSE 701 PAUSE 'ERRONEOUS RESULT DETECTED'
以下に別の例を示します。
CHARACTER*24 filename PAUSE 'Enter DIR to see available files or press RETURN' & ' if you already know filename.' READ(*,'(A\)') filename OPEN(1, FILE=filename) . . .