ドル記号およびバックスラッシュ編集記述子は,記録の最初の文字によって指定された改行制御の出力を変更します。これらは書式付きファイルの改行制御にのみ影響を与え,入力時には効果を持ちません。
記録の最初の文字が空白または正符号 (+) である場合,ドル記号およびバックスラッシュ編集記述子は (記録を印字した後に) 復帰を抑止します。
ターミナル装置 I/O の場合,この末尾の復帰が抑止されていると,応答は同じ行の出力の後に表示されます。たとえば,以下の文が指定されているとします。
TYPE 100 100 FORMAT (' ENTER RADIUS VALUE ',$) ACCEPT 200, RADIUS 200 FORMAT (F6.2)
この場合には,次のプロンプトが表示されます。
ENTER RADIUS VALUE
その後,これに対する応答 (たとえば "12." と応答したとします) は,同じ行に表示されます。
ENTER RADIUS VALUE 12.
記録の最初の文字が 0,1,または ASCII NUL だった場合,ドル記号およびバックスラッシュ編集記述子は効果を持ちません。
次の例を考えます。
CHARACTER(20) MYNAME WRITE (*,9000) 9000 FORMAT ('0Please type your name:',\) READ (*,9001) MYNAME 9001 FORMAT (A20) WRITE (*,9002) ' ',MYNAME 9002 FORMAT (1X,A20)
この例は,2 行だけ前進し,入力を求めるプロンプトを表示し,プロンプトと同じ行で入力を待ち,入力を印字します。
関連情報
制御編集記述子の形式については,「制御編集記述子の形式」を参照してください。