本節で説明する PARAMETER 文は,PARAMETER で説明したものに似ています。どちらも名前を定数に代入します。しかし,この PARAMETER 文には以下の点で違いがあります。
その並びは括弧で囲まれていません。
変数のデータ型は,名前の暗黙または明示的な型付けではなく,定数の形式によって決定されます。
この PARAMETER 文は次の形式を取ります。
PARAMETER c = expr [, c = expr] ...
c
定数の名前。
expr
初期化式。任意のデータ型を使用できます。
規則と振る舞い
個々の名前 c は定数になり,式 expr の値として定義されます。いったん定数として定義された名前は,定数が使用可能な任意の場所に置くことができます。その効果は,名前の代わりに定数が置かれた場合と同じです。
定数の名前は,複素数定数の実部または虚部を除いて,他の定数の一部として使用することはできません。
PARAMETER I=3 PARAMETER M=I.25 ! 不許可 PARAMETER N=(1.703, I) ! 許可
PARAMETER 文で使用される名前は,そのプログラム単位中での名前に対応する定数だけを識別します。このような名前は,1 つのプログラム単位中の PARAMETER 文で 1 回しか定義できません。
定数の名前は,対応する定数式のデータ型を取ります。パラメタ定数のデータ型は型宣言文で指定することはできません。また,定数の名前の先頭の文字が暗黙にそのデータ型に影響を与えることもありません。
例
以下に,この書式の PARAMETER 文の有効な例を示します。
PARAMETER PI=3.1415927, DPI=3.141592653589793238D0 PARAMETER PIOV2=PI/2, DPIOV2=DPI/2 PARAMETER FLAG=.TRUE., LONGNAME='A STRING OF 25 CHARACTERS'
関連情報
コンパイル時定数式の詳細については,「PARAMETER」を参照してください。